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■第41回高書研展 (2016年1月7~10日、札幌) ※追記あり

2016年01月09日 16時54分42秒 | 展覧会の紹介-書
 北海道高等学校書道教育研究会・展覧会の略で、毎年この時期に開かれている。
 道内で書に取り組んでいる人は、大学や中学の教壇に立っている人や、自分で教室を持ったりカルチャーセンターで教えている人も多いが、高校の先生やそのOBも多いので、けっこう見応えのある書展である。正直なところ、書道道展や毎日書道展などは点数が多すぎてなかなか体力を要するので、書の展覧会を何気なく見たい人にはすすめたい展覧会だと思う。

 なお、案内状には「午前10時~午後6時(最終日~午後4時)」とあるが、実際には、午前9時から見ることができる。

 傾向としては、いつも書いていることだが、かなが少なく、漢字、その次に近代詩文が多いこと。
 今年は、統計を取っているわけではないので、確たることは言えないのだが、臨書作品が昨年までよりも増えたような印象がある。
 一年のはじめには、やはり基本に立ち戻って漢字の多字数書の臨書に取り組む気分になるのだろうか。

 今田朋美(広尾高校)は今年もアジアン・カンフージェネレーションの歌詞のようだ。短い字画がロックしてる。

 今野冲岳(富良野)。字釈に「園轉」とあるが「園舞」ではないか。2尺6尺の縦長に2文字だけなので、ダイナミックな構成が光る。

 酒井玄象(旭川龍谷)。「酒」の字が、おちょこととっくりの絵のように見えるのがおもしろい。

 櫻井九晨(札幌東豊)。「野佛の心音冬を刻みけり」。いい句だし、その句の心根が感じられる。

 鈴木隆(室蘭東翔)。図録には「鈴木海龍」名義で「流転」とあるが、作品は「生花醒月」とあり、アクリルの額がおしゃれ。

 橋本聳山(苫小牧東)。図録には「366日の紙飛行機より」とあるが、今年がうるう年だからだろうか。NHKの連続テレビ小説「あさがきた」で話題のAKB48の歌。

 籬宏行(恵庭北)。「撃」。字にふさわしく、荒々しくて激しい。

 横山晃秀(根室)。「一黙如雷」。雷のごとく黙る、とはどのような意味だろうか。


2016年1月7日(木)~10日(日)
札幌市資料館(中央区大通西13)

第40回高書研展 (2015)
第35回高書研(北海道高等学校書道教育研究会・展覧会)展 (2010)
第32回高書研展 (2007)




・地下鉄東西線「西11丁目駅」から約290メートル、徒歩4分
・市電「中央区役所前」から約490メートル、徒歩7分。「西15丁目」から約430メートル、徒歩6分

・ジェイアール北海道バス、中央バス「教育文化会館前」から約230メートル、徒歩3分
(手稲、小樽方面行きのすべてのバスが止まります)


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