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北海道内の大型美術展は9割方、北海道新聞社か、STV(札幌テレビ放送)の主催で、毎年夏には、もっぱら道新が道立近代美術館、STVが札幌芸術の森美術館で展覧会を開き、宣伝合戦に力を入れてきましたが、今年は両ライバル? がタッグを組んでひとつの展覧会を開催するようです。
よく
「日本人は印象派が好きだよね」
みたいなことをしたり顔で言う人がいて、まあそれは事実なんですが、この10年ほど、東京で多くの人を集めている大型美術展はじつはほとんどが日本美術です。伊藤若冲展の「5時間待ち」が、記憶に新しい向きもおられるでしょう。
もちろん、道内でもここ数年、浮世絵展などは開かれるようになってきていますが、その枠を取っぱらって広く日本の絵画を取り上げる展覧会のトレンドが、ようやく北海道に上陸した、そんな印象を受けます。
2019年春に府中市美術館が開いた展覧会の、初めての巡回だそうです。
蠣崎波響や片岡球子など北海道ゆかりの作品も加わります。
前期と後期で作品の一部を入れ替えます。
古い掛け軸などはガラスケースに入ってちょっと見づらい場合があります(この展覧会でどういうふうに陳列されるのかはわかりませんが)。ただでさえ、新型コロナウイルスのまん延で、いつ中断になるかわかったものではありません。
見たい人は、とにかく会期が始まった直後の、比較的すいている時期に会場へ駆けつけることを、強くすすめておきます。
メインビジュアルのウサギは徳川三代将軍の家光の筆になる「兎図」というものらしいです。
「武家諸法度」などで、あの厳しい徳川家支配の基礎をがっちり固めた将軍が描いたとは思えないほど、脱力系の絵です。
このほか、フライヤーには
雪村「竹虎図」
白隠「すたすた坊主図」
萬鉄五郎「軽業師」
アンリ・ルソー「フリュマンス・ビッシュの肖像」
岸駒「寒山拾得図」(前期展示)
遠藤曰人「蛙の相撲図」(前期展示)
春叢紹珠「皿回し布袋図」
仙厓「竹虎図」「豊干禅師・寒山拾得図屛風」
稲葉弘通「鶴図」
曾我蕭白「後醍醐天皇笠置潜逃図」
長沢蘆雪「菊花子犬図」「なめくじ図」(後期展示)
伊藤若冲「福禄寿図」(後期展示)「伏見人形図」(前期展示)「鯉図」(前期展示)
歌川国芳「荷宝蔵壁のむだ書」(前期展示)
などが印刷されています(ルソーはなぞですね…笑)。
ただ、ちょっとだけツッコミを入れると、東京都府中市に足を運んだ美術の通たちは、おそらく東博の常設展示などで
「これが日本美術の基本だ!」
というものをガッチリつかんでいて、その枠から逸脱したゆる~い作品を集めた展覧会として本展を楽しんだのだと思われます。まあ、SIDE B (レコードで言えばB面)なんですよ。これは、けなしているのではなくて。
基本の作品を見る機会にそもそも乏しい北海道民は、これを見て「こういうのが日本美術なのか」などとはやとちりせず、美術全集でもなんでもいいので、基本の流れのほうをおおまかに押さえておいてほしいのですよ。かなりおせっかいなアドバイスですが。
前期 : 2021年7月17日(土)~8月9日(月) 7月19、26日、8月2日休み
後期 : 8月11日(水)~9月1日(水) 8月16、23、30日休み
午前9時半~午後5時(金曜は午後7時半)、いずれも入館は30分前
道立近代美術館(中央区北1西17)
一般1600円、高大生800円、中学生600円、小学生以下無料(要保護者同伴)
※前売り券、団体/リピーター割引などあり
公式サイト http://hesoten2021.com/
講演会「へそまがり日本美術 禅画から家光まで」=7月17日午前11時。約90分
講師は本展企画者の金子信久府中市美術館学芸員
無料。定員100人(午前9時半から座席指定整理券を配布)
テレビ広報「まるごと府中」2019年4月1日~10日放映分
・中央バス、ジェイアール北海道バス「道立近代美術館」で降車、すぐ(小樽、手稲方面行きは、都市間高速バスを含め全便が停車します)
・地下鉄東西線「西18丁目」4番出口から400メートル、徒歩6分
・市電「西15丁目」から700メートル、徒歩10分
・ジェイアール北海道バス「桑11 桑園円山線」(JR桑園駅―円山公園駅―啓明ターミナル)で「大通西15丁目」降車、約400メートル、徒歩5分
・ジェイアール北海道バス「54 北5条線」(JR札幌駅―西28丁目駅)「58 北5条線」(JR札幌駅―琴似営業所)で「北5条西17丁目」降車、約540メートル、徒歩7分
