難聴者の生活

難聴者の日々の生活から、人工内耳など難聴者のコミュニケーション、聴覚障害者の制度改革について語る。

障害者雇用施策☆病床から丸山一郎さんが☆えにし☆

2007年12月17日 18時10分14秒 | 福祉サービス

ILO勧告検討.jpg丸山一郎氏は、ADAの立役者の一人、フランク・ボウ博士を1989年のフェスピック神戸大会に招聘した一人である。
その丸山一郎氏は、闘病のベッドの中で、日本の障害者雇用施策はILO勧告に違反と告発。

「■50年以上も前のILO勧告に追いつかない日本■
 雇用に関しても、本当に職業的に障害のある人々、生産性低い人々は、福祉施策の対象とされ雇用政策から排除されたままです。このことは50年以上も前にILOが勧告をしていることなのです。この度行ったILOへの申し立ては、企業、労働組合、社会福祉事業者、そして政府など社会全体への問題提起です。これ以上見過ごしてはな
りません。
 余命は短いのですが、問題解決への協力体制づくりの働きかけを続けて、次に引継いで貰いたいと存じます。今回の受賞は小倉さんが最後までしっかりやれとハッパをかけてくださったのでありましょう。」
http://www.yuki-enishi.com/ の目次のトップ:「医療福祉と財源の部屋」の冒頭

日本の障害者障害者雇用施策は、傷痍軍人救済のために作られたと思っていたが、GHQが身体、知的、精神障害者を含めて、検討され、世界初の障害者差別禁止事項さえ含まれていたというのは衝撃の事実だ。

「■「すべての障害」を念頭に、そして、世界初の障害差別禁止条項が■

 日本では、厚生労働省資料にさえ、「わが国の身体障害者施策は傷痍軍人対策として開始された。」と書いてあるのですが、事実は逆でした。」
http://www.yuki-enishi.com/kaiho/kaiho-32.html


ラビット 記
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障害メの短時間労働.jpg
【病床から丸山一郎さんが渾身の訴え】、
★自立生活運動を1977年、日本に初めて紹介、
その後も、日本の障害施策のために力をつくしてこられた
丸山一郎さんが、小倉昌男賞特別賞を授賞。

ご子息がその席で代読した血を吐くような訴えを

福祉と医療・現場と政策をつなぐ「えにし」ネットのHP
http://www.yuki-enishi.com/
の目次のトップ:「医療福祉と財源の部屋」の冒頭にアップしました。
タイトルは、
「日本の障害者雇用は50年も前のILO勧告と条約に違反。
社会保障削減のなかで、さらに危機的状況」

★丸山一郎さんのお仕事をご存じない方は
以下のサイトを。
介護保険物語第3話「自立」VS「自立」
http://www.yuki-enishi.com/kaiho/kaiho-03.html
第32話元祖・寝たきり起こし、そして、再びGHQ
http://www.yuki-enishi.com/kaiho/kaiho-32.html

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「えにし」の由来は、
http://www.yuki-enishi.com/enishi/enishi-2001.html#enishi-2001-2
http://www.yuki-enishi.com/enishi/enishi-2001.html#enishi-2001-3
を。







人工内耳の音入れ後のコミュニケーション

2007年12月15日 13時23分23秒 | 人工内耳
071213_0616~001.jpgOさん、メールをありがとうございました。


音入れの結果が出るにはまだ早そうです。まだ10日間ですから。通常は1年かかるそうです。
人工内耳の皆さんが聞こえるようになったことは言われるのですが、その過程の詳細が分かりません。

人工内耳を装着して、私は「聞こえる」ということを考え直しています。
聞こえるというのも話の言葉のオンの一つ一つ聞こえたり、聞いているのではないと思います。
そうでないと単音や単語の聞き取り検査で50から60%の私が文章の検査で90%という数字は出てこないです。

読話や手話、補聴支援機器の助けを借り、聞き取りしやすい環境や話し方を作るのも「聞こえる」ために必要です。

医師が最近の乳幼児の人工内耳の効果を高めるために事前に手話や指文字の習得に力を入れていると言われていました。

これから「聞こえるようになった?」と言われた時にどう答えるかを考えました。
「うん、人工内耳だけでは聞き取れないが、右の補聴器や手話、読話を含めたトータルなコミュニケーション力は確実に向上しているよ」と答えることにします。


ラビット 記



人工内耳のマイク

2007年12月15日 12時35分55秒 | 人工内耳
071215_0035~002.jpg
ラヘ?ルマイク端子.jpg人工内耳にケーブルを接続してテレビを聞こうとしたら付属品にはないので、専用のマイクを使ってテレビを聞いてみた。

ラペルマイクという名称は人名なのかマイクの種類かわからない。人工内耳メーカーのロゴがついている。

大きさからして、コンデンサーマイクだと思うが、端子が最近の新しい規格か外国のDIN規格か分からないが独特だ。
これではいろいろなマイクの接続や機器のインターフェースに苦労することになる。

PHS携帯やAVデジタル機器の接続のためにブルートゥースの接続はぜひ実現したいが人工内耳のどこに付けるかだ。耳描け式BTEのコントローラーを使う人は携帯用コントローラーのようにぶら下げるのか。
オープンカナル・タイプのイヤーモールドに組み込めれば良いが。


ラビット 記




聞こえない社会の音 電車運行の変更

2007年12月15日 12時15分40秒 | 生活
071214_1919~001.jpg昨夜は、事故の影響でダイヤが乱れ始発駅でも大混雑していた。

乗換え駅で快速が各駅に変更になっているのが分からず、みすみす逃してしまい、次に乗ったら降車駅を通過する電車だった。
いつもは、乗換え駅のホームの反対に各駅停車が停まっているがなかったので、各駅だと思ったのだ。

この変更は車内にも構内にもなかった。放送が聞こえない難聴者などは困る。
行ったり来たりでいつもの倍近くかかってしまった。


ラビット 記



八代英太氏の叙勲祝賀会で字幕放送拡充

2007年12月14日 20時53分30秒 | 生活
071214_1959~001.jpg071214_1959~003.jpg八代英太氏の旭日大綬賞叙勲を祝う会が都内のホテルであった。

電車の事故もあったが何とか駆け付け、祝意を表した。

八代英太氏が郵政大臣の時に、情報バリアフリーに関する私的諮問委員会を立ち上げられ、委員として出席したが、いろいろな障害者のいる中字幕放送の必要性を「もうわかったから他の人も発言して」と言われるくらい、力を込めて訴えたことを紹介して、今日の字幕放送の拡充のきっかけのお礼をのべた。

厚生労働行政関係者の出席が多かったので、今にして「難聴者支援センター」の設立を訴えれば良かった。
これが残念だ。

なぜ、八代英太氏の祝賀会で字幕放送の話しをしたのか。それは会場に郵政大臣当時の秘書の方に15年ぶりくらいに再開したからだ。彼が、生放送の字幕放送のことをまだ始まっていない時代に、「生字幕」という言葉を造語した。
彼と一緒に障害者福祉を運動していたのが、埼玉県立大学丸山一郎教授だ。

彼が、1989年のフェスピック神戸大会に故フランク・ボウ博士を招聘した。障害者の視点に立った街づくりの提案をされた。彼が来日した目的はもう一つあり、1990年に成立した字幕回路法のために日本のテレビメーカーに字幕チップのコストの調査に来たのた。
字幕回路法は、13インチ以上のテレビは字幕回路内蔵を義務付けるもので、彼は数ドルとの回答を得て帰国した翌年に法律が成立した。


そうしたことを思い浮かべていたので、とっさに挙手