(承前)
野外美術展の続き。
便宜的に11人の作品を三つの記事にわけて紹介しています。
(1)でも貼った公式動画は末尾に貼り付けています。
冒頭画像は朝地信介「水鏡」。
朝地さんは日本画を制作しています。
題の通り、天に向けられている画面に水がたまって、空を反射し、美しさを増しています。
シンプルなつくりのなかに(もちろんマチエールなどは複雑かつ精緻ですが)、作品(人為)と自然との相互作用について考えさせられる作品といえそうです。
赤坂真一郎「Rope Roof Project 2024」
赤坂さんは建築家です。アートにも深い関心を寄せ、自らギャラリーを開いています。
建築家らしく、森の中に「虎ロープ」で家のような空間をつくっています。
ロープで雨はしのげないので、これは一種の「見立て」といえますが、そこにハンガーやいすを配置することで、訪れた人の想像力を喚起しています。
五十嵐ユースケ「境界」
五十嵐さんも建築家です。
「クマ除けならぬ、人除けです」と作者は語っています。
境界は明示される場合が多いですが、このように、見た目の強度はさほどでなくても、なんとなく踏み越えてはならないようだと人に思わせるものになっていることもあります。
會田千夏「ツチトソラノスキマデノオハナシ」
會田さんは画家です。
枝を重ねて地面に置いており、画像で見えるキノコはもちろん元からはえているものです。
今回、ふだんの作風からもっとも遠いことをしているのが會田さんだと思われますが、(1)で紹介した朝地信介さんのような確信犯を別にすれば野外に絵画を放置することが一般的に困難だという理由はあるでしょう。
枝が地面に置かれたようすが、ドローイングの線の流れを連想させるのですが、もっとシンプルに、自然との交響を感じたほうが良いのかもしれません。
2024年9月7日(土)~16日(月)午前11時~午後4時(最終日~3時半)
イコロの森「森の学校」周辺雑木林エリア(苫小牧市植苗)
□Akasaka Shinichiro Atelier
過去の関連記事へのリンク
■札幌のアーティスト50人展2024 vol.1 夏展「はこ」
■レタラ・スペース 北海道のアーティスト50+6人展 (2024年1~2月)
=朝地さん、會田さん
■朝地信介展 キズは、癒える (2022)
■鼓動する日本画 CONNECT ― MOVE (2019年9月7~16日、札幌/12月22日~20年2月11日、網走/2月16日~3月31日、倶知安)
■朝地信介・ミクニキョウコ展「2つの時間」 (2018~19)
【告知】鼓動する日本画~CONNECT~ (2018)
■札幌のアーティスト50人展(2017~18)
■ハルカヤマ藝術要塞2017 FINAL CUT(2017)
■帯広コンテンポラリーアート2016 ヒト科ヒト属ヒト
■つながろう2016 Hard/Soft
■北の日本画展 (2015、画像なし)
■朝地信介日本画展 (2014、画像なし)
■sweeping (2013、画像なし)
■朝地信介日本画展(2011年)
■第4回にかわえ展(2010年)
■第24回北の日本画展(2009年)
■2008日本画の「現在」展
■第23回北の日本画展(08年、画像なし)
■朝地信介日本画展(2007年)
■にかわえ展(07年)
■第21回北の日本画展(06年)
■川井坦展・北海道教育大学札幌校日本画展(04年、画像なし)
■第18回北の日本画展(03年、画像なし)
■第17回北の日本画展(02年、画像なし)
■第77回道展(02年、画像なし)
■第76回道展(01年、画像なし)
■イメージのロゴス それぞれと諧調 (2017、画像なし)
■ハルカヤマ藝術要塞2017 FINAL CUT
「空中庭園」(2014、画像なし)
■防風林アートプロジェクト(2014)
■五十嵐ユースケ個展『キオクノキロク -ギャラリー門馬の4168日』 (2015)
■會田千夏展―ちいさなせかい(5月21日~6月6日、札幌) 2022年6月4日は9カ所(4)
【告知】イコロの森ミーツ・アート 2021
■高橋靖子・八子直子・會田千夏 (2020)
【告知】イコロの森ミーツ・アート2020 web展覧会
【告知】2 + 2 Two plus Two 北海道・光州美術交流展 (2019)
■第46回北海道抽象派作家協会展 (2019)
■nor-hay展 「林教司を偲ぶ会」(2018)
■會田千夏展 "the fissure" ~裂罅(れっか)~ (2016)
■ハルカヤマ藝術要塞2017 FINAL CUT
■黒展 2 (2016)
■New Point vol.12 (2015、画像なし)
■ART×STORY EXHIBITION SPRING GATE (2014)
■N.P.Blood 21 vol.9 會田千夏展 (2011、画像なし)
■會田千夏個展 (2009年)
■會田千夏個展■會田千夏小品・ドローイング展(2009)
=以下、画像なし
