昨日の記事でちょこっと触れた「大丸藤井セントラル」と同じ、「南1条通り」にある、「秋野総本店薬局」という歴史ある建物。
明治5年(1972年)に開業した、札幌で最初の薬種商で、切妻屋根、白壁、石造りの土蔵という構造の現在の建物は、明治34年(1901年)に建てられ、札幌の「ふるさと文化百選」にも指定されており、現在も、この地で薬局として開業しています。
何を紹介したいかというと、歴史に関する本などには書いていないのだけど、ここで私が注目したのは、この建物の前だけ、歩道の幅が狭くなっているということ。
以前、ある歴史散歩的な番組で、昔(どのくらいかは分からないけど)は、周辺も、この建物の前と同じだけの歩道幅だったということが紹介されていたのだけど、だとすると、市街地整備として歩道の拡幅を行った際に、この建物に関しては、歴史的価値を重視して、拡幅の支障になるからと移転や改築を求めたりすることはせず、この建物の前だけ、従来の歩道幅を保つこととしたということも考えられるのかな・・・。
薬局の周辺を少し紹介。
向かいにある「札幌シャンテ」という、大型商業ビル。
その向かいにある「ジュンク堂」などが入っているビル。
現在はこうなっていますが・・・、
懐かしい写真。
「ジュンク堂」の入っている「高桑ビル」というビルには、かつて、「長崎屋ビッグオフ」という、大型ディスカウントショップが入っていました。
平成14年(2002年)まで営業しており、私もよく利用したものです。
そして、左の写真にある「日本劇場」というのは、平成15年(2003年)まで、現在の「札幌シャンテ」の場所にあった、東宝系列の封切館でした。
ここには、何度か行った記憶はあるのだけど、はっきり覚えているのは、中学1年生だった昭和61年(1986年)、学校の芸術鑑賞で、「植村直己物語」を観たことかな。
今もなお、ビルの建て替えによる新規開業などが相次ぐ札幌中心街ですが、こうして古い資料を参照しながらの散策というのも、なかなか面白いものがあると思います。