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■Sapporo II Project・続き(2009年2月8日まで)-2月7日は11カ所(3)

2009年02月08日 01時20分16秒 | 展覧会の紹介-現代美術
承前)

 リンケージプラザ内でも、映像作品の上映や各種資料の展示などが行われています。
 ですが、ぜひ見ていただきたいのが、これ。
 プラザの裏庭にひっそりと作られた、「ランドスケープ・アート作品制作『雪の庭#01』」。
 小川智彦さんの作です。

 小川さんは彫刻から出発して、詩人・薩川さんとコラボレーションしたり、空知管内南幌町でフィルムを使ったインスタレーションを試みたり、いろいろな制作にとりくんできましたが、個人的には、今回のが最高の作であると断言したいです。

 幼いころ、開拓者の気分になって雪原を横断する道路を、たったひとりで開削していたことを思い出しました。服をぬらして、鼻水もかまわずに…。

 今回の作品は、そういう雪国育ちの人間の原体験に、ドンピシャなのです。
 真っ白い雪のなかに伸びる細い踏み分け道をあるいていくと、わくわくしてきます。
 オレだけかなあ?




 ときおり、小川さんがつくった「型押し」のあとが、雪の上に点在しています。

 みなさんも、四つ葉のクローバーをさがしてみてください。


           

 「一種のガーデニングのようなもの」
と小川さんはおっしゃっていました。

 またまた個人的な思い出になりますが、小川さんが生まれた年に、筆者は病を得て数週間、市立札幌病院に入院していました。当時は市立病院はこの場所にありました。裏庭があったかどうかは記憶にないのですが、この裏庭は当時から患者さんの慰めの場になっていたということです。


           

 裏庭では本格的なイグルーづくりもおこなわれていました。
 角型に切り取った雪を積み上げてつくります。


この項続く)


2009年2月6日(金)-8日(日)10:00-18:00
リンケージプラザ(中央区北1西9 地図C)



・地下鉄東西線「西11丁目」から徒歩4分
・市電「中央区役所前」から徒歩5分
・中央バス、ジェイアール北海道バス「北1西7」から徒歩3分(駅前や都心からなら、現金のみ大人100円)

Snow Flakes in Sapporo II(2008年2月)
『原稿用紙 ほっつき歩く』 薩川益明 小川智彦(2004年)
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