波立つ海の上に 一隻の船が涙を流して航海している
苦労も絶えない傷を抱えながら 幅の広い先端に羞恥は疼いている
この海は途方もない後悔を抱えている
それは幾重にも重なった希望を夢見るように
幾万もの人間達が絶望を見た矛先である
船長はこの海域には魔物が棲んでいるという噂を聞いて
一番乗りにここへとやってきた 汗ばんだ額からは塩の結晶が浮かび上がっている
掌には力を込めた時に破裂した水疱の痕が
黄色い体液を出しながら 呼吸を整えている
船長はここで孤独を見た 炸裂した爆弾の爆風をもろに身体に受け
紋章を全身に刻み込まれながら 彼は遠いこだまを聞いた
彼は今でもこの海域で ひたすら待っている
曙光は影も形もない人間を照らし出すから 瞬時に隠れ去る雲達
暗闇がこの世界を支配してから もうかれこれと時間は沈黙していった
船長の髭には 白い毛が一本だけ生えていた
幽かに揺れるその白い毛の中に 様々な宇宙を感じる事が出来た
それはこの空に掲げられた誓いのようなものである
苦労も絶えない傷を抱えながら 幅の広い先端に羞恥は疼いている
この海は途方もない後悔を抱えている
それは幾重にも重なった希望を夢見るように
幾万もの人間達が絶望を見た矛先である
船長はこの海域には魔物が棲んでいるという噂を聞いて
一番乗りにここへとやってきた 汗ばんだ額からは塩の結晶が浮かび上がっている
掌には力を込めた時に破裂した水疱の痕が
黄色い体液を出しながら 呼吸を整えている
船長はここで孤独を見た 炸裂した爆弾の爆風をもろに身体に受け
紋章を全身に刻み込まれながら 彼は遠いこだまを聞いた
彼は今でもこの海域で ひたすら待っている
曙光は影も形もない人間を照らし出すから 瞬時に隠れ去る雲達
暗闇がこの世界を支配してから もうかれこれと時間は沈黙していった
船長の髭には 白い毛が一本だけ生えていた
幽かに揺れるその白い毛の中に 様々な宇宙を感じる事が出来た
それはこの空に掲げられた誓いのようなものである