「ポー川史跡自然公園」の中には、国指定史跡となっている「伊茶仁(いちゃに)カリカリウス遺跡」と呼ばれる遺跡群があります。
行ってみましょう。
この遺跡は、古くは縄文時代の約1万年前から、アイヌ民族が生活を営んでいた約500年前までという長い間、人々と自然が互いに調和を図りながら生活を営んできたことを示すとされています。
青森県にある「三内丸山遺跡」が、竪穴住居の数が約800とされているのに対し、こちらは、実に2,549もの竪穴があり、国内最大規模とされています。
地名の「伊茶仁」とは、アイヌ語の「イチャニ」(サケマスの産卵場)の意とされており、かの松浦武四郎の「知床日誌」にも、「イヂャヌ。名義は鮭が卵を置くと云義也」と記されています。
また、遺跡名の「カリカリウス」は、アイヌ語の「カリ・カリ・ウシ」(回る・回る・たくさんある)の意で、川が湿原で蛇行するさまを表現しているとされています。
人々と自然が調和を図りながら生活を営む中にあっても、やはり階級というか格差はあったのでしょうかね。
園内にあるミズナラの巨木。
樹齢500年以上と推定されています。
このように、史跡の簡単な解説も多数設置されていますので、学習しながらじっくり見て歩くのもよいと思います。
最初の記事でも書きましたが、「ポー川史跡自然公園」の面積は、東京ディズニーランド12個分という約630ha。
広い園内をじっくりと見て歩くには相当の時間を要すると思われるので、事前に調べて目的を絞り、ある程度シミュレーションしてから出かけるのをオススメします。
行き当たりばったりも決して悪くはないと思いますが、あまりに広すぎるがゆえ、なかなか理解できないということもあると思います。