北海道美術ネット別館

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田畑功「讃 偉業 清水清一氏」(オホーツク管内湧別町)

2022年03月27日 05時35分00秒 | 街角と道端のアート
(承前)
 湧別の肖像系彫刻の続き。

 前項の大口丑定翁顕彰碑の近く、旧湧別町庁舎前の緑地の一角にあります。
 また、滝錬太郎の野外彫刻の大作「やすらぎ」がすぐそばに設置されています。



 町内のおっさん系彫像には珍しく、作者名がはっきりしています。

 背面にサインが刻まれているためです。

 田畑功。
 検索すると公式サイト( https://habiro-art.com/ )が出てきますが、日展会員で、ものすごい数の肖像彫刻を手がけています。
 彫刻の需要と供給の元々ある姿を体現している―といいたくなるほどの仕事量です。
 円山応挙、小林一茶ら歴史上の偉人、法然上人といった仏像から、江崎玲於奈博士など現代の人物、ハイセイコーなどの動物まで、なんでもこなします。

 道内関連では、後志管内倶知安町のレルヒ中佐像、同管内寿都町の弁慶像などがあげられていますが、北海道デジタル彫刻美術館で作者名で検索しても、なぜか両者はヒットしません。
 釧路市大楽毛駅前の馬の像「日本釧路種」、北広島市の「米山清一像」など14点がヒットします。

 碑文は次の通り。

従五位勲四等 名誉町民 清水誠一氏は、明治四十三年湧別村字北兵村に生をけ、芭露 バ ロウにて農業に従事、昭和十六年下湧別村産業組合専務理事・下湧別村農業会副会長・芭露農業協同組合組合長理事として二十年間組合発展に尽力、昭和二十二年より四期十六年町議会議員、昭和三十八年町長に就任以来昭和五十八年歿するまで五期二十年町政を担当「うるおいのあるやすらぎの町づくり」に情熱を燃やし産業経済基盤の確立・町民福祉の向上・生活環境及び公共施設の整備・教育文化の振興に貢献された事績は燦然さんぜんとして輝き、永年地方自治振展に尽力された多大な功績により昭和五十八年一月従五位勲四等旭日小綬章受賞ならびに湧別町名誉町民の称号が贈られた、その栄誉は郷土の誇りであり深く畏敬するところである。この偉大な功績を讃え永くこれを後世に伝える。


 ルビは筆者がつけました。
 「受賞」はこの字でいいのかな。






 1983年に建立された可能性が高そうです。






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