monologue
夜明けに向けて
 



阿鼻の冠を受けた者よ 聞くが良い
お前の待ち望んでいた力は 狭い井戸には無い
黄泉のかまどにも無い
日々 お前の足下に虐げられて 涙を落としている
お前の言う「忌むべき者達」の中にある


阿鼻は普通「叫喚」をつけて「阿鼻叫喚」で地獄のような苦しみに堪えきれず、わめき叫ぶこと」として知っているが
阿鼻だけの意味は救いの無い意の梵語の音訳で絶え間なしに苦しむことともいわれる。
そんな冠を受けた者とは、なにかに苦しむ人を指しているようだ。
「狭い井戸」で思い出すのは大神(おおみわ)神社の摂社、狭井神社(さいじんじゃ)である。ここには拝殿の左後ろにいろいろな病気が治る薬水が湧き出る井戸、狭井がある。
この場合は「お前の待ち望んでいた力」とは病の苦しみを癒す力のようだ。
「狭井」にはそんな力は無いというのだ。どうしてだろうか。
fumio



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