漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

貫之集 520

2024-09-17 06:51:27 | 貫之集

ひさかたの あまつそらより かげみれば よくところなき あきのよのつき

久方の 天つ空より 影見れば よくところなき 秋の夜の月

 

天空を通り過ぎて行く月影を見ると、秋の夜の月があますところなく周囲を照らしている。

 

 「久方の」は「天」にかかる枕詞。第四句「よく」は「避く」で、あまねく、一帯にの意です。