JR函館本線函館駅と五稜郭駅の間。
乗る度に、車窓から見えるこの光景が気になっていました。
小さな神社が見えるのです。
住宅街というか、幹線道路である国道5号から一歩中に入った、観光客が来るようなことはまずなさそうな場所にあります。
「亀田龍神社」という神社。
1973年に函館市と合併した「亀田市」という市だったエリアの一角にあり、今も「函館市亀田町」という町名が残っています。
地名の由来は、元々アイヌ語で「シ・コツ(大きな窪地・沢)」と呼ばれていたのが、「シコツ」という響きが「死骨」に通じて縁起が悪いとして、「亀は万年」に通じるめでたい意味を持つ「亀田」に改められたというのが一般的な説とされています。
「龍」と名が付くだけあって、御祭神は龍神だそうです。
函館市内の神社というと、どこも大変歴史のあるイメージがあるかもしれませんが、先述の「亀田市」が市に昇格する以前の1970年(昭和45年)に、龍神が住むと伝わる池が埋め立てられることとなったことから、それを機に龍神を祀る小祠を作ったのが始まりだそうです。
この神紋は「二つ巴(ふたつどもえ)」と呼ばれています。
元々は、弓用の武具「鞆」の形に似ていたために「鞆絵」と呼ばれていたのが、後に「巴」の字があてられたもので、 弓を操る八幡大菩薩を祀る神社の神紋となったことから、武士が多く用いるようになり「菊」や「桐」に次ぐ人気を集めたのだそうです。
そういえば、函館港が、その独特の形から「巴の港」と呼ばれていたことを思い出しました。直接は関係なさそうだけど、港町函館に相応しいとも言える神紋なのかもしれません。
JRと並行して走る道路。
神社のお隣にはタクシー会社があります。
ちょうど行ったとき、札幌行きの特急「北斗」が通って行きました。
札幌との往復は専ら高速バスだけど、安く買えるときに、また特急も利用したいです。