一寸の虫に五寸釘

だから一言余計なんだって・・・

もう一つの選挙

2009-08-22 | まつりごと

こういうニュースを見ると、民主党の(中の旧社会党の一派の)支持母体の一つである労働組合の頂点にある連合の会長の選定過程というのが、ほんとうに民主的なプロセスなのかと疑問に思ってしまいます。

次の連合会長に古賀事務局長を選任へ
(2009年8月21日(金)19:04 朝日新聞)

連合は21日、10月で2期4年の任期が満了する高木剛会長(65)の後任に、古賀伸明事務局長(57)を選任する方針を固めた。8月末に開かれる「役員推薦委員会」で推薦を決め、10月8、9日の定期大会で正式に選出する。  

古賀事務局長は、96年に松下電器産業労働組合委員長になり、産業別労組・電機連合委員長を経て、05年10月から連合事務局長を2期つとめている。主要産別労組幹部らでつくる役員推薦委員会で高木会長(UIゼンセン同盟出身)の後任人事の検討を続けてきた。

労働組合の存在自体は重要だと思いますし、そこでの代表者専任のプロセスは組合員の意思が(少なくとも一定程度は)反映していると思うのですが、その上位団体の階段を上っていくうちに、間接代表の間接代表の間接代表みたいになってしまって、上の人たちだけで決めている、というようになっているのではないか、という懸念です。

「8月末に開かれる「役員推薦委員会」で推薦を決め、10月8、9日の定期大会で正式に選出する。」というものの、推薦委員会の前に推薦者が内定していているあたりは、中国の全人代とか経団連と似たような感じがします。
そして幹部が幹部(または組合組織)のためだけの組合運営を続けると、UAW(全米自動車労組)のように、肉をほしさに卵を産む鶏を殺してしまうようなことにもなりかねません。

自分達の国政運営を委ねる代表を選ぼう、というのが総選挙なのですが、連合に加盟している個々の労働組合の組合員にとって、連合会長は自分達の代表、という実感はどこまであるのでしょうか。


まあ、そうは言いながらも、個人的には、今回の選挙で民主党が一度政権を取ってみたほうがいいのではないかと思ってます。

というのは、マニフェストの優劣云々でなく、従来は自民党以外に政権を担える政党がない、という理由で現在の自民党が成り立っていた部分も大きいと思うので、政権の経験のない民主党でもそこそこの政権運営ができるということになるのではないかと思うからです。

今の議員をみると、当選しやすいという理由で立候補政党を選んでいる(これはじみんとうだけでなく前回や今回の民主党ブームのときに立候補した人なんかも含めて)、主義主張より「勝ち馬に乗る」判断が優先しているように思うので、この辺でそろそろ政権政党は批判票でなく政策で選ばれる、という方向に本気でなっていってもいいんじゃないかと。


 

コメント (1)
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