「女性科学者に明るい未来をの会」は、自然科学分野で優れた業績をあげている女性研究者をたたえる「猿橋賞」の2019年の受賞者に東北大の梅津理恵准教授(49歳)を選んだと発表した(4月15日)。
梅津理恵氏の研究業績
ハーフメタルをはじめとするホイスラー型機能性磁気材料の物性研究
梅津理恵氏は、Mn(マンガン)・Fe(鉄)・Co(コバルト)・Ni(ニッケル)などの遷移金属元素が主たる構成元素となる機能性金属磁性材料の起源解明に向けた基礎研究を行っている。なかでも、X2YZ(X,Y=遷移金属元素、Z=半金属・半導体元素)という分子式で表される、ホイスラー合金と呼ばれる一連の物質群は、形状記憶特性や、超弾性、巨大磁気熱量効果、巨大磁気抵抗効果など様々な機能を有することで知られており、実用材料として盛んに研究がなされている。
ホイスラー合金のうち、ハーフメタルと呼ばれる特異な電子状態をもつ物質は、電子のスピンの向きによって異なる電子状態を有し、片側のスピンの向きの電子は金属的な状態であるのに対して、反対の向きのスピンをもつ電子は半導体的であることから、伝導に寄与する電子のスピンの向きが完全に揃うことになる。したがって、電子の電荷とスピンを別々に制御して機能性材料として利用するスピンエレクトロニクス分野で非常に有用な材料であると期待されている。梅津氏等は、ホイスラー合金のうち、ハーフメタル物質であるMn2VAl合金について、SPring-8の放射光を用いて、X線吸収分光(XAS)とその磁気円二色性(MCD)や、共鳴非弾性X線散乱(RIXS-MCD)測定を行うことで、その電子状態の観測を行った。特に、ハーフメタル物質における完全な高分解能RIXS-MCD測定は、世界で初めての報告となる。これらの研究成果は、ハーフメタル型物質の電子状態観測に放射光がきわめて有用であることを示している。
特異な電子状態を有する物質提案の立場では、第一原理計算を用いた理論研究が大きく先行している中、これまで実際に実験から得られる特性は、計算の結果とかけ離れている場合があった。梅津氏等はホイスラー合金の相安定性に関する実験的研究も行っており、二相分離や析出物の出現、原子配列の乱れなどが理想とする特性を引き出せない要因であることを明らかにし、高い磁気特性と相安定性を兼ね備えた磁性材料探索のための重要な指針を与えてきた。
パソコンなどに使われる記憶素子の性能をさらに高める材料に応用できるとして期待が高まっている
因みに、東北大学における猿橋賞受賞者は、小谷元子教授(材料科学高等研究所長、2005年第25回受賞)に次いで、梅津准教授が2人目となる。
◆猿橋賞
地球化学者の猿橋勝子によって創設。「女性科学者に明るい未来をの会」(1980年創立)から毎年5月頃に、自然科学分野で顕著な研究業績をおさめた50歳未満の女性科学者に「女性自然科学者研究支援基金」を原資として贈られる。
賞金額は30万円。受賞者は学会などの他薦、自薦の応募者の中から選定される。
朝から晴れていい天気。気温の最高気温20℃程とか。風も弱いので、お日様がとっても暖かい・暑いくらい。
散歩道沿いで、垣根沿いに植えられている”ウグイスカグラ”に花が咲いている。花の数は多くないので、見過ごしてしまう。花冠は細い漏斗形で、先端は5裂して開く。花色は、名の”ウグイスカグラ”からだと「うぐいす色:くすんだ黄緑色」だが、ピンク色である。花後の果実はグミの様な楕円形の液果、初夏に透明感のある赤に熟す。
名(ウグイスカグラ:鶯神楽)の由来には諸説あるが、鶯が鳴き始める頃に花が咲く、からと言う。
ウグイスカグラ(鶯神楽)
別名:ウグイスノキ
スイカズラ科スイカズラ属
落葉性低木
原産地は日本(北海道~本州、四国)
開花時期は3月~5月
花色は薄ピンク色、花冠は細い漏斗型で先は5裂して開く
