としごとに けふにしあへば あやめぐさ むべもねながく おひそひにけり
年ごとに 今日にしあへば あやめ草 むべも根長く おひそひにけり
毎年今日という日にめぐりあって来たのだから、あやめの根が育ってこんなにも長く延びたのも、もっともなことであるよ。
「今日」はもちろん五月五日の端午の節句なのでしょう。あやめの根を引き、その長さを賞美する慣習がありました。
394 と酷似しており、おそらくは 394 を元に手を入れたものであろうとされているようです。
さつきてふ さつきにあへる あやめぐさ むべもねながく おひそめにけり
五月てふ 五月にあへる あやめ草 むべも根長く おひそめにけり