漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

貫之集 518

2024-09-15 04:57:19 | 貫之集

たまとのみ みなわみだれて おちたぎつ こころきよみや なつはらへする

玉とのみ 水泡乱れて 落ちたぎつ 心清みや 夏祓へする

 

玉となって泡が乱れ落ちる。その流れに、心を清くして夏祓えするのであるよ。

 

 第四句「や」は詠嘆の終助詞。第五句「夏祓え」は「六月祓え」と同義で、六月晦日に人形(ひとがた)を川に流して半年間の罪や穢れを除く行事のこと。