8月7日。子どもにとっては夏休みの前半で最大のイベントだった。
笹飾りをして祭るのは、その年の新一年生がいる家。そこへ子どもたちは誘い合い訪問して回った。ワクワクドキドキしながら、上級生の尻について駆け巡った。
「よう来たな。うちの子もよろしゅうにな」
訪問先の家では、家人が顔を綻ばせて迎えてくれる。縁先に飾られた笹飾りと祭壇に交代で一礼すると、家人がお菓子を配った。子どもたちに最大の喜びを与えてくれる瞬間だった。このために暑い中駆け回るのだ。
家では食べたことも見たこともないお菓子が配られると、もう大騒ぎだった。時には取り合ったり大変である。当時は今のような甘いおやつはそう簡単に手に入らなかった。ふかしイモやソラマメを炒ったものなどや、時にはおむすびがおやつ代わりだった。
七夕の由来を知ったのは、中学生の時。それまで七夕はおやつが貰える待望の日だった。
笹飾りをして祭るのは、その年の新一年生がいる家。そこへ子どもたちは誘い合い訪問して回った。ワクワクドキドキしながら、上級生の尻について駆け巡った。
「よう来たな。うちの子もよろしゅうにな」
訪問先の家では、家人が顔を綻ばせて迎えてくれる。縁先に飾られた笹飾りと祭壇に交代で一礼すると、家人がお菓子を配った。子どもたちに最大の喜びを与えてくれる瞬間だった。このために暑い中駆け回るのだ。
家では食べたことも見たこともないお菓子が配られると、もう大騒ぎだった。時には取り合ったり大変である。当時は今のような甘いおやつはそう簡単に手に入らなかった。ふかしイモやソラマメを炒ったものなどや、時にはおむすびがおやつ代わりだった。
七夕の由来を知ったのは、中学生の時。それまで七夕はおやつが貰える待望の日だった。