北海道美術ネット別館

アート、写真、書など展覧会の情報や紹介、批評、日記etc。毎日更新しています

滝上で足立成亮写真展を見る。オホーツクところどころ(15)

2012年05月01日 16時40分25秒 | 展覧会の紹介-写真
 
 カレンダーより2日遅れて連休入り。

 初日は家族とともにドライブ。
 主要な目的は紋別とっかりセンターでアザラシを見てくることだったのですが、その前にどうしても行かなくてはいけないところがありました。

 紋別市の隣町、滝上たきのうえ町。



 滝上町文化センター内のギャラリーで開かれていた足立成亮写真展 -林業-が、この日(2012年4月30日)で最終日だったのです。

 ギャラリーは、ガラスケースの中で、30号の絵を3点かければおしまいという感じの小さな場所でした。
 そこに足立成亮さんがモノクロ(一部カラー)の写真30点ほどを展示していました。
 写真展自体は、札幌・琴似のCafe&Bar Radio&Recordsから巡回したもののようです。

 写真の内容は、タイトルの「林業」の通りでした。
 山での施業のようすを、たんたんととらえています。
 キャプションがまったくないので、具体的にどんな作業をしているかはわかりません。
 ただ、北海道の山地で撮っているのに、いわゆるネイチャーフォトっぽい高揚感や切り取り方が見られなかったのが、興味深かったです。

 熱が低い、というか、チルアウトというか…。

 足立さんは北星学園大在学中から札幌の学生写真の世界では有名な存在でした。
 大学写真部の展覧会やグループ展のほか、市写真ライブラリーやラジオ&レコーズなどで個展を開催しました。
 札幌・すすきのの外れに自主ギャラリーmicro.を開設し、写真展にとどまらず、さまざまな展覧会や催しの舞台となりました。
 micro.は、cacoiと名前を変えて札幌・山鼻に移りましたが、その後、活動の話を聞かなくなりました。

 どうしたんだろうと思っていたら、風の便りに、筆者の住んでいるところから車で2時間ほどの滝上町で林業に従事しているらしいと聞き、びっくりしました。
 しかし、彼がカメラを捨てたわけではないことがわかり、ほっとしました。

 かつての水際立ったスナップとは違い、しずかな印象を受ける今回の写真は、その静けさが、彼自身のいまの心境とか、立ち位置なのではないかと思ったりもします。

 なお、彼は3月いっぱいで滝上を引き払い、現在は本州にいるとのことです。



 滝上町文化センターはホール、図書館などからなる複合施設。
 かつて、渚滑しょこつ線の北見滝ノ上駅があったあたりで、いまはバスターミナルでもあります。
 国鉄ローカル線は廃止になりましたが、ここから札幌、旭川行きの長距離バスが出ているので、考えようによってはかえって便利になったといえるのかもしれません。
 すぐ隣に、北見滝ノ上の駅舎が保存されていました(これは別エントリで)。

 また、滝上町内で偶然、野外彫刻を二つ見ました。
 これについても、のちほど別の記事でとりあげようと思います。


 さて、長くなったので、続きは別記事で。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。