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2024年12月5日、釧路へ

2024年12月06日 18時35分51秒 | つれづれ日録
 冒頭画像は特急オホーツク1号です。
 題は「釧路へ」なのに、なぜ網走行きの特急列車なのか、という話から始めます。 

 12月8日で会期が終わる道内での展覧会のうち、道立函館美術館の蠣崎波響展と、道立釧路芸術館の「天と地と」「下沢敏也展」が未見です。
 さすがに同じ週に両方を見ることは難しいわけで、さんざん迷ったあげく、釧路に行くことにしました。
 蠣崎波響は北海道博物館あたりで見る機会もいずれあるような気がしたのです。

 行き先が釧路芸術館だけなら、札幌から日帰りはじゅうぶん可能です。
 とはいえ、せっかく釧路まで行くのですから、市内の阿寒湖温泉で15日まで開かれている「阿寒アイヌアートウィーク」に足をのばすことにしました。

 ところが、調べてみると、釧路と阿寒湖温泉を結ぶバスの便が少ないのです。
(この季節に自家用車で峠越えをするのはできれば避けたい)
 早く阿寒湖温泉に着こうと思ったら、北見からバスに乗ったほうが良いことがわかりました。

 北見回りなんて突飛に聞こえるかもしれませんが、行政区域は釧路市でも阿寒湖温泉は市街地から遠く、直線距離でいえば北見からと変わらないことが地図を見ればわかります。 

 
 自宅近くを走るバスはまだ始発前なので、地下鉄駅まで20分以上かけて、凍てついた坂道を歩きます。
 日が短い12月。外はまだ日の出前です。
 
 前日、えきねっとで安いきっぷを購入できなかったので、札幌駅に着いてから自販機で自由席特急券を買いました。
 朝6時52分発の特急オホーツク1号に乗るため、プラットホームに並びます。

 入線してきた列車を見てびっくり。
 国鉄時代に製造されたキハ183系が引退し、キハ283系になったのは知っていましたが、4輛編成から3輛編成に減っていたのです。
 自由席は3号車、指定席が1、2号車で、グリーン車はありません。
 
 ビジネスマンらしい人や学生ふうの人などで車内はそれなりに席が埋まり、通路側の坐席もけっこう人がすわっています。
 筆者はもちろん窓際を確保し、となりには誰も乗ってきませんでした。

 音ばかりやかましく、ちょっと排煙のにおいもしたキハ183にくらべると、さすがに新しい(といっても、北斗かおおぞらの「おさがり」です)車輛は快適です。
 
 
 ところが、深川と旭川で大半の乗客が降りてしまいました。

 旭川を過ぎると、昔ながらのレールになって、速度も遅くなります。
 いくら車輛が新しくても、線路が古いので、乗り心地の改善には限度があるのでしょう。

 上川でも数人が降り、ふと車内を見渡すと、筆者も含めて4、5人しか乗客がいません。
 これなら3輛に減ってしまうのも無理はありません。
 
 
 坐席を回転させて4人分を独り占めし、靴を脱いで足をのばして、持参した新聞を読んでいました。
 これはあずましい(北海道弁で広々と気持ちが良い)。
 
 旭川から先は窓の外は雪景色です。
 ほんとうに美しいです。
(美しいのは見てるだけだからです。雪かきしたり、運転したりといった要素が加われば、ほんとうにイヤになるのが雪なのです…)
 
 
 雪景色を眺めていると、筆者の脳内にはジョージ・ウィンストンの「December」が再生されてきます。

 北見峠を越えて、白滝―丸瀬布―遠軽―生田原―留辺蘂と、列車はなつかしい駅に止まっていきますが、自由席は誰も乗り降りがありません。

 遠軽駅の横にはメトロプラザ(文化芸術センター)がオープンしていました。
 何度も取材して記事も書いたのに、オープン後は一度も入っていません。
 いろいろ変わっていくのだなあと、しみじみ。
 
 
 列車は予定通り、北見に着きました。
 
 自由席の客は全員降りましたが、3、4人、網走方面に行く客が乗るようでした。

 札幌駅から約4時間20分。
 もうじゅうぶん長旅をしたのですが、ここからさらに、遠くを目指さなくてはなりません。

 次に乗る特急バス「サンライズ号」のチケットを買うために、駅のとなりのバスターミナルに足を運びます。

(この項続く) 

 


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