北海道美術ネット別館

アート、写真、書など展覧会の情報や紹介、批評、日記etc。毎日更新しています

■Perfume COSTUME MUSEUM (2024年9月7日~10月27日、札幌)

2024年10月30日 08時39分44秒 | 音楽、舞台、映画、建築など
 抜群のダンスとポップなテクノサウンドで日本国内はもとより海外でもツアーを行う人気の3人組みアイドルグループ Perfume (パフューム)。
 自分で裁縫したりファッションに興味があったりするわけでもなく、あ~ちゃん、かしゆか、のっちの区別もおぼつかない(あっ、いちおう、次の画像の左からの順番です)ような筆者が、本人たちもおらず音楽も脇役という展覧会に行く意味が果たしてあるのかどうか、いささか悩みました。
 まだしもライゾマティクス(彼女たちのステージの演出をバックアップしているテクノロジー集団)の展覧会の方が筆者のようなおじさんも含めた広い層に受け入れられるような気もしましたが、まあ行って良かったです。








 最初に衣装を担当していたのが札幌のファッション専門学校の出身者なんですね。
 初期の頃から「かしゆか=ミニ丈」「のっち=パンツスタイル」という基本ラインが決められたことは大きいようです。
 アイドルグループの衣装は、全員がほぼ同じデザインか、色違いという場合が多そうですが(実際にどうかは調べてません)、Perfume は3人が基本的なデザインは共通しながらも細部が微妙に異なっていることがほとんどで、その差異を見るのがこの展示の一番大きな眼目のようでした。

 際立ったデザイン上の特徴と感じられたのが、アシンメトリー(非対称性)です。
 これは大半の衣装で採用されていたようです。
 ステージ上のダンスをより斬新に見せ、止まっているときの露出度は高くないのに脚線美が演出できる、という効果があるのでしょう。

 もうひとつの特色は、ライティングなどとのシンクロです。
 ただし、会場には映像を流すモニターはいくつかあったものの、コスチュームは基本的に静的に陳列されているので、どういうふうにステージ上の動きで効果を出しているかは、体感的にはよくわからなかったのがちょっと残念です。
 ついでに言えば、背面がどういうデザインになっているかを見られないコスチュームが多かったのも残念。彫刻の展覧会のように背面に回れるところを、もうすこし用意してもらえたら…と思いました。

 会場は最後の部屋のみ撮影可能でした。
 図録もあり、ファンには満足できる展覧会だったのではないでしょうか。


2024年9月7日(土)~10月27日(日)午前11時~午後4時(土日祝日は~午後5時)、入場30分前まで、月曜休み(祝日の場合は翌火曜休み)
東1丁目劇場施設(札幌市中央区大通東1)

□公式サイト https://event.hokkaido-np.co.jp/perfume/

[Official Music Video] Perfume「ワンルーム・ディスコ」


[Official Music Video] Perfume「Spending all my time」


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。