こちらが今回の夏休みの青空。
屋久島に行ってきました。
海岸ぎりぎりまで山が迫っています。
西の方には口永良部島が見えます。
船は屋久島から1日1便だけなので日帰りはむりということで今回は断念。
人口は150人くらいですが温泉が有名。
北の方には硫黄島(戦場になった小笠原の南の硫黄島とは別です)。
こちらはもっと小さい。
翌朝は早起きをして屋久杉の森へ。
出かけたのは、ヤクスギランドから太忠岳(タチュウダケ)。
屋久島といえば縄文杉ですが、この時期一日300人くらいが上るのでとても混んでいるのと、往復で13時間もかかるというのでパス。
もう一つ有名なのは白谷雲水峡(ここは映画の風景のモデルになったとかで「もののけひめの森」を謳い文句にしていましたが、数年前からやめたようです。スタジオジブリから商標権の侵害とか言われたのかな?)ですが、こちらも混んでいるということで回避。
屋久島まで行ってラッシュにあいたくはないので・・・
ヤクスギランドはネーミングはお気楽なのですが、標高1000mにある立派な森です。
歴史的にはここが一番最初に整備されたらしい。
この中だけでも20分コースから150分コースまでいろいろなルートがあります。
遊歩道は一部で、奥の方は山道です。
台風で折れた木
高く伸びすぎて折れた木がいっぱいあります。
伐採された切り株の中から。
屋久杉は成長が遅いため年輪がつまっていて、また脂分が多いので腐りにくいことから高級建材として重宝がられ、江戸時代には島津藩の年貢代わりになるなど、伐採がかなり行われていたそうです。
一時間ほど昇ったところに「天文の森」というのがあるのですが、なぜ天文かというと、星が見えるわけではなく、天文年間(1532-1554)に伐採された記録が残っているあたりだとか。
なのでその周囲は樹齢500年未満の比較的中ぶりの木が多くなっています。
(ちなみに、正式には樹齢千年を超えないと「屋久杉」とは言わないんだそうです。)
現在の登山道もほとんどが当時の伐採のための道がもとになっているそうで、本当に人間の欲望というのはすごいものです。
サルノコシカケ。
一時期ガンに効くと話題になりましたね。
でも、ここは国立公園で、世界遺産に指定されている上に、屋久島自然休養林、屋久島森林生態系保護地域として保護されているので、盗ってはいけません。
樹齢1年の新芽。
切り株、倒木に生えたコケのところに根を張って生えてきます。
長い年月をかけて生き残ったものが屋久杉になります。
これが樹齢1000年を迎えるころには日本(人類?)はどうなっているんでしょうか?
太忠岳は標高1600m以上あるので、だんだん雲の中を歩く感じになります。
ついにたどりついた頂上。
頂上には「天柱石」と呼ばれる大きな奇岩が鎮座しています。
江戸時代には天柱石を「たちゅうせき」と発音していたのが太忠岳の語源だとか。
この岩は、眺める角度によって様々な表情を見せます。
これは裏側から。
一枚目の写真に写っている舞台のように平らな部分までは登れます。
ここに立って下界を眺めると爽快です。
ただし、すぐ雲に隠れてしまうので、タイミングが大事。
今回は運よく下のダムまで見えました。
岩の基部には小さな祠があります。
ここまでは3時間ちょっとの行程。
下りはのんびりと帰ります。
天文の森近くの清水
屋久島の水は山岳部では降水量年間8000mmにも達する雨水をベースにした超軟水。
水の流れている近くは空気の雰囲気も違います。
(ガイドさんの小物を拝借^^)
このトレッキングがいちばん屋久島っぽい感じで、いわば旅行のハイライトですね。
その他海遊びや島内一周なども楽しみました。
(カメラが防水でないので海はいい映像がないのですが、シーカヤックをやっていると、ウミガメが海面に _ ∩ _ という感じで顔を出したりしてました。)
屋久島は一周約100kmとけっこう大きな島です。
そのためか、車もけっこう普通に飛ばしてます(このへんは石垣島とは大違い)。
特に縄文杉の登山口へのシャトルバスなどバスの運転手さんは山道をけっこうなスピードで飛ばします。
鹿児島県なのに都バス?(失礼)
さて、島内一周といっても、島野西側「西部林道」と呼ばれているところは人が住んでおらず、自然保護地域になっているので道も狭く野生の宝庫になっています。
ヤクシカ(本土の鹿よりちょっと身体が小さいのが特徴)
ヤクザル(これもちょっと小ぶり)に至ってはこんな傍若無人なありさま。
権利と義務を同時に行使している横着な母ザル
島の南側の大川の滝(おおこのたき)は「日本の滝100選」にも選ばれています。
落差、幅、流量どれをとっても申し分のない立派な滝です。
コンパクトデジカメなのでこの程度ですが、もっと広角のレンズがあれば・・・
最終日は横河(ヨッゴ)渓谷へ。
前日からの雨でかなり増水していたので、河原には降りられず。
でも、台風を上手くかわして帰ってくることができました。
PS 今回、トレッキングシューズなど荷物が多かったのでスーツケースに入れて宅急便で送ったのですが、屋久島は鹿児島県の扱いなのでなんか得した感じがしました。(確かに鹿児島から飛行機で40分くらいなので、近いんですよね。)