龍の尾亭<survivalではなくlive>版

いわきFCのファンです。
いわきFCの応援とキャンプ、それに読書の日々をメモしています。

映画『スノーロワイヤル』を観た。

2019年06月20日 16時11分34秒 | メディア日記
何の情報もなく、映画『スノーロワイヤル』を観てきました。
まあストーリー自体はお暇ならどうぞ、というレベルの復讐譚。
ただ、すれ違いと齟齬の中でばんばん人が死んでいくのは、お約束に則った 「痛快」さ。
他方、雪に埋もれたデンバーあたりの山々の風景は文句なしに美しい。
小ネタもいろいろあるから、それを拾うのもあり。

まあ『主戦場』の闘いの方が、自分たちの人生かかってる分スリル満点ですけど。

面白かったのは、客層が
『主戦場』と『スノーロワイヤル』ではかなり違っていて、映画を観る楽しさの一部はそこにもあるかも、と思った。
前者はお暇なインテリ、後者は主観マッチョ=リアル暇なじいさん&おっさん。

いずれも平日の真っ昼間ですからね。いや、みんなにたくさん映画を観てほしいですし自分もその一人だから揶揄するつもりはありませぬ。

ちなみに除雪車は萌えます。
クライマックスちょい前に除雪車カタログの朗読シーンもあって、なかなかBの線としてはいいかも、でした。


面白い!『ラカンの哲学』荒谷大介

2019年06月20日 11時08分17秒 | メディア日記
少し前に買ったまま積んでいた
『ラカンの哲学』荒谷大介
を読み始めた。
実に面白い。まず、
「ラカンによって解釈されるフロイト」についてこれほどクリアな説明を受けたのは人生史上初めてだ、ということ。これはスゴいことだ。

だいたいラカンは私にとってたいそう魅力的にみえながら、全体像を把握するのが体操難しく、様々な概説の説明を読んでも読んでも分からないという印象だった。やむをえないから『エクリ』とかを買ってはみるものの、概説の劣化版的理解を越えるものではない。

ところが、ゲンロンから出た『新記号論』を読んだ後でこれを読むと、びっくりするほどフロイトとラカンの関係がクリアに見えてくる。
素人としてはそういう方向の 「読み」が流行っているの?とでもいいたくなるぐらい呼応している。

『新記号論』のことは今は措くとして、フロイトを読むという一世紀にわたる蓄積と、ラカンを読むという半世紀の蓄積とを、改めて 「今」キチンと関係づけて読み直すと言うことをやってくれているように感じた。

切れ味の抜群な 「訓詁学」とでもいおうか。
フロイトだけでもラカンだけでも今ひとつ霧がかかったかんじだったのが、受け止めるための 「通道」を脳味噌の中でしてもらっているかのようだ。

必要に駆られて読み始めたが、グイグイ読んでいけそうだ。
まあ読了しないと分からないけれど、今のところはとても素敵な出会いです。