monologue
夜明けに向けて
 



わたしたちの時代の西部劇のテレビといえば、、ボナンザ(BONANZA)という西部劇番組があった。 カート ライト一家の長、ベン・カート ライトを演じるローン・グリーン(LORNE GREENE)の渋さが光る人気番組だった。米国では1965年から1967年まで年間視聴率一位であったという。日本でも1960年に始まったのでわたしも楽しみに見ていた。

高校二年の冬いつものように「9500万人のポピュラー・リクエスト」で全米トップ10をチェックしていると 1964年December 12付けCASH BOX誌の第1位にローン・グリーンのRINGO が就いたので驚いた。それは歌というより語りだった。人気テレビ番組「ボナンザ」のローン・グリーンにその役柄を生かしてならず者「リンゴキッド」との対決場面を渋い声で語らせたものであった。それがテレビの人気とあいまって大ヒットしたのである。わたしも歌詞を覚えて語りの稽古をしてみた。それは日本の講談や浪曲に近いのかもしれない。リンゴキッドと主人公との心の交流がせつなく胸に迫る。ラップのハシリとも言えるが現代のラップよりよほど重厚で説得力があった。ローン・グリーンは演技だけでなくその渋い声でも人気があったようである。
fumio

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