初夏(6月頃)に1cm程の果実が透明感のある赤に熟し、食べれる
梅津理恵氏の研究業績
ハーフメタルをはじめとするホイスラー型機能性磁気材料の物性研究
梅津理恵氏は、Mn(マンガン)・Fe(鉄)・Co(コバルト)・Ni(ニッケル)などの遷移金属元素が主たる構成元素となる機能性金属磁性材料の起源解明に向けた基礎研究を行っている。なかでも、X2YZ(X,Y=遷移金属元素、Z=半金属・半導体元素)という分子式で表される、ホイスラー合金と呼ばれる一連の物質群は、形状記憶特性や、超弾性、巨大磁気熱量効果、巨大磁気抵抗効果など様々な機能を有することで知られており、実用材料として盛んに研究がなされている。
ホイスラー合金のうち、ハーフメタルと呼ばれる特異な電子状態をもつ物質は、電子のスピンの向きによって異なる電子状態を有し、片側のスピンの向きの電子は金属的な状態であるのに対して、反対の向きのスピンをもつ電子は半導体的であることから、伝導に寄与する電子のスピンの向きが完全に揃うことになる。したがって、電子の電荷とスピンを別々に制御して機能性材料として利用するスピンエレクトロニクス分野で非常に有用な材料であると期待されている。梅津氏等は、ホイスラー合金のうち、ハーフメタル物質であるMn2VAl合金について、SPring-8の放射光を用いて、X線吸収分光(XAS)とその磁気円二色性(MCD)や、共鳴非弾性X線散乱(RIXS-MCD)測定を行うことで、その電子状態の観測を行った。特に、ハーフメタル物質における完全な高分解能RIXS-MCD測定は、世界で初めての報告となる。これらの研究成果は、ハーフメタル型物質の電子状態観測に放射光がきわめて有用であることを示している。
特異な電子状態を有する物質提案の立場では、第一原理計算を用いた理論研究が大きく先行している中、これまで実際に実験から得られる特性は、計算の結果とかけ離れている場合があった。梅津氏等はホイスラー合金の相安定性に関する実験的研究も行っており、二相分離や析出物の出現、原子配列の乱れなどが理想とする特性を引き出せない要因であることを明らかにし、高い磁気特性と相安定性を兼ね備えた磁性材料探索のための重要な指針を与えてきた。
パソコンなどに使われる記憶素子の性能をさらに高める材料に応用できるとして期待が高まっている
因みに、東北大学における猿橋賞受賞者は、小谷元子教授(材料科学高等研究所長、2005年第25回受賞)に次いで、梅津准教授が2人目となる。
◆猿橋賞
地球化学者の猿橋勝子によって創設。「女性科学者に明るい未来をの会」(1980年創立)から毎年5月頃に、自然科学分野で顕著な研究業績をおさめた50歳未満の女性科学者に「女性自然科学者研究支援基金」を原資として贈られる。
賞金額は30万円。受賞者は学会などの他薦、自薦の応募者の中から選定される。
朝から晴れていい天気。気温の最高気温20℃程とか。風も弱いので、お日様がとっても暖かい・暑いくらい。
散歩道沿いで、垣根沿いに植えられている”ウグイスカグラ”に花が咲いている。花の数は多くないので、見過ごしてしまう。花冠は細い漏斗形で、先端は5裂して開く。花色は、名の”ウグイスカグラ”からだと「うぐいす色:くすんだ黄緑色」だが、ピンク色である。花後の果実はグミの様な楕円形の液果、初夏に透明感のある赤に熟す。
名(ウグイスカグラ:鶯神楽)の由来には諸説あるが、鶯が鳴き始める頃に花が咲く、からと言う。
ウグイスカグラ(鶯神楽)
別名:ウグイスノキ
スイカズラ科スイカズラ属
落葉性低木
原産地は日本(北海道~本州、四国)
開花時期は3月~5月
花色は薄ピンク色、花冠は細い漏斗型で先は5裂して開く
初夏(6月頃)に1cm程の果実が透明感のある赤に熟し、食べれる
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