静岡県立漁業高等学園は、創立50年。一流の漁師になる近道です。

漁師をめざして、がんばっている生徒たち。
30歳までの若者が全国から漁業の街、焼津に集っています。

福一なんばん記念館の見学

2016年06月16日 13時17分27秒 | 研修・見学

先日、焼津では屋号がよく使われることをご紹介しました。
「なんばん」は福一漁業創業者の江戸時代の近藤家の船「なんばん丸」からついた屋号だそうです。現在の屋号(会社名)「福一」は、明治41年に作った機関つきカツオ船の名前が由来だそうです。
と言う訳で、現在の福一漁業は300年の歴史があり、それを伝える記念館に行ってきました。

焼津漁港内にあって、入場無料です。
漁業関係の資料を中心に、神社の写真、家庭用品など焼津の歴史が学べます。

絵で昔のカツオ漁のことが紹介されているのも、なぜか新鮮な感じ。

狭いサバ船に雑魚寝することがわかる絵も。
絵で紹介しているのがおもしろいですよね。

電信用のタイプライターですが、最近はタイプライター自体が珍しいですね。

今までご紹介しているように、焼津には漁業に関して学べる場所が多くあります。
こんなにあるのは、焼津だけじゃないかな?

【漁業や水産加工の学習】
まだまだ、焼津にはいろいろな施設がありますよ。
まずは、学園の隣にある水産技術研究所。
ここの展示室にも、漁具や魚が展示されています。
しかし、老朽化が著しくて魚を飼育するのは大変。去年は給水施設の不調で、展示室のアイドルである大きなウミガメを深層水利用施設に避難させました。
水産技術研究所は2年後に展示室も含めて建て替えられます。
新たな趣向で水産について学習できるように準備を進めていますよ。

深層水の給水所には深層水ミュージアムがあります。
また、はごろもフーズのシーチキン工場も見学可能で、小学生に大人気。

静岡県内の小中学校(あるいは高校、大学も!)で漁業や水産の学習に際して、静岡県では出前事業を行っています。
県庁の水産振興課(電話054-221-2744)にご相談ください。
私が出かけていくこともあるかも?

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清水地区施設見学3

2016年06月15日 10時01分51秒 | 研修・見学

フェルケール博物館を後にして、清水港の袖師第一埠頭に移動しました。
ここで、清水港管理事務所の職員から清水港の説明をしてもらいました。


清水港は国際拠点港湾であり、神戸港・長崎港と共に日本三大美港でもあります。
とは言っても、横浜港、名古屋港といった国内一、二を争う大港湾に挟まれておりコンテナターミナルの拡充・整備をしつつ、24時間荷役体制などの継続的な努力で利用拡大を図っていることが説明されました。
超大型クレーンの意外にも機敏な動きに、みんな驚いていました。

焼津漁港もカツオ船の誘致にがんばっていますが、大きな港湾も勝ち残りのために絶えず努力していることを生徒たちに知ってもらえたと思います。


【清水と漁業】
明治以降、お茶の輸出で栄えた清水港ですが、漁船もいるし漁協もあります。
清水と言えば、皆さんご存じ、マグロです。
ただし、焼津のように市場に水揚げされません。
商社が生産者と直接取引するためです。
知名度は低いかもしれませんが、シラス漁業が行われていて、清水に来ればおいしいシラ

スがありますよ。
県の水産技術研究所は焼津に移りましたが、国の国際水産資源研究所や東海大学の海洋学

部もありますので、漁業では重要地域です。

なお、これは旧清水市の地域のこと。
静岡県民にとって「清水」と言えば清水市です。
しかし、現在の静岡市清水区は旧由比町、蒲原町も含みます。
清水区でみると、サクラエビ漁や定置網漁業も行われています。

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清水地区施設見学2

2016年06月14日 14時11分40秒 | 研修・見学

三保造船所見学からの続きです。
続いて行ったのはフェルケール博物館です。
http://www.suzuyo.co.jp/suzuyo/verkehr/
ここは、清水に本社を置く物流会社の鈴与が運営しています。
鈴与と言えば、SSKフーズがグループ内にあったり、プロサッカーの清水エスパルスの運営に参画したりと、静岡県民にとっては超有名企業です。
フェルケールはドイツ語で「交通」「交際」を意味する言葉だそうですが、そんな鈴与さんなので、隣に缶詰記念館があったりします。
http://www.suzuyo.co.jp/suzuyo/verkehr/guide/canning_museum.html

この写真は缶詰記念館です。

メインの展示は清水港の紹介や歴史です。
船の模型や、荷役道具など貴重な資料が満載です。
学芸員さんが、しっかり丁寧に説明してくれました!

