難聴者の生活

難聴者の日々の生活から、人工内耳など難聴者のコミュニケーション、聴覚障害者の制度改革について語る。

スクーリングにもう一人難聴者が。

2008年06月23日 23時36分45秒 | 補聴器
080622-しっかり.jpgスクーリングの席に着くと近くの高齢の男性が話しかけてきた。携帯のイヤホンマイクをしている。
難聴なのでここに座りたいんだがと言われる。そうか、あれは補聴器なんだ。とっさにホワイトボードに受付でご確認下さいと書いた。

講義中、しきりに補聴器のボリュウムに手をやっている。多分、この反響しまくりの教室では聞きにくいだろう。
こちらは持参したワイヤレスマイクに接続した平型ループコイルのおかげで聞こえるがずっと耳に当てていなくてはならないので疲れる。

実践実習ガイダンスで、臨席の人と自己紹介して下さいと言われた。
左右は要約筆記者なので前にいた難聴者に声をかけ、ホワイトボードで自己紹介した。要約筆記者のことを書いて説明した。自分も要約筆記に関心があるという。
次にカレーを食べさせる役と食べさせてもらう役をして下さいという。意味が分からないとくだんの難聴者が言うのでまたホワイトボードで説明した。よく理解できないようだ。

講義が終わってから、補聴器を見せてもらった。T回路があれば次回自分のループ出力が生かせる。始めてみる機械でT回路のスイッチが分からなかった。後で連絡しようと住所を聞いた。
メーカーにメールでT回路の切り替え方を聞いたので、次回のスクーリングで聞いてもらおう。

社会の中で、難聴で困っている人が多い。補聴器を買うにしても調整が合わなかったり、不要なほど高額なものを書ってしまったり、テレビや会議などを明瞭に聞く方法も知らないでいる。
こうした人たちが地域に大勢いるのだろう。聞こえの支援をする人が地域にいる仕組みを作りたい。


ラビット 記

----Forwarded Message
>お問い合わせありがとうございます。
>ビ○ラ補聴器を「T」に切り換える方法は
>ビ○ラ補聴器の裏ブタを開けると電池を入れるところの左斜め上あたりに
>入力切換スイッチがあります。通常ご使用になる場合、入力切換は「本体マイク」か
>「耳もとマイク」のどちらかになっています。
>本体マイクと耳もとマイクの間に「T」と書いてある位置に切換スイッチを合わせれば
>「T」モードでの受信となります。
>通常でTに切り換えても、何も聞こえない、もしくは「ブー」という音しか聞こえません。
>また、磁気ループの設置された会場では、入力切換を「T」に切り換えていただければ
>
>聞こえてきますが、会場によっては磁気ループ装置は設置されていても、電源を入れて
>いない会場などもございますので、お出かけ前などに会場へ問い合わせてください。
>
>****************************
>----- Original Message -----
>Subject: お問い合わせ
>> お問い合わせ
>> ■お問い合わせ項目 ご質問
>> ■補聴器種類 箱型ル
>> ■お問い合わせ内容 ビ○ラ補聴器のことでお伺いします。
>> T回路に切り替えるにはどうすればよいのですか。
>> 通常使っているままでTモードになっているのでしょか。
>> 磁気ループのある会場でそのまま聞こえますか。
>> メールでご返事いただけると幸いです。




地域福祉と難聴者支援の要約筆記

2008年06月23日 08時53分29秒 | 要約筆記事業
080622-124935.jpg要約筆記指導者養成講習会で、要約筆記の役割は権利擁護のコミュニケーション支援と言ってきた。ちなみに通訳としての要約筆記というのは機能のことだ。

昨日のスクーリングの社会福祉概論の講義を聴いていると、地域福祉が社会福祉の中心で、フォーマルなサービスとインフォーマルなサービスの結合した福祉コミュニティの実現をめざしていることが良く理解できた。
 
これに対し、これまでの要約筆記者養成で要約筆記事業は地域生活支援事業のコミュニケーション支援事業として実施され、市町村の必須事業となったという説明はしてきたが、肝心の地域生活支援事業とは何か?そもそも何を目的に行われているかということは説明が十分でなかった。

社会福祉を学ぶ要約筆記者にそのことを言うと、自立支援給付との対比で地域生活支援事業と捕らえてきたからだねと応じてくれた。

要約筆記事業が、難聴者協会の例会等にだけ実施されるのではなく、地域コミュニティの中の難聴者が普通に地域で活動する、成熟した個人がコミュニティの一員として参加できるように要約筆記が利用されるようになっていくことを目指す必要がある。
そのためには、要約筆記をすることと難聴者の理解を求め、要約筆記を普及することを区別しなければならない。


ラピッド 記




初めてのスクーリングの要約筆記

2008年06月23日 06時09分00秒 | エンパワメント
080622-スクーリング2.jpg080622-スクーリング1.jpg雨の中、会場となる大学に急ぐ。新しい校舎だ。会場に入ると500人は入るかという階段教室。

受付に受講証を出すと私の名前を見て、最前列に案内される。前から2列目にする。要約筆記者が入れ替わるスペースはないので、左右に要約筆記者が座るよ うにした。

いろいろ「配慮」をしてもらった方が来られたので御礼を言って、ワイヤレスマイクを使ってもらいたいと言うと、即座に事前に連絡を頂いていないので今回は要約筆記だけでお願いしたいと断られる。確かに事前に連絡していなかったが、講師の先生に伺いもせずに断られるとは思っていなかった。
ほぼ会場一杯の 学生の注視を浴びながら、いやこれがあるとよく聞こえるんですと食い下がる。声が大きいので要約筆記とか補聴システムとか皆に聞こえたに違いない。

要約筆記者は来ているのかと聞かれるので入り口にいると思うと言って移動する。
こちらは私との話を書いて伝えてくれる要約筆記者ですと言うが、要約筆記者に名刺を渡そうとする。一人は断ったがもう一人は受け取ってしまった。講義が終わった後名刺をおいて行くかと思ったら持って帰った。要約筆記者はこういうことをすることが利用者の主体性を奪うことになることに気が付いていない。

会場のワイヤレスマイクが受信出来るかもしれないのでテストをすることにした。また最前列で聞こえる聞こえない、補聴器に直接受信するのでハウリングはしないとか説明した。担当とは要約筆記者が書いているのを見ながらやり取りする。これでもう今回の同級生に、難聴の中年の男がいることがバレバレになった。

最初の講義は、ルーテル大学学長の市川先生だ。マイクは聞こえるかと聞いたもらった。OKだ。社会福祉は地域のインフォーマルな力を引き出すことだ、「いきいきサロン」が今ブームだ、高齢者、児童、障害者と分野別ではなく、住民の視点で横断的にとらえる必要があるとか、一気に1時間半の講義が終わった。

要約筆記を見ながら、自分のノートに要点を書く。「介護」の文字が多いので、「介」に丸で囲んだ略字を決めた。もう少し大きい字で、こちらに寄って下さいとか指示する。もう一人の方は笑顔の連続だが普通の顔でいて下さいと言おうとしたが言えなかった。笑みで対応されるとこちらはボランティアを受けている感じになって、サービスを利用しているという立場が消えてしまう。きりりとしていて欲しい。

その後もいろいろあったが、最後に市からの業務時間確認書にサインをして初日は終わった。


ラビット 記