北の風に吹かれて~独り漫遊記~

町歩きを中心に、日々の出来事を綴ります。 
(C)ナナマガラー All Rights Reserved.

藻岩村道路元標

2023-01-09 18:12:16 | 札幌

 

 

雪が降る前の話になってしまうけれど、通勤途中に、気になる石碑を見つけました。

 

 

「藻岩村道路元標」?

そういえば、昨日の記事で札幌市の道路元標を紹介しましたが、これもまた気になりますね・・・。

(「そういえば」なんて書いてますが、お察しのとおり(?)、あえてこういう順番でアップしてます)

この藻岩村の道路元標も、札幌市と同じく昭和3年(1928年)に設置とあります。

 

 

 

雪が積もっている最近の写真。

ここはどこかと言うと、

 

 

大きな道路の横に、右斜めの道路が走っているこの場所ですが、

注目すべきは、写真右側の大きな道路ではなく、左側の小さな道路。

 

 

 

円山商店街~3 市場の歴史~ - 北の風に吹かれて~独り漫遊記~

 「円山商店街」の一角にある建物。  「ミニまるいちば」という、規模は小さいですが、昔ながらの対面販売で、肉、野菜、魚などを扱う市場で、地元の人はも...

goo blog

 

 

以前、↑の記事で紹介していましたが、地図の赤線の斜め通りは、「藻岩村」の前身である「円山村」のメインストリートだった通り。

明治3年(1870年)に、奥羽地方からの入植者が移入し、翌年に「円山村」と称されたこの地域は、その後明治39年(1906年)になって、近隣の「山鼻村」と合併して「藻岩村」となり、円山地区は「藻岩村大字円山村」と呼ばれるようになりました。

円山村の開村当時、この斜めの通りは、所謂「獣道」だったそうですが、やがてこの道の両脇に開拓民の家が立ち並び、開拓が進んで行ったことから、やがて村のメインストリートとなったとされています。

 

 

ということで、先の「藻岩村道路元標」は、この斜め通りを示すものということなのですが、せっかくの歴史を示す標柱が、現在はその場所から撤去されてしまっています。

 

 

かつて、「藻岩村道路元標」は、この場所にあったそうです。

 

 

 

電柱の下にある「2021」とは、建柱された年次のこと。

再開発も結構だけど、そのために、せっかくの地域の歴史を示すものが撤去されてしまうというのは、はっきり申し上げて、いかがなものかと思います。

まあ「藻岩村道路元標」の場合は、完全な「撤去」ではなく「移設」であるだけまだいいのかもしれませんが。

 

 

黒丸が元々の元標の位置、赤丸が移設後の位置です。


コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 工事用シートと道路元標 | トップ | 石狩湾収束線 »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (ammonite2004)
2023-01-09 22:04:21
獣道が後々村のメインストリートになるなんてことがあったんですね。
それにしても道路元標は元の場所に戻せないんでしょうか。
撤去よりは良いですが。
返信する
Unknown (ナナマガラー)
2023-01-10 06:55:55
ammonite2004様

そうですよね、札幌の開拓は、道路と共にエリアを開拓していくことが多く、その道路も、例えば磁北を向いていたりと直線であることが基本なので、こういう斜めの道がメインストリートになるというのは、珍しいパターンだと思います。
元標の位置は、私も動かさないでほしかったと思いますね。
再開発の支障になるのは分かりますが、市役所がもう少し配慮できなかったのかなと思います。
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。