前田様この度も貴重な記述、お写真をありがとうございます。
早速ご紹介させて頂きます。
早速ご紹介させて頂きます。
「前田様のお言葉より」
旧盆も過ぎて、やっと朝夕に涼しさが感じられる気候になりました。
今回は、古墳の話題を二件お届けします。
「丸山古墳」
橿原市見瀬町・五条野町・大軽町にまたがる前方後円墳で、国史跡「丸山古墳」
として史跡指定されていますが、後円部は「畝傍陵墓参考地」として宮内庁が治定しています。
規模は全国第6位、奈良県第1位を誇り、大王墓としては最後の前方後円墳と言われています。
今回は、古墳の規模や被葬者の話ではなく、先日近くを通りかかった時に、沢山の人が墳丘の草刈りを行っているのを目撃し、珍しいので写真に収めました。
「五条猫塚古墳」
古墳が発掘されて60年が経ちました。五条市立五条文化博物館が、平成30年度夏季特別展として、奈良国立博物館から出土品の里帰りを受けて展示しています。
五条猫塚古墳(奈良県指定史跡)は、古墳時代中期(5世紀代)に築造された方墳です。
規模は一辺27m高さ4mの二段築成で葺石・埴輪を備えています。
竪穴式石室の内外からは、金銅装の武具や鉄製の武器など多数出土していますが、とりわけ「蒙古鉢形冑」が有名です。
里帰り中の出土品は撮影禁止のため、古墳の説明板から冑の写真を撮りました。
写真のように後円部は森の状態ですが、210mもある前方部は草原です。
昭和30年頃までは大和の大部分では農家が牛を飼育していました。
その頃はこのような草原は牛の牧草や、田圃に入れる堆肥として貴重な資源でした。
当時は周辺の農家が宮内庁書陵部の許可を得て草を鎌で刈っていました。
昭和30年頃以降は、耕運機やトラクターの普及で牛を飼う農家もなくなり農業も集約的になって化学肥料を使い、堆肥にする草刈りをしなくなりました。
最近は宮内庁が草刈り作業を外注し、造園業者や建設業者が作業員を30人ほど動員して、エンジン付きの刈り払い機で草刈りをしています。
古墳の下を走る国道からは作業員が小さく見える程です。
丸山古墳 1 丸山古墳 2
丸山古墳 3 五条猫塚古墳
県史跡猫塚古墳 蒙古鉢形冑