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2009年7月11日、倶知安から帰る

2009年07月13日 00時23分32秒 | つれづれ日録
承前)

 倶知安駅から小川原脩記念美術館までは歩いた。
 20分以上かかったけれど、倶知安は山間の小都会というたたずまいで、わりあいに楽しい。
 店の数も、筆者がかつて住んでいた道南の八雲町よりも多い気がする(人口規模では倶知安のほうが少ないのだが)。
  
 帰りは、中央バスで札幌まで行くことにした。
 札幌-岩内間は40-60分間隔で長距離バスが結んでいるが、札幌-倶知安間は1日わずか3往復。やはりこの区間は列車の利用者が多いのだろう。
 ただ、列車だと、小樽で乗りかえなければならず、バスのほうが便利だと思い、乗ることにしたのだ。


            

 これが、倶知安での札幌行きバスの乗り場。
 「倶知安十字街」という。
 下の地図で見るとわかるが、国道5号にあり、駅よりは美術館に近い。
 始発はニセコである。

 おなじ位置に、道南バスの停留所もあるが、こちらは「北十字街」という名がついている。
 この道南バスは、廃止された国鉄胆振線の代替路線である。
 もっとも、伊達紋別までの直行便は1日3往復しかない。
 駅前から「役場前」まで乗っていくと、美術館のわりと近くで降りられる。
 



 バスの乗客は筆者のほかにふたりだけ。
 「こりゃ、快適だ」
と喜んでいたのだが…。

 小沢(こざわ)でバスは止まり、運転手がこちらにやってきてすまなそうに言った。

「いま、この先のトンネルで車輛火災が発生して交通止めになってまして、開通のめどが立ってないんだそうです。5分したら片側交互通行になって通れるようになるか、それとも何時間も待たされるのか、いまのところなんともわかりません」

 それで、JRの駅にほど近い小沢の停留所でいったん止まったのだった。

 他の乗客が
「ほかに道路はないんですか」
と尋ねた。

「トンネルの先にも停留所があるので、ほかの道をまわるわけにはいかないんです」

 筆者は時刻表をかばんから取り出して調べた。
 十数分後に、小樽行きの普通列車があるではないか!

 1本乗り過ごしたら2、3時間待ちはあたりまえ-のこの区間で、なんという不幸中の幸いか。
 事故についてはやめに教えてくれたことに礼を述べ、ここまでの運賃410円を払って、小沢駅へと急いだ。

 ちなみに、あとのふたりは来なかった。

 けさ(12日)の道新を見たら、附近は2時間通行止めになったとのことだから、筆者の判断は正解だったと思う。


            
            

 小沢駅前。
 銘菓「トンネルもち」の店はシャッターを下ろしていた。
 旅館やタクシー会社があり、かろうじて「駅前」の風情を漂わせている。

 後志管内共和町は「昭和の大合併」の際、前田、発足(はったり)、小沢の3村が合併してできたが、小沢地区は、かつて村の中心部だったとは思えないほどひっそりとしている。
 以前はここが、函館本線と岩内線の分岐点で、国鉄の街として栄えた(と思う)。
 いまは無人駅となっている。

 冒頭の画像は、跨線橋からホームを見たとき。
 大きな屋根は、かつての「交通の要衝」のなごりだろう。


            

 国鉄末期、岩内線が廃止された上、小沢・倶知安をまわっていた優等列車(急行、特急)も、より人口が多くて勾配もゆるい東室蘭・苫小牧回りにすべて切り替えられ、小沢は完全なローカル線の駅になってしまった。

            

 やってきた列車は単行(1輌編成)のディーゼルカーで、意外と込んでいた。
 筆者はここから小樽までほとんど熟睡していた。

 小樽では快速エアポートが来るまで20分以上待たされたのだった。


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2 コメント

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旅不慣れ道中記 (エゾ三毛猫)
2009-07-13 07:23:04
寒別の学校跡地で開催された
グループ展のDMが届いたので
行ってみたのはもう10年前?

夏期運行のサイクルトレイン
に自転車をのせて白石駅から
倶知安へ出発っ!!

駅でもらった地図を見ると、
目的地は地図の更に外とか。
まあ、道が1本しかないので
なんとか辿り着けました。

羊蹄山を右手に見ながら、
郊外の風景を満喫しました。
今となっては、作品よりも
そっちが記憶に残ってます。

さて、歌志内へ行って来ます。
バスの乗り継ぎか、、、。
辿り着けるかな?

http://homepage.mac.com/will2002/kuramoto/
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エゾ三毛猫さん、おはようございます (ねむいヤナイ@北海道美術ネット)
2009-07-13 11:00:19
林さんのアトリエで開かれた「寒別グラウンドアート」ですね。
なつかしい!
楽しい野外グループ展でした。

山岸さんが印画紙を円筒形にまるめたものを出品していました。出田くんはまだ学生でしたね。

ところで、エゾ三毛猫さんが行こうとしているところは、歌志内ではなくて、上砂川ではないかと思いますが、大丈夫かなあ。
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