一寸の虫に五寸釘

だから一言余計なんだって・・・

最初はみんなこう言うようで

2008-09-18 | あきなひ

リーマン・ブラザースの破綻やAIGの救済の話は、アメリカのことは詳しくないし、日本のことは生臭いのでスルーしようと思っていたのですが、そういえば自分自身AIGグループのアリコの生命保険に入っていたなぁ、とHPを見てみました。
(呑気なのは株式投資などと違い生命保険はおいそれと換金するわけにも行かないし得でもないのでどうしようもない、というだけなのですが(笑))

2008年9月17日

お客様各位

AIG, Inc.に対するFRB(米国連邦準備制度理事会)による資金供与について この度の米国金融市場を巡る各種報道に関しまして、皆様にご心配をお掛けしておりますことを心よりお詫び申し上げます。

本日(米国東部時間9月16日)、米国連邦準備制度理事会および米国財務省の支援によりニューヨーク州連邦準備銀行からAIGに対して最大850億ドル(約9兆円)の融資枠を設定することが公表されました。これにより、AIG, Inc.の短期資金調達に関する懸念は解消されることとなりました。

アメリカン・ライフ・インシュアランス・カンパニー(通称アリコ)は、AIG, Inc.傘下の保険会社ですが、米国デラウェア州より免許を受けた保険会社として世界55以上の国と地域において各国当局の監督のもと生命保険事業を営んでおり、AIG, Inc.とは独立した会社として運営しています。アリコジャパンはアリコの日本支店として日本政府から免許を受け、金融庁の監督のもと保険業法等関連法令に基づき日本における生命保険事業を行っています。

また、アリコジャパンは2008年6月末時点での純資産額1,801億円、ソルベンシー・マージン比率809.6%と強固な財務基盤を維持しており、当社のご契約者様への保険金のお支払いについては問題ございませんので、何卒ご安心いただきますようお願い申し上げます。

アメリカン・ライフ・インシュアランス・カンパニー


アリコは救済されたので破綻したわけではないですし、最悪の場合もアリコも生命保険契約者保護機構に入っているのでゼロにはならないだろうと思っていたのですが、ここまで「大丈夫」と言われると天邪鬼としては逆に疑りたくなります。

アリコはAIG,incと別法人でソルベンシーマージン809.6%と言っても、アリコが資産運用先としてAIG(の組成するファンド)に投資していたりすると、そもそもの純資産の存在自体がどこまで根拠があるのかも怪しいです。
持株会社であるらしい(参照)AIG,incが運用している資産って、子会社と切り離されているとしたらどこから調達してきたものなのでしょうか?
(この辺、先のバブル崩壊局面において信託銀行をつぶすことができなかった状況と似ているかもしれません。)

同じくAIGグループの損保会社AIUのHPを見ると

ニューヨーク発、2008年9月16日-AIGは本日、米国内及びアジアを含む全世界でのAIGの生命保険、損害保険とリタイアメントサービス業務は引き続き正常に業務が行われており、十分な資本力により保険金支払い等に影響が無いことを発表しました。

AIGは、持ち株会社において、引き続き短期流動性を増加させるための選択肢を追求しています。これらの計画には、保険子会社の資本を減少させたり、アジアの子会社の流動資産を利用することは含まれていません。

世界中のAIGの保険会社が引き受けた保険契約は、それぞれの地域での保険会社が直接支払い責任を負います。これらの保険会社の資本力は、それぞれの地域の法令の定める基準を十分に満たしております。

最初はみんなそう言う、というような科白ではあります。
多分みな、「現時点では」という留保がついていると考えたほうがいいかもしれませんね。


また、別の(ちょっと楽観的な)見方をすれば、今回AIGグループの世界中の保険契約を反故にして各国の個人にまで迷惑をかけるようなことになれば、各国で(少なくとも日本では)米系の保険会社が「所払い」にあったり、支払能力の確保や資金の国際運用に厳しい制限が科されてしまうので、結果的にアメリカの金融ビジネス全体に大きな影響があるという判断をしたうえでの公的資金注入だとすれば(素人としてはそれくらいしかリーマンとの違いが思いつかない)、既存の保険契約自体は安心できるとも考えられます。


しかし、保険会社の方が自分より先に死ぬとはねぇ・・・(あ、死んでないか) 

社会人になったときに義理で入った朝日生命(あ、言っちゃった)も半病人のままだし。
 

コメント
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