 

しかし、当日は上田信さんの作品展が2階で行われていて、アニメ関係のイラストに生徒の多くは喜んでいたようですが...

【静岡県の缶詰】
国内流通の国産ツナ缶はほとんどが、静岡県内で生産されています。
はごろもフーズ、SSKフーズ、いなば食品、などなど。
なんとシェア99.9%!
https://www.pref.shizuoka.jp/j-no1/m_magkan.html
カツオ缶詰は100%!!
https://www.pref.shizuoka.jp/j-no1/m_katkan.html

缶詰産業が盛んなのは、清水港がかつて日本一のお茶の輸出港であったことが背景にあります。お茶の輸出のために清水では製缶業が発達していました。
そこに、当時は清水にあった水産試験場(現在の水産技術研究所)がオイル漬ツナ缶の製造技術を開発し、広めたのです。

オイル漬けのツナは、レトルトパウチもあります。
空き缶の処理を考えると、レトルトパウチの方が便利そうですが、缶詰じゃないと売れな

いそうです。それだけ、ツナ缶が普及しているということだと思います。

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清水地区施設見学 その1

2016年06月13日 09時58分56秒 | 研修・見学
溶接は終わりましたが、連日で清水区に出かけました。
まずは漁船作りのエキスパート、三保造船所です。
海まき、マグロ延縄、カツオ一本釣り船など大型漁船を手がけています。

そんな訳で、三保造船所は毎年、見学させていただいています。
というのも船の構造は、海技士試験にも出題されます。
建造中の漁船を見ることで、船の構造がよく分かります。
出来上がった船を見ても分かりにくいですからね!


11月からの遠洋航海実習で乗船する焼津水産高校の実習船も、この造船所で生まれたことを聞いて、生徒の関心も高まったようです。
前日まで実習していたガス溶接が使われていたのも良かったと思います。

【感想文】
学園では頻繁に施設見学に行っています。
なかでも、御前崎地区見学のように一日掛けて何カ所も見学に行く場合は、感想文を書いてもらっています。
後で感想文を書くことが分かっていれば、見学に緊張感が出ます。
帰ってからの復習にもなるし、我々スタッフの参考にもなる...など多くのメリットがあります。
とは言え、漁師志望の生徒は体を使うことは得意でも、作文は苦手の人が多いようです。

三保造船所では、効率を上げるためには構造体をひっくり返した状況で作業することにも感心する意見が多くありました。
また、重たい鉄を大量に使って船体を作ることに驚いていました。
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溶接実習2日目

2016年06月10日 16時29分49秒 | 実習
清水テクノカレッジ(清水技術専門校)で8:50から講義が始まるので、学園を7:00出発です。

やはり午前中は学科を学び、午後は実習です。

実習を2時限やって、また学科です。

動画もアップしたのでご覧ください。
https://www.youtube.com/watch?v=lPtrfWf93PU

さて、この日は最終学科が修了試験!でした。
全員、無事合格(したはず)です。
...実は結果はまだ聞いてないです。

講師をしていただいた岩田先生、内田先生、ありがとうございました。

【漁師のサバイバル力】
漁師は器用だとお話ししました。
子供の頃、近所の漁師に野球のグローブを直してもらったことがあります。
子供心に感動です。

例え無人島に一人になったとして、
 魚を獲れる
 魚を調理できる
 ロープワークができる
 気象が予想できる...
など、わずかな道具があれば長期生存できそうです。
自然を相手にしているので、たくましいです。
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