枇杷の葉なし

枇杷の生育や、葉・花芽・種のことを日々の生活のなかで書いていく。

満月になると・・・

2009年12月02日 | Weblog
 勤務から帰宅途上の宇宙に、真ん丸い月がかかっている。山の上に顎を剥けているよう。私が動き出すと、月もゆっくり動く。小さい頃には、この位の大きなお煎餅があったら、空腹が満たされていいのに。といつも思っていた。食べ切れない程のご馳走が、載っているお皿でもいい。脱穀をした後の小米を挽いた、団子粉ばかりではいやになる。と我儘を言う私に祖母は、それでも食べる物があるだけ有難いんじゃよ。と諭すのだった。

 祖母が子どもの頃には、江戸時代を生きた先祖が存在していた訳だから、水呑百姓の辛さは、厭になるほど聴いていたであろう。また、祖母自身も、親を助けるために、野良に出て、朝から晩の暗くなるまで、働き詰めであったことは、容易に想像できる。戦争の愚かしさを、言葉にならない想いで、体験してきた祖母には、孫である私の言うことは、端っから贅沢なことでもあったのだ。

 今夏に、孫の書いたメモがある。
 おもしろかったこと。
 うれしかったこと。
 くるまでねていてよだれがかおについた。
 ももをただでもらった。
 いろんなひとにであった。
 しんせつだった。
 やさしかった。

 お祖母ちゃん、これあげるね。と家に着いて書いてくれた。孫らしい。と言うか何とも微笑ましい。白桃を作っておられる農家に行き、注文したらクズを箱でいただいた。クズと言っても、充分立派な桃で、規格外だから売れないらしい。それでも近くの青空市に出せば充分な品質です。孫は、単にくださった。と言うことにとてもびっくりして、それが印象に残ったのだ。

 今夏は、リエさんや、某児童文学者、作家のご夫人などに送らせてもらった。そのお礼の方が高価で、却って恐縮する次第。珈琲を毎月頂いたり、著作にサインを入れてのプレゼントには、私は何も差し上げる物がない。せめて名物を。と毎年送らせてもらっている。お互い元気な内は、受け取っていきましょう。

 サンタさんや、りささんにも、送ってあげたい。まあその、東京とこちらでの価格が違います。加えて新鮮度も断トツに差が大きい。でも。悩むのです。だって、一度味を知ったら、次年度からは、スーパーでは買えなくなるよ。何しろ産地直送ですからね。特に秋田や東北では珍しいようです。秋田には、田沢湖があるよね。龍人の竜田姫がいますでしょう?そうだ!友人と温泉に行こう。そうしたら桃を送ってあげれるじゃない!!

 ああ、そうだ。我が家の枇杷があるではないか。千葉から北には、枇杷葉はあっても、結実はしないようですから、この手も使える。枇杷の実を食べて、枇杷種酒を造って、飲んでもらおう。うふふふ・・・♥なんと我が家には、これを焼酎に漬けたのが3本(1.2ℓ)あります。この他に、ジャムの瓶に入れているのが8本あって、これは入れ物がないからで、1.8ℓに増やせる年代物。

 枇杷種酒の香りといい、色といい、例えようもないほどで、毎晩ちびっと飲むのが堪えられません。おいしいいぃ♪正に極上の気分です。白枇杷もありますが、こちらはちょっときついので、嘗める程度です。焼酎は飲まず嫌いでしたが、枇杷種酒を知ってからは、笑いを堪えて造っていますよ。シンプルなのがいいですね。

 そりゃ、売れますよ。でも売らないの。こんな旨いのをあげるなんて、もったいなくてできますか。こっそり飲んじゃうの。これがたまんないね。枇杷葉酒もさっぱりしていて美味しい。これが花芽や、種だと風味が加わる。この香りがいい。杏仁の香りですが、それよりも上品なのです。通の人にしかわからない想い!!

 んじゃ、おやすみなさい。チビチビ・・・おいしい♥
コメント
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