■さいとうgallery企画 第15回夏まつり「星・star」展(2009年7月)
■44th 札幌大谷大学・札幌大谷大学短期大学部同窓会美術科 谷の会展(2009年6月)
■法邑芸術文化振興会企画展【滲-shin-】 (2008年10月)
■第63回全道展(2008年6月)
■企画展「07-08展」
■第13回さいとうギャラリー企画 夏まつり「風」パートII (2007年)
■New Point Vol.4(2007年)
■會田千夏、久保綾乃 二人展「ビオトープ」(2006年)
■05→06展
■第58回全道展(2003年)
■第57回全道展(2002年)
イコロの森ミーツ・アート2024 "Ikoro Forest Meets Art 2024"
野外美術展の続き。
便宜的に11人の作品を三つの記事にわけて紹介しています。
(1)でも貼った公式動画は末尾に貼り付けています。
冒頭画像は朝地信介「水鏡」。
朝地さんは日本画を制作しています。
題の通り、天に向けられている画面に水がたまって、空を反射し、美しさを増しています。
シンプルなつくりのなかに(もちろんマチエールなどは複雑かつ精緻ですが)、作品(人為)と自然との相互作用について考えさせられる作品といえそうです。
赤坂真一郎「Rope Roof Project 2024」
赤坂さんは建築家です。アートにも深い関心を寄せ、自らギャラリーを開いています。
建築家らしく、森の中に「虎ロープ」で家のような空間をつくっています。
ロープで雨はしのげないので、これは一種の「見立て」といえますが、そこにハンガーやいすを配置することで、訪れた人の想像力を喚起しています。
五十嵐ユースケ「境界」
五十嵐さんも建築家です。
「クマ除けならぬ、人除けです」と作者は語っています。
境界は明示される場合が多いですが、このように、見た目の強度はさほどでなくても、なんとなく踏み越えてはならないようだと人に思わせるものになっていることもあります。
會田千夏「ツチトソラノスキマデノオハナシ」
會田さんは画家です。
枝を重ねて地面に置いており、画像で見えるキノコはもちろん元からはえているものです。
今回、ふだんの作風からもっとも遠いことをしているのが會田さんだと思われますが、(1)で紹介した朝地信介さんのような確信犯を別にすれば野外に絵画を放置することが一般的に困難だという理由はあるでしょう。
枝が地面に置かれたようすが、ドローイングの線の流れを連想させるのですが、もっとシンプルに、自然との交響を感じたほうが良いのかもしれません。
2024年9月7日(土)~16日(月)午前11時~午後4時(最終日~3時半)
イコロの森「森の学校」周辺雑木林エリア(苫小牧市植苗)
□Akasaka Shinichiro Atelier
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=朝地さん、會田さん
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■朝地信介日本画展 (2014、画像なし)
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■朝地信介日本画展(2007年)
■にかわえ展(07年)
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■第77回道展(02年、画像なし)
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■會田千夏展―ちいさなせかい(5月21日~6月6日、札幌) 2022年6月4日は9カ所(4)
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■會田千夏展 "the fissure" ~裂罅(れっか)~ (2016)
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■會田千夏個展 (2009年)
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=以下、画像なし
■さいとうgallery企画 第15回夏まつり「星・star」展(2009年7月)
■44th 札幌大谷大学・札幌大谷大学短期大学部同窓会美術科 谷の会展(2009年6月)
■法邑芸術文化振興会企画展【滲-shin-】 (2008年10月)
■第63回全道展(2008年6月)
■企画展「07-08展」
■第13回さいとうギャラリー企画 夏まつり「風」パートII (2007年)
■New Point Vol.4(2007年)
■會田千夏、久保綾乃 二人展「ビオトープ」(2006年)
■05→06展
■第58回全道展(2003年)
■第57回全道展(2002年)
イコロの森ミーツ・アート2024 "Ikoro Forest Meets Art 2024"
(この項続く)