・ジェイアール北海道バス「50 啓明線」「51 啓明線」「53 啓明線」(JR札幌駅―啓明ターミナル)で「南3条西16丁目」降車、約830メートル、徒歩11分
よく
「日本人は印象派が好きだよね」
みたいなことをしたり顔で言う人がいて、まあそれは事実なんですが、この10年ほど、東京で多くの人を集めている大型美術展はじつはほとんどが日本美術です。伊藤若冲展の「5時間待ち」が、記憶に新しい向きもおられるでしょう。
もちろん、道内でもここ数年、浮世絵展などは開かれるようになってきていますが、その枠を取っぱらって広く日本の絵画を取り上げる展覧会のトレンドが、ようやく北海道に上陸した、そんな印象を受けます。
2019年春に府中市美術館が開いた展覧会の、初めての巡回だそうです。
蠣崎波響や片岡球子など北海道ゆかりの作品も加わります。
前期と後期で作品の一部を入れ替えます。
古い掛け軸などはガラスケースに入ってちょっと見づらい場合があります(この展覧会でどういうふうに陳列されるのかはわかりませんが)。ただでさえ、新型コロナウイルスのまん延で、いつ中断になるかわかったものではありません。
見たい人は、とにかく会期が始まった直後の、比較的すいている時期に会場へ駆けつけることを、強くすすめておきます。
メインビジュアルのウサギは徳川三代将軍の家光の筆になる「兎図」というものらしいです。
「武家諸法度」などで、あの厳しい徳川家支配の基礎をがっちり固めた将軍が描いたとは思えないほど、脱力系の絵です。
このほか、フライヤーには
雪村「竹虎図」
白隠「すたすた坊主図」
萬鉄五郎「軽業師」
アンリ・ルソー「フリュマンス・ビッシュの肖像」
岸駒「寒山拾得図」(前期展示)
遠藤曰人「蛙の相撲図」(前期展示)
春叢紹珠「皿回し布袋図」
仙厓「竹虎図」「豊干禅師・寒山拾得図屛風」
稲葉弘通「鶴図」
曾我蕭白「後醍醐天皇笠置潜逃図」
長沢蘆雪「菊花子犬図」「なめくじ図」(後期展示)
伊藤若冲「福禄寿図」(後期展示)「伏見人形図」(前期展示)「鯉図」(前期展示)
歌川国芳「荷宝蔵壁のむだ書」(前期展示)
などが印刷されています(ルソーはなぞですね…笑)。
ただ、ちょっとだけツッコミを入れると、東京都府中市に足を運んだ美術の通たちは、おそらく東博の常設展示などで
「これが日本美術の基本だ!」
というものをガッチリつかんでいて、その枠から逸脱したゆる~い作品を集めた展覧会として本展を楽しんだのだと思われます。まあ、SIDE B (レコードで言えばB面)なんですよ。これは、けなしているのではなくて。
基本の作品を見る機会にそもそも乏しい北海道民は、これを見て「こういうのが日本美術なのか」などとはやとちりせず、美術全集でもなんでもいいので、基本の流れのほうをおおまかに押さえておいてほしいのですよ。かなりおせっかいなアドバイスですが。
前期 : 2021年7月17日(土)~8月9日(月) 7月19、26日、8月2日休み
後期 : 8月11日(水)~9月1日(水) 8月16、23、30日休み
午前9時半~午後5時(金曜は午後7時半)、いずれも入館は30分前
道立近代美術館(中央区北1西17)
一般1600円、高大生800円、中学生600円、小学生以下無料(要保護者同伴)
※前売り券、団体/リピーター割引などあり
公式サイト http://hesoten2021.com/
講演会「へそまがり日本美術 禅画から家光まで」=7月17日午前11時。約90分
講師は本展企画者の金子信久府中市美術館学芸員
無料。定員100人(午前9時半から座席指定整理券を配布)
テレビ広報「まるごと府中」2019年4月1日~10日放映分
・中央バス、ジェイアール北海道バス「道立近代美術館」で降車、すぐ(小樽、手稲方面行きは、都市間高速バスを含め全便が停車します)
・地下鉄東西線「西18丁目」4番出口から400メートル、徒歩6分
・市電「西15丁目」から700メートル、徒歩10分
・ジェイアール北海道バス「桑11 桑園円山線」(JR桑園駅―円山公園駅―啓明ターミナル)で「大通西15丁目」降車、約400メートル、徒歩5分
・ジェイアール北海道バス「54 北5条線」(JR札幌駅―西28丁目駅)「58 北5条線」(JR札幌駅―琴似営業所)で「北5条西17丁目」降車、約540メートル、徒歩7分
・ジェイアール北海道バス「50 啓明線」「51 啓明線」「53 啓明線」(JR札幌駅―啓明ターミナル)で「南3条西16丁目」降車、約830メートル、徒歩11分