「北海道~山陰 来週は“10年に一度の大雪”の可能性 路面凍結・車の立往生など注意」
(『tenki.jp』)2024年12月5日発表
この先は冬型の気圧配置を繰り返し、北海道日本海側・東北日本海側・北陸・長野県北部・群馬県北部・岐阜県山間部では11日頃から、近畿日本海側・山陰では13日頃から、この時期にしては降雪量がかなり多くなるという予想があります。これまで気温の高い状態が続いていたので、急に厳しい冬が来たと感じるでしょう。大雪に向けて、早めの備えが必要です。
気象情報では「○○年に一度の△△」という表現が使われる。地域や現象(大雪、寒気、降水量など)があるので、その地域や現象においては「○○年に一度」なのかもしれない。しかし、全国放送で呼び掛けるので、毎年何回も耳にしており、何かもう少しいい表現はないのかなと思っている。
今回は、この「○○年に一度の△△」という表現に関して、もう一つの観点から文句を言いたい。(これも常々思っている)
冒頭の引用文で、文字サイズを大きく表記しているので、もう予想がついている方も多いと思いますが、「この時期にしては」という観点が問題なのである。
大雨(降水量)に関してもよく使われる表現で、雨の少ない時期によく登場する。気圧配置や大気の状態によって、雨の少ない時期にも大雨になることもある。この時、「10年に一度の降水量」とか「観測史上最大の降水量」とか表現される。
東京(アメダス観測点)のデータを見ると、月ごとの降水量はかなり差があって、12月~2月は西高東低の気圧配置で降水量はひと月合計で50ミリ台と少ない。台風や秋雨前線の影響を受ける9月~10月は220~230ミリと多い。冬季のの降水量が増える場合、大雪になる危険性が高いので例に使用するのは不適なので、11月を例にとると、11月のひと月合計(平均)は96ミリ。なので、1日に60ミリぐらいの雨が一気に降ると、「観測史上○○目の大雨」となる。ただし、「11月にしては」という付記があるが、たいていは「観測史上○○目の大雨」が強調されてしまう。
これに類する別パターンとしては、2日間で80ミリ降った場合、「2日間でひと月分の降水量があった」がある。
もちろん、60ミリとか80ミリはかなりの降水なので注意は必要。特に、都会はアスファルト(コンクリート)で覆われているので(最近は地方も)、雨水が一か所低いところ(地下街など)に流入して被害が出る危険性が高い。
で、今回のタイトルの「10年に一度の大雪」も《この時期にしては》というのがポイントとなる。
今回の場合、7日(土)~9日(月)に寒気の芯が通過して、北日本を中心に降雪量が増える。さらに、来週13日辺りから、今回と同等かそれより強くて大きい寒気が襲来するので、大雪の警戒が必要。
しかし、寒気の強さとしては、寒中(1月~2月上旬)の頃の寒気と比べるとそれほどではない。なので、寒気の南下がそれほどではない北陸は大雪の可能性は高くない…(北日本は大変かもしれません)
とは言え、北陸の場合、12月の日本海の海水温が高いので、降雪量が多くなる可能性もある。(北西風の状態によっては、JPCZ(日本海寒帯気団収束帯)が発生)。今回もJPCZが予見されている。
とは言え(“とは言え”連発で申し訳ありません)、福井は地上の気温がそれほど低くなさそうなので、私としては雪が降らない、少ないことを期待している。
今回の場合は、西日本にも寒気が流入するので、地域によっては積雪の可能性もあり、気象関係者が呼び掛けているのは、北陸以西の人は12月初旬にスタッドレスタイヤ(スノータイヤ)に交換するので、降雪に備えて早めのタイヤ交換を!という呼びかけの意味もある。
それでも、「10年に一度の大雪」という表現だけが先行する(“この時期にしては”という表現は置いてけぼり)のは、如何なものだろうか!
(『tenki.jp』)2024年12月5日発表
この先は冬型の気圧配置を繰り返し、北海道日本海側・東北日本海側・北陸・長野県北部・群馬県北部・岐阜県山間部では11日頃から、近畿日本海側・山陰では13日頃から、この時期にしては降雪量がかなり多くなるという予想があります。これまで気温の高い状態が続いていたので、急に厳しい冬が来たと感じるでしょう。大雪に向けて、早めの備えが必要です。
気象情報では「○○年に一度の△△」という表現が使われる。地域や現象(大雪、寒気、降水量など)があるので、その地域や現象においては「○○年に一度」なのかもしれない。しかし、全国放送で呼び掛けるので、毎年何回も耳にしており、何かもう少しいい表現はないのかなと思っている。
今回は、この「○○年に一度の△△」という表現に関して、もう一つの観点から文句を言いたい。(これも常々思っている)
冒頭の引用文で、文字サイズを大きく表記しているので、もう予想がついている方も多いと思いますが、「この時期にしては」という観点が問題なのである。
大雨(降水量)に関してもよく使われる表現で、雨の少ない時期によく登場する。気圧配置や大気の状態によって、雨の少ない時期にも大雨になることもある。この時、「10年に一度の降水量」とか「観測史上最大の降水量」とか表現される。
東京(アメダス観測点)のデータを見ると、月ごとの降水量はかなり差があって、12月~2月は西高東低の気圧配置で降水量はひと月合計で50ミリ台と少ない。台風や秋雨前線の影響を受ける9月~10月は220~230ミリと多い。冬季のの降水量が増える場合、大雪になる危険性が高いので例に使用するのは不適なので、11月を例にとると、11月のひと月合計(平均)は96ミリ。なので、1日に60ミリぐらいの雨が一気に降ると、「観測史上○○目の大雨」となる。ただし、「11月にしては」という付記があるが、たいていは「観測史上○○目の大雨」が強調されてしまう。
これに類する別パターンとしては、2日間で80ミリ降った場合、「2日間でひと月分の降水量があった」がある。
もちろん、60ミリとか80ミリはかなりの降水なので注意は必要。特に、都会はアスファルト(コンクリート)で覆われているので(最近は地方も)、雨水が一か所低いところ(地下街など)に流入して被害が出る危険性が高い。
で、今回のタイトルの「10年に一度の大雪」も《この時期にしては》というのがポイントとなる。
今回の場合、7日(土)~9日(月)に寒気の芯が通過して、北日本を中心に降雪量が増える。さらに、来週13日辺りから、今回と同等かそれより強くて大きい寒気が襲来するので、大雪の警戒が必要。
しかし、寒気の強さとしては、寒中(1月~2月上旬)の頃の寒気と比べるとそれほどではない。なので、寒気の南下がそれほどではない北陸は大雪の可能性は高くない…(北日本は大変かもしれません)
とは言え、北陸の場合、12月の日本海の海水温が高いので、降雪量が多くなる可能性もある。(北西風の状態によっては、JPCZ(日本海寒帯気団収束帯)が発生)。今回もJPCZが予見されている。
とは言え(“とは言え”連発で申し訳ありません)、福井は地上の気温がそれほど低くなさそうなので、私としては雪が降らない、少ないことを期待している。
今回の場合は、西日本にも寒気が流入するので、地域によっては積雪の可能性もあり、気象関係者が呼び掛けているのは、北陸以西の人は12月初旬にスタッドレスタイヤ(スノータイヤ)に交換するので、降雪に備えて早めのタイヤ交換を!という呼びかけの意味もある。
それでも、「10年に一度の大雪」という表現だけが先行する(“この時期にしては”という表現は置いてけぼり)のは、如何なものだろうか!
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます