◆習近平氏「武力による解決に反対する」 甘い言葉と暗い道
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習近平・中国国家主席が11月下旬、北京で8年ぶりに開催された中央外事工作会議で、外交政策に関する演説を行った。その内容を、このほど国営通信・新華社が報じた。
習氏は演説で、こう語った。「全ての国は、強さや大きさに関わらず、国際社会においては平等である。(中略)他国の内政に干渉せず、それぞれの国がそれぞれの道を歩むことを認め、領土問題を対話によって解決し、武力による解決に反対する」
極めてまっとうな主張だが、それをもっとも守っていないのは中国であるという事実をどう説明するつもりか。実際に、東シナ海や南シナ海では、中国軍の横暴とも言える行為が続けている。
習氏の演説を分析する欧米のマスコミは、彼の言葉と、実際の中国の外交的な行動の間に整合性を見出すことに苦労している。オンライン誌「ザ・ディプロマッ ト」は、「中国首脳部は習氏が就任した2012年以降の外交政策を『成功』と認識しているため、中国の強硬な外交が変わることはない」と指摘する。
今年2月のイギリス国際戦略研究所の報告によると、2013年度における東アジア諸国の軍事予算の上昇の46%は中国が占めているという。この脅威を間近に感じている周辺国も、軍事予算を加速度的に増大させている。
中 国は台湾を「核心的利益」と言って、絶対に譲れない領土としているが、その周辺の尖閣諸島(東シナ海)や南沙・西沙諸島(南シナ海)で起きている領土問題 を見れば、中国がどの地域を支配下に置こうとしているかは明らかだ。実際、中国はここ数年の間、日本、フィリピン、ベトナム、インドなどと、領土に関する もめ事を起こし、東アジア、東南アジアの安全保障環境は急速に悪化している。
ディプロマットは「欧米のアナリストは、先入観や希望的観測を排して習氏の演説を分析する必要がある」と結ぶ。
欧 米諸国は、アジアの大国としての中国の経済成長に目を奪われ、自国が利益を得ることばかりに意識が向いて、中国の本質が見えにくい面もあるだろう。しか し、中国の本質は、一党独裁の軍事大国であり、周辺国への侵略の機会を着々と狙っている。日本はその危険性を、欧米諸国にもっと知らせなくてはならない。
日本はいま衆院選の真っ最中だが、経済政策ばかりに気を取られず、安全保障にも目を向ける必要がある。憲法9条改正や国防力の強化などで、健全な経済活動を可能にする平和を担保できる政党こそがいま求められている。(中)
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2015年1月号記事 2015年世界はこう動く 第1部 自民党 vs 幸福実現党 - アベノミクス・安倍外交の次はコレだ!
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2014年11月15日付本欄 中国の脅威からアジアを守るため、日米は台湾との付き合い方を見直すべき
http://the-liberty.com/article.php?item_id=8730
2014年10月29日付本欄 中国を利用するインド外交 日本はベトナムとの関係を強化するインドを歓迎すべき
http://the-liberty.com/article.php?item_id=8657
◆阪神西岡・徳澤直子が離婚 「有名人離婚」は日本の縮図か
http://the-liberty.com/article.php?item_id=8879
有名人同士の結婚は、なぜこうも続かないのか。
有名モデルの徳澤直子さんが、プロ野球阪神の西岡剛選手と離婚したことを、自身のブログで発表した。
2人は2010年7月に結婚し、徳澤さんは11年8月に長女を出産していた。しかし、12年2月、離婚協議中であることが明らかになり、約2年間にわたり協議を続けていた。
◎有名人カップルが長続きしない
離 婚の原因については、西岡選手の浮気など、様々な憶測はある。また、西岡選手は雑誌の取材に「スポットライトを浴びていた人間が裏方に回る難しさも理解で きます」と語っている。表面的に様々なトラブルがあったのかもしれないが、もしかしたら問題の根本はここにあるのかもしれない。
一般的に、才能があり、脚光を浴びている芸能人やスポーツ選手のカップルは長く続かないことが多い。ここには、仕事に生きがいを感じていた妻が、夫を支える立場に立つことが耐えられなくなるという問題が起きているのではないか。
◎「男性になりたい女性」が離婚増加の理由?
この「芸能人離婚」は、一般の人々にとっても他人事ではなく、日本の縮図とも言えるのではないか。
婚姻件数を離婚件数で割った「離婚率」は近年増加している。1970年に、夫婦の10組に1組以下だった離婚が、最近では3組に1組が離婚している(図参照)。
だが、この離婚は、貧困の原因ともなる。母子家庭の母親の47.4%がパートやアルバイトで生計を立てている。しばしば「格差」や「資本主義」のせいにされる貧困の、大きな実要因だ。
なぜ、離婚がこれほど増えるのか。大川隆法・幸福の科学総裁は、こう指摘する。
「ま ず言えることは、『離婚や、女手一つでの子育てが増えてきた理由の一つには、現代の教育の問題がある』ということです。(中略)『女性は基本的に男性のあ とを追いかけている。女性は、男性になりたいと思って、教育を受け、職場に出、仕事をしている』というところがあるのではないかと思います。
そ れはそれで、現代として当然の風潮ではあるのでしょうが、(中略)男女に性差がなく、男女がまったく同じということであるならば、男性と女性という、性の 違いのある存在が、連綿とこの地上に生まれてくる必要はないということになります」(幸福の科学出版の月刊誌『アー・ユー・ハッピー』連載)
男女が共に仕事での成功を求めるタイプで、補完しあう関係になければ、あえて夫婦でいる必要性は少ないだろう。また、社会的地位や収入面などで家庭内に競争心が持ち込まれ、お互いの自尊心を傷つけ合うことで、夫婦の不和も起きやすくなる。
◎「あげまん」への敬意を取り戻すべき
も ちろん、才能のある女性や、仕事に生きがいを感じる女性には、チャンスの平等や成功への道は拓かれるべきだ。しかし、すべての女性が、性差を否定するよう な「男女平等」の風潮に過剰反応し、家庭に入ることを「損」と考えたり、出産や育児を「負担」と考えるなどして、離婚で不幸になるケースが多いようなら、 そうした風潮は一考の余地がある。
「名利を求めずに人に尽くす」ことは、偉人の条件でもあり、昔から最も尊敬されることだった。男女両方の視点から、現代社会が失いかけた「あげまん」への敬意を取り戻すべきではないか。(光)
【関連書籍】
幸福の科学出版 『夫を出世させる「あげまん妻」の10の法則』 大川隆法著
http://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=1340
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2010年2月号記事 貧困の奥にある「離婚・母子家庭」という現実
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2009年3月号記事 「婚活」で「婚難」をクリア!
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