今までなにげなく見ていた昔から伝わる建築物について、自分の建物が台風で風前の灯状態になると見る目が変わる。
世界最古の木造建築ーーー法隆寺五重塔は地震にも台風にも耐えて現在も何事もなかったように立っている。数年前、見学させていただきボランティアの方に詳しく説明していただいた。五重塔にはすごい技術があるんだなあ、と感心したり、聖徳太子には今につながる基礎を確定したすごい能力、見通しの良さにどういう思考回路だったのだろうと興味がますますわいた。ものすごい情報処理、分析力、想像力。
こんなに高い塔が千数百年もここにあるということがただ単に不思議だった。今でこそ避雷針が設けられて太い電線が地中へ伸びているが、そのほかの追加工事などはしていない。本当にすごい。後世に残すという情熱のかたまりだ。
周囲には防風林などはなかった。こんなに高い木造建築が、いくら奈良盆地とはいえ台風の風は強烈なのに屋根が飛んでいない。下から見上げると五重塔は屋根ばかりだ。屋根の上に屋根があってその上にも屋根があってーーーひさしが長く張り出している。今疑問に思うのは、強風がふくと屋根が屋根に乗って飛んでいきそうだがなぜ飛ばないのか、ということだ。見学させていただいた時は疑問などなかったが、なぜ千数百年前にこのような完成されたものが作られたのかわからない。
一重一重の屋根はただ乗っているだけで交互に動いて地震を吸収する。乗っているだけならちょっと大風がふくと飛ばされそうな気がする。そうはならないのは、屋根の容積に対し使用されている木材の割合が半分近くあるからだ。たいへん重い。それに上から下まで貫く心柱が衝撃を和らげている。このアイデアは現代建築にも応用されている。こういうふうに説明されている
しかし、千数百年前にどうしてこのような設計ができるのか本当に不思議だ。頭が良く、体力もあり、みんなが一丸となり成し遂げていく、すごい実行力、情熱。
現代人の基盤は電力でありさかのぼれば化石エネルギーで機械化大量生産だが当時は人力で結局は太陽エネルギーで手作り少量生産だ。一生をかけて作るようなものだろう、と思ってしまうが、本当ははるかに簡単に作れたのかもしれない。それを可能にするような情報処理はどういうものだったか。
昔の家は平屋で居住空間がありその上に屋根がある。屋根は軸組み工法で作られた。屋根裏は丸太ばかりだ。それとは対照的に現代の家は屋根の部分まで居住空間となっている。屋根は周囲の梁に取り付けられているが空間だけなので大風で窓を破られると浮力で屋根が持ち上がり吹き飛んでしまう。特に金属屋根では最後までばらばらにならないで一枚の板のように飛ぶ。
今回の台風では高い階のガラスはものすごく振動した。サッシの隙間から雨水が絶え間無く入ってきた。もし、ガラスが割れたらーーーーーーーーー
シャッターをつけるぐらいで良いのか。棟梁様に相談して補強してもらう必要がある。屋根裏というのはもともと軸組み工法の丸太がむきだしのところだ。居住空間が狭まるのは仕方がない。棟梁様は最小限の材料で最大の効果を上げるので狭くなっても気にならないようにしてくれるだろう。
法隆寺五重塔は居住空間が必要ない建築の見本だ。その情熱のかたまりを見て居住空間をどうやったら作れるか考えるのが一番良い方法だ。人間が便利な空間を作って利用しようなどと考えるとろくなことはない。作るときは棟梁様に無理を言ったのだろうが台風に目をつけられたのだから納得してくれるだろう。
パッチリ大きい目をした台風に見つかる前に全ての工事を終わらせないと。もう、東京圏に広がる人工の多数の熱源が見つかってしまったが来年の台風には引き継がれないだろうとあまーーーーーーーい考えでいる。
世界最古の木造建築ーーー法隆寺五重塔は地震にも台風にも耐えて現在も何事もなかったように立っている。数年前、見学させていただきボランティアの方に詳しく説明していただいた。五重塔にはすごい技術があるんだなあ、と感心したり、聖徳太子には今につながる基礎を確定したすごい能力、見通しの良さにどういう思考回路だったのだろうと興味がますますわいた。ものすごい情報処理、分析力、想像力。
こんなに高い塔が千数百年もここにあるということがただ単に不思議だった。今でこそ避雷針が設けられて太い電線が地中へ伸びているが、そのほかの追加工事などはしていない。本当にすごい。後世に残すという情熱のかたまりだ。
周囲には防風林などはなかった。こんなに高い木造建築が、いくら奈良盆地とはいえ台風の風は強烈なのに屋根が飛んでいない。下から見上げると五重塔は屋根ばかりだ。屋根の上に屋根があってその上にも屋根があってーーーひさしが長く張り出している。今疑問に思うのは、強風がふくと屋根が屋根に乗って飛んでいきそうだがなぜ飛ばないのか、ということだ。見学させていただいた時は疑問などなかったが、なぜ千数百年前にこのような完成されたものが作られたのかわからない。
一重一重の屋根はただ乗っているだけで交互に動いて地震を吸収する。乗っているだけならちょっと大風がふくと飛ばされそうな気がする。そうはならないのは、屋根の容積に対し使用されている木材の割合が半分近くあるからだ。たいへん重い。それに上から下まで貫く心柱が衝撃を和らげている。このアイデアは現代建築にも応用されている。こういうふうに説明されている
しかし、千数百年前にどうしてこのような設計ができるのか本当に不思議だ。頭が良く、体力もあり、みんなが一丸となり成し遂げていく、すごい実行力、情熱。
現代人の基盤は電力でありさかのぼれば化石エネルギーで機械化大量生産だが当時は人力で結局は太陽エネルギーで手作り少量生産だ。一生をかけて作るようなものだろう、と思ってしまうが、本当ははるかに簡単に作れたのかもしれない。それを可能にするような情報処理はどういうものだったか。
昔の家は平屋で居住空間がありその上に屋根がある。屋根は軸組み工法で作られた。屋根裏は丸太ばかりだ。それとは対照的に現代の家は屋根の部分まで居住空間となっている。屋根は周囲の梁に取り付けられているが空間だけなので大風で窓を破られると浮力で屋根が持ち上がり吹き飛んでしまう。特に金属屋根では最後までばらばらにならないで一枚の板のように飛ぶ。
今回の台風では高い階のガラスはものすごく振動した。サッシの隙間から雨水が絶え間無く入ってきた。もし、ガラスが割れたらーーーーーーーーー
シャッターをつけるぐらいで良いのか。棟梁様に相談して補強してもらう必要がある。屋根裏というのはもともと軸組み工法の丸太がむきだしのところだ。居住空間が狭まるのは仕方がない。棟梁様は最小限の材料で最大の効果を上げるので狭くなっても気にならないようにしてくれるだろう。
法隆寺五重塔は居住空間が必要ない建築の見本だ。その情熱のかたまりを見て居住空間をどうやったら作れるか考えるのが一番良い方法だ。人間が便利な空間を作って利用しようなどと考えるとろくなことはない。作るときは棟梁様に無理を言ったのだろうが台風に目をつけられたのだから納得してくれるだろう。
パッチリ大きい目をした台風に見つかる前に全ての工事を終わらせないと。もう、東京圏に広がる人工の多数の熱源が見つかってしまったが来年の台風には引き継がれないだろうとあまーーーーーーーい考えでいる。