⑨いまだ見ぬ幼き子のため服を買う我につながる命のあれかし(た)
⑩旅先で買い集めたる器達日の目も見せずに逝くが悲し(た)
⑪教え子の末を見ずして二度の病「いつもどりますか」の問いが切ない(た)
⑫生き延びる苦しみ重くどうせなら眠るが如くと願う朝夕(た)
⑬教員は皆短命の家系なり定年まで走った自分をほめる(た)
⑭息子らの緊張した声に成長うれしき親が先に逝ってこその幸せ(た)
この日は堰を切ったように沢山歌が出来たようだ。
まだ見ぬ孫に思いを馳せては命がつながってほしいと願い、教え子のことばに切なさを覚え、買い揃えた趣味の食器を使う機会があるのかと憂い、苦しみの中で生きるならむしろ眠るようにいってしまいたいと述懐し、教師として精一杯やり切った手応えを感じつつ、息子らのことを思う……。
仕事に区切りをつけて、様々な思いが一度に溢れ出した夏の1日だったのだろうか。
⑩旅先で買い集めたる器達日の目も見せずに逝くが悲し(た)
⑪教え子の末を見ずして二度の病「いつもどりますか」の問いが切ない(た)
⑫生き延びる苦しみ重くどうせなら眠るが如くと願う朝夕(た)
⑬教員は皆短命の家系なり定年まで走った自分をほめる(た)
⑭息子らの緊張した声に成長うれしき親が先に逝ってこその幸せ(た)
この日は堰を切ったように沢山歌が出来たようだ。
まだ見ぬ孫に思いを馳せては命がつながってほしいと願い、教え子のことばに切なさを覚え、買い揃えた趣味の食器を使う機会があるのかと憂い、苦しみの中で生きるならむしろ眠るようにいってしまいたいと述懐し、教師として精一杯やり切った手応えを感じつつ、息子らのことを思う……。
仕事に区切りをつけて、様々な思いが一度に溢れ出した夏の1日だったのだろうか。