![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1b/68/339676e0718b7cc8acd9cae644fb9434.jpg)
新聞に関する賞はいくつかありますが、新聞協会賞は、その中でも最大の栄誉といっていいでしょう。大スクープや、渾身の連載企画などに贈られます。まあ、筆者のようなへっぽこ記者には無縁の世界ですが…。
2006年の新聞協会賞は、日本経済新聞がスクープした昭和天皇の富田メモなどが対象でした(ちなみに、編集部門だけではなく、経営・業務、技術部門もあります)。今回、写真展で展示されているパキスタン地震の写真は、毎日新聞に掲載されたもので、これもみごと、協会賞を受賞しました。
撮影したのは、佐藤謙二郎記者。毎日新聞のサイトにあった受賞の記事によると…
佐藤記者は、写真展に寄せる思いを、つぎのような文章でつづっています。
写真はカラー24枚。
当時の掲載面のコピーが添えられていて、正直なところもう半分わすれかけていたこの大災害についての理解をたすけてくれます。
倒壊した村。
壊れ、灰色になったモスク。
救援のヘリコプターに折り重なるようにして乗っているけが人たち。
入院患者の顔写真がびっしりと並ぶ病院…。
どれも、迫真性に満ち、ジャーナリスト魂がつたわってくる写真です。
案内はがきに使われている写真は、救援物資を受け取ろうとしている少女を撮影したもの。まっすぐなまなざしが、見る人の胸を打ちます。
悲惨な写真ではありませんが、別の意味で被災者の心をつたえる1枚だと思います。
銀座のキヤノンギャラリーでおこなわれたギャラリートークの模様は、以下のブログに出ています。
http://blog.clubcapa.net/topics/2007/02/post_5612.html
また、写真はこちらで見られます。
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/wadai/graph/20060907/
写真展の紹介としては、これで終わってもいいんですが、いちおう筆者も新聞記者のはしくれなので、二言三言書き加えます。
筆者も、災害や事故の現場には何度も行きました。そこでカメラを構えるときの心理状態をひとことで言うと
「いやだなあ」
です。
これが、たとえば救援に来てくれた人なら、被災者の側としては大歓迎でしょう。でも、カメラを持った人間は、べつに助けてくれるわけではありません。
「ちぇ、見世物じゃないんだぜ」
「じゃまだよ」
と言いたくもなるでしょう(日本人は優しいから、そんなことを面と向かっていう人はいませんけど)。
でも、こっちとしては、仕事ですから、心を鬼にしてシャッターを押すしかないんですよ。
マスコミががんばって伝えなければ、みんなは災害の実情を知りえないし、そうなれば寄附(義捐金)だって集まらない。そう、自分に言い聞かせながら…。
もちろん、取材陣があつまりすぎて救助活動のさまたげになってしまってはいけませんが、これからもわたしたちは、嫌がられつつ、現場の被害をひろく報道するために、現場でシャッターを押すでしょう。
キヤノンギャラリーは、勤め人にはめちゃくちゃ行きづらいところなのですが、行く機会のある人には、ぜひ見てほしいと思います。
2月26日(月)-3月9日(金) 9:00-17:30(最終日-16:00)、土・日曜休み
キヤノンギャラリー(旧キャノンサロン、北区北7西1、SE山京ビル 地図A)
以下の日程で、各地のキヤノンギャラリーに巡回します(銀座は2月1-7日に終了)。
福岡 3月26日(月)-4月6日(金) 9:00-17:30(最終日-16:00)、土・日曜休み
名古屋 4月26日(木)-5月16日(水) 9:00-17:30(最終日-16:00)、土・日曜・祝日休み
梅田 6月7日(木)-13日(水) 9:00-18:00(最終日-16:00)、日曜休み
仙台 7月2日(月)-13日(金) 9:00-17:30(最終日-16:00)、土・日曜休み
