こゑたかく あそぶなるかな あしひきの やまひといまぞ かへるべらなる
声高く 遊ぶなるかな あしひきの 山人いまぞ 帰るべらなる
声高く神楽を奏していることよ。その山人たちがいま、帰って来るようだ。
「あしひきの」は「山」にかかる枕詞。「山人」は山で暮らす人ないしは仙人のこと。山で神楽を奏した人たちのことを「山人」に喩えたものですね。古今集 1076 のよみ人しらずの歌にも出てきた言葉です。
まきもくの あなしのやまの やまびとと ひともみるがに やまかづらせよ
巻向の 穴師の山の 山人と 人も見るがに 山かづらせよ
よみ人知らず