アメリカでは、難聴者にもカウンセリングが進んでいると思っていたが、オーディオロジストがカウンセリングも出来るようになりつつあるということが新しい傾向ということか。
ハワイの風さんからのレポート、3項目。
ラビット 記
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アリゾナ州立大付設の言語聴覚クリニックは、全16時間(週2時間×8週)の無料ARプログラムを提供している先駆的存在。
院長のイングレッド・マクブライド博士によれば、「ARの萌芽期には、補聴器をフィッティングして読話を少し教えたら終わり、だった。今はそれはAR全過程の始まりでしかない」と言う。
効果的なARとは、
1)補聴器と人工内耳はARの一部、
2)聴覚障害者は自分の心理社会的変化やコミュニケーション対策などについて学ぶ必要がある、
3)専門家による情報提供は大事だがクライアントが実際に訓練することはもっと大事、
4)環境の変化に適応するカウンセリングが必要、
5)難聴は本人だけでなく周りの問題(コミュニケーションは双方通行)、
といった考えに基づき、
A)読話を含めた包括的コミュニケーション対策の強化訓練、
B)補聴援助機器・技術に習熟し駆使、
C)肉体的・心理的・社会的変化に適応するための個人・家族カウンセリング、
を特に重要視する。
家族や聴覚管理の専門家がARの講座を履修することの恩恵も大きい。マクブライド博士の8週間のARコース詳細については、
http://www.hearinglossweb.com/res/hlorg/shhh/cn/2008/ws/ar.htm
を参照(英文)。
*本稿は、HLAA(全米難聴者協会)の2008年全国大会で発表されたワークショップ原稿を元にしています。