読んだ順番が悪かったのかもしれません。
以前取り上げた『「命令違反」が組織を伸ばす』の著者菊澤研宗氏の本で、こちらのほうがきちんとした研究書的です。
第二次世界大戦における日本軍のガダルカナル作戦やインパール作戦などを、行動経済学の人間の限定合理性による行動モデルをあてはめ、今まで「日本軍は不合理だから失敗した」という見方に反して日本軍(またはそれぞれの指揮官)は(限定)合理的に行動したために不条理な結果を招いたという分析をします。
ただ、『「命令違反」が組織を伸ばす』を読んでしまったせいか、あまり新味が感じられず、論理的に精緻な説明をしているところがかえってまだるっこしく感じてしまいました。
そのうちだんだん「欧米で最新の理論をあてはめたらこうなりました」という世間に数多ある経営(学)の本と同じく「よく切れる包丁」を紹介している以上のものはないのかな、などと思っているうちに読了。
本書で取り上げているのは帝国陸軍の作戦ですが、せっかくなら結果的に不条理を招くような構造をなぜ作り上げてきたのか(陸軍士官学校-陸軍大学校というキャリアシステムのなど問題)というあたりの分析もつっこんでほしかったし、そこだ最終章で現代の企業経営への教訓に結びつけるのではなく、他国の軍隊はどうなのか、というところにも言及してもっと広がりのある本になっていたらよかったのに。(値段も3000円近くするんだし)
そのへんは別の著作を読んでくれ、ということなのでしょうけど。
以前取り上げた『「命令違反」が組織を伸ばす』の著者菊澤研宗氏の本で、こちらのほうがきちんとした研究書的です。
第二次世界大戦における日本軍のガダルカナル作戦やインパール作戦などを、行動経済学の人間の限定合理性による行動モデルをあてはめ、今まで「日本軍は不合理だから失敗した」という見方に反して日本軍(またはそれぞれの指揮官)は(限定)合理的に行動したために不条理な結果を招いたという分析をします。
ただ、『「命令違反」が組織を伸ばす』を読んでしまったせいか、あまり新味が感じられず、論理的に精緻な説明をしているところがかえってまだるっこしく感じてしまいました。
そのうちだんだん「欧米で最新の理論をあてはめたらこうなりました」という世間に数多ある経営(学)の本と同じく「よく切れる包丁」を紹介している以上のものはないのかな、などと思っているうちに読了。
本書で取り上げているのは帝国陸軍の作戦ですが、せっかくなら結果的に不条理を招くような構造をなぜ作り上げてきたのか(陸軍士官学校-陸軍大学校というキャリアシステムのなど問題)というあたりの分析もつっこんでほしかったし、そこだ最終章で現代の企業経営への教訓に結びつけるのではなく、他国の軍隊はどうなのか、というところにも言及してもっと広がりのある本になっていたらよかったのに。(値段も3000円近くするんだし)
そのへんは別の著作を読んでくれ、ということなのでしょうけど。
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