難聴者の生活

難聴者の日々の生活から、人工内耳など難聴者のコミュニケーション、聴覚障害者の制度改革について語る。

手話放送 「手話」をどう理解してもらうか

2008年08月01日 22時19分46秒 | 放送・通信
080801-214113.jpg080801-夏の夜214413.jpgテレビの手話放送の実施割合は、0.01%のレベルだ。

なぜ手話放送が増えないのか。放送事業者は知っている。デジタル放送で手話放送が出来るようにならないのも知っている。
デジタル放送時代の視聴覚障害者向け放送のあり方に関する研究会の報告書でも、手話放送の拡充の課題は手話通訳者の養成やあれこれあげられたが、どのように拡充するのか、技術的な壁は何なのかは明らかにされていない。

NHKですら、総合チャンネルに手話放送も手話番組もない。NHKに手話放送を拡充するための意欲があるのかどうかすら怪しい。
北京オリンピックでは、最新鋭の技術や機器を用いて、競技を多元中継し、選手の動きを分解してみるのに、5月のNHKの放送技研の公開展示にも手話関係のものがない。
生放送の字幕放送をこれまでより少ない2人で行うデモをしていたり、デジタル放送の画面をピンディスプレイで表示する展示はあった。
あるキーワードから次々と映像を検索するテレビの展示、テレビを見る人の感情を分析する研究までしていたが、手話関係は研究をしているのかどうかも明確ではない。

「字幕放送があるのになんで手話放送が必要なのか」というのが放送事業者の率直な疑問ではないか。

なぜ、手話が言語なのか、言語であることはテレビの視聴にどういう関係があるのか、ろう団体は分かりやすく説明する必要がある。
映像の近くに置かれる手話表現の工夫や表出位置も含めて、ナショナルプロジェクトとして研究すべきだ。


ラビット 記
会議後通りに出ると、路上で一杯やっていた。数十メートルしか離れていない近くのシネコンも煌々と灯りをつけていた。