北海道美術ネット別館

アート、写真、書など展覧会の情報や紹介、批評、日記etc。毎日更新しています

前田優治「オホーツクの子」 ーオホーツク小さな旅(105)

2020年07月14日 18時21分09秒 | 街角と道端のアート
(承前)

 筆者が網走駅を降りて、原稿チェック(会社の仕事)を済ませてから足早に向かったのは「南公園」です。



 以前、
網走新聞のシリーズ記事「まちの彫刻」
をブログに書いた際、網走市内で未見の野外彫刻がいくつかあったので、そのうちのひとつを確かめてみようと思ったのです。

 「南公園」の入り口に、前田優治作「オホーツクの子」という野外彫刻があるとのこと。
 グーグルマップによると、網走駅から南公園まで徒歩19分。
 急いで歩けば、間に合いそうです。

 網走駅から中心部(海のほう)へ向かい、ガソリンスタンドと公園のある変形交叉点から右に入り、線路に沿って歩いた後、右に折れて高架線路の下をくぐって、住宅地の中をまっすぐに南下します。

 一帯は、小高い丘に挟まれた、なんの変哲も無い住宅地です。

 この作品について、上の記事では、次のようにまとめています。

 市が1982年、南公園の入り口に設置。
 高さ1.4メートルのポリエステル製。
 前田さんは前述の「蒲公英」の作者で「古典的な技術をつかった最後の作品」と述べている。




 小さな男の子が両脚をしっかりと踏みしめて立ち、両手でサケをつかまえている場面です。
 男の子の向かって左側にはもう1匹のサケが飛び跳ねています。
 つかまっているサケはオス、左のサケはメスですね。

 どうせつかまえるなら、メスのほうが高価ですが…。
 もしこのサケが生きていたら、魚がはねる力は相当強いので、これぐらいの子どもはつかまえていられないだろうな~、というのが率直な感想です。
(この段落、どうでもいい話ばかりですみません)

 もちろん、彫刻としてのバランスはとれており、安定感と躍動感をかね備えた構図になっています。
 少年が踏んでいる部分が破損しているのが惜しまれます。

 少年の顔を真っ正面から見るのが意外とむずかしいです。

 なお、台座だけを見るとこの作品のタイトルが
「南公園」
だと思う人がいるかもしれませんが、題名は、台座の後ろ側に小さいプレートが貼られているので、わかりました。
 ただ、茂った木に妨げられて、写真に撮ることはできませんでした。


 南公園は、網走ではかなり大きな公園ですが、地元民以外はまずは足を運ばないでしょう。
 ご存じの通り網走の新しい市街地は、高台の上にある駒場地区などへと広がっていることもあって、この南公園のある一帯じたいが市外の人からほとんど知られていない地区になっているような気がします。さびれてはいませんが、静かな地区でした。

 時間が無いため、彫刻だけを見て、奥には入りませんでしたが、公園の入り口にある野球場が、ほとんど使われている形跡がなく、内野にまで草がぼうぼうとはえているのが印象的でした。


関連記事へのリンク
網走新聞のシリーズ記事「まちの彫刻」
前田優治「蒲公英」(網走)


・JR網走駅から約1.5キロ、徒歩19分
・網走バスターミナルから約1.06キロ、徒歩14分



最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。