2006年の新聞協会賞は、日本経済新聞がスクープした昭和天皇の富田メモなどが対象でした(ちなみに、編集部門だけではなく、経営・業務、技術部門もあります)。今回、写真展で展示されているパキスタン地震の写真は、毎日新聞に掲載されたもので、これもみごと、協会賞を受賞しました。
撮影したのは、佐藤謙二郎記者。毎日新聞のサイトにあった受賞の記事によると…
佐藤記者は05年10月8日にパキスタンで起きた死者7万人に上る大地震を、東京本社写真部記者として20日間にわたり現地で取材。震災弱者の子どもの姿に焦点を当てたヒューマニズムあふれる写真で、新たな災害報道の在り方を示した。
同協会は授賞理由を「被災者の悲しみを伝えるにとどまらず、災害の現実に立ち向かい、懸命に生きようとする人間の姿を見事にとらえ、見る者に感動を与えた」としている。
佐藤記者は、写真展に寄せる思いを、つぎのような文章でつづっています。
状況だけではなく、被害者の苦しみ、悲しみを伝えたい。「記録」ではなく「記憶」に残る写真を撮りたいと思った。被害者の表情やその姿に「訴えるもの」を探した。
写真はカラー24枚。
当時の掲載面のコピーが添えられていて、正直なところもう半分わすれかけていたこの大災害についての理解をたすけてくれます。
倒壊した村。
壊れ、灰色になったモスク。
救援のヘリコプターに折り重なるようにして乗っているけが人たち。
入院患者の顔写真がびっしりと並ぶ病院…。
どれも、迫真性に満ち、ジャーナリスト魂がつたわってくる写真です。
案内はがきに使われている写真は、救援物資を受け取ろうとしている少女を撮影したもの。まっすぐなまなざしが、見る人の胸を打ちます。
悲惨な写真ではありませんが、別の意味で被災者の心をつたえる1枚だと思います。
銀座のキヤノンギャラリーでおこなわれたギャラリートークの模様は、以下のブログに出ています。
http://blog.clubcapa.net/topics/2007/02/post_5612.html
また、写真はこちらで見られます。
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/wadai/graph/20060907/
写真展の紹介としては、これで終わってもいいんですが、いちおう筆者も新聞記者のはしくれなので、二言三言書き加えます。
筆者も、災害や事故の現場には何度も行きました。そこでカメラを構えるときの心理状態をひとことで言うと
「いやだなあ」
です。
これが、たとえば救援に来てくれた人なら、被災者の側としては大歓迎でしょう。でも、カメラを持った人間は、べつに助けてくれるわけではありません。
「ちぇ、見世物じゃないんだぜ」
「じゃまだよ」
と言いたくもなるでしょう(日本人は優しいから、そんなことを面と向かっていう人はいませんけど)。
でも、こっちとしては、仕事ですから、心を鬼にしてシャッターを押すしかないんですよ。
マスコミががんばって伝えなければ、みんなは災害の実情を知りえないし、そうなれば寄附(義捐金)だって集まらない。そう、自分に言い聞かせながら…。
もちろん、取材陣があつまりすぎて救助活動のさまたげになってしまってはいけませんが、これからもわたしたちは、嫌がられつつ、現場の被害をひろく報道するために、現場でシャッターを押すでしょう。
キヤノンギャラリーは、勤め人にはめちゃくちゃ行きづらいところなのですが、行く機会のある人には、ぜひ見てほしいと思います。
2月26日(月)-3月9日(金) 9:00-17:30(最終日-16:00)、土・日曜休み
キヤノンギャラリー(旧キャノンサロン、北区北7西1、SE山京ビル 地図A)
以下の日程で、各地のキヤノンギャラリーに巡回します(銀座は2月1-7日に終了)。
福岡 3月26日(月)-4月6日(金) 9:00-17:30(最終日-16:00)、土・日曜休み
名古屋 4月26日(木)-5月16日(水) 9:00-17:30(最終日-16:00)、土・日曜・祝日休み
梅田 6月7日(木)-13日(水) 9:00-18:00(最終日-16:00)、日曜休み
仙台 7月2日(月)-13日(金) 9:00-17:30(最終日-16:00)、土・日曜休み