一寸の虫に五寸釘

だから一言余計なんだって・・・

ヤムイモ

2008-09-03 | あきなひ

タカラバイオ株式会社(4974)の適時開示
ヤムイモの一種トゲドコロが、脂肪代謝を活性化する遺伝子とその転写因子の発現を増加させ、運動機能を高めることを遺伝子的に証明

タカラバイオ株式会社(社長:加藤郁之進)のバイオ研究所は、これまで、沖縄の契約農園等で栽培されているヤムイモの一種であるトゲドコロ(Dioscorea esculenta)の研究を続けてきました。昨年の第61回日本栄養・食糧学会大会では、トゲドコロが抗疲労効果を示すことを発表しましたが、今回、このヤムイモに脂肪の代謝を活性化し運動機能を高める作用があることを、マウスを用いた運動モデルで遺伝子的に証明しました。この成果を京都市で開催される日本食品科学工学会 第55回大会で、本年9月7日に発表します。

北京オリンピックのボルト選手で一気に注目を浴びたらしいヤムイモです。
たとえば
ボルトの父も感激ヤムイモ効果だ/陸上
(2008年8月17日8時58分 日刊スポーツ)

ウサイン・ボルト(21)が、9秒69の世界新記録で金メダルを獲得した。ボルトの世界新Vについて、ジャマイカに住むボルトの父は子どものころから食べていたヤムイモの力に感謝しているだろう、と語った。

など。

研究の詳細はこちら にありますが、遺伝子の特許を取っているわけでもなさそうなので業績への影響はたいしてなさそうなのにどうして適時開示なんですかね。

風説の流布とはいいませんが、効果的(または安易)なプレスリリースとしてつかっているような・・・

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『カルラのリスト』

2008-09-03 | キネマ

国連安全保障理事会決議により1993年に作られたICTY(旧ユーゴスラヴィア国際戦犯法廷)の検察官カルラ・デル・ポンテの活動を記録したドキュメンタリー映画。

ICTYは2001年にユーゴスラビアの元大統領ミロシェビッチを逮捕し、その後も逃亡中の旧ユーゴ紛争の戦争犯罪人を捜索する中での、2005年の活動を追っています。
ICTYは実際の捜査や逮捕・拘束は各国の協力に委ねるなかで情報収集に特化して活動します。
当時逮捕されていなかった大物の戦争犯罪人としては、セルビア人の元将軍カラジッチ、ムラディッチ、クロアチア人の元将軍ゴトヴィナなどがいましたが、デル・ポンテは、2005年末にはゴトヴィナの逮捕にこぎつけます。
映画の中では、セルビアやクロアチアなどの政府が情報提供に非協力的ななか、EU加盟を希望するクロアチアに対してICTYのEUへの報告書が影響力を持つことをてこにゴリゴリと圧力を加える様子や、表面上は協力を約束しつつ非協力的なセルビアの首相に対してEU諸国やアメリカなどを通じた政治的影響力を駆使する様子が描かれています。
国際政治の舞台裏を垣間見ることができる作品です。


旧ユーゴ紛争の戦争犯罪人といえば、今年の7月にセルビアのカラジッチが拘束されました。
毎日新聞の記事「クローズアップ2008:逃亡12年…カラジッチ被告拘束」によれば、

2008年4月 EUがセルビアと加盟の前段階となる「安定化・連合協定」を締結
2008年7月 セルビアで親EUのツベトコビッチ政権が発足

という政治的背景が後押ししたようです。
政権発足が7月8日で拘束が7月21日ということは、元々セルビア政府は居場所を知っていたようです。 

こんな記事も
カラジッチ被告、戦犯法廷に初出廷 罪状認否を留保
(2008年08月01日 12:02 CNN)  

同被告は、法廷が「7月21日」とした逮捕日より前に、不当に拘束されていたなどと主張。さらに、96年に、ボスニア和平の立役者となった米国のホルブルック国務次官補(当時)との間で、同被告が公の場から退けば訴追を免れるとの取引があったと述べた。

米情報筋「カラジッチ被告の密約は事実」、セルビア紙
(2008年08月03日 13:53 AFP)  

セルビアの日刊紙ブリッツ(Blic)は2日、ある米情報関係者の話として、ボスニア・ヘルツェゴビナ内戦(1992-95年)当時のセルビア人指導者、ラドバン・カラジッチ(Radovan Karadzic)被告(63)が米国との「密約」により保護されていたことは事実と報じた。  

同紙は「問題に通じた米情報関係者」の話として、カラジッチ被告は公の場から姿を消すことの見返りに訴追を免除されるとの密約を米政府と交わしたが、2000年に米中央情報局(CIA)の電話盗聴で、自らが設立したセルビア民主党(SDS)の会議の議長を務めていることが米国に知れたことで、密約は白紙に戻されたという。  

この映画でも米国との密約は焦点になり、アメリカ政府は頑強に否定していましたが、報道の通りだとすると、映画撮影当時の2005年はすでに密約は白紙になっていたので、米国も否定するしかなかったようです。  


一方、残る大物ムラディッチはセルビア政府のコントロールが効かない軍部に保護されているようで、拘束は困難視されています。
残る戦犯、ムラジッチ被告 軍が保護「拘束困難」
(2008年7月31日(木)08:15 産経新聞)  

ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争時のセルビア人指導者カラジッチ被告が旧ユーゴスラビア国際戦犯法廷(オランダ・ハーグ)に移送されたことに関連し、英情報機関元幹部は29日、産経新聞と会見、逃亡を続けるセルビア人勢力司令官で、同紛争の残る大物戦犯、ムラジッチ被告について「セルビア軍の協力者にかくまわれているため、拘束は容易ではないだろう」との見通しを示した。 

カラジッチ被告は、欧州連合(EU)への統合を目指すセルビアのタディッチ大統領の指示で拘束された。だが、軍内部にはEU加盟を望む親欧派が少ないため、「ムラジッチ被告の拘束にはかなりの困難が予想される」と元幹部は指摘した。  

今回の拘束で中心的な役割を果たしたのは、これまでカラジッチ被告を見逃してきたセルビア秘密情報機関で、同被告と接触していたおいを長期間にわたって監視、電話の盗聴を続け、同被告の居場所を突き止めた。米欧の情報機関はセルビア当局に拘束を急ぐよう圧力をかけ続けていた。    



話は飛んでしまいますが、これと比較すると極東軍事裁判は連合国にとってはとても円滑に進んだんだな、という妙な感慨を覚えます。 
職業軍人や政治家には国外逃亡できるほどの資金力やルートもなく、国内でかくまい続けるような組織もなかったということは、大日本帝国自体がとても統率の効いた組織だったということをあらわしているのかもしれません。  

なんか国全体が所得が把握され徴税されやすいサラリーマンだったような感じもしますが(特に戦犯の中には個別に上手に立ち回った人などがいたりするところも)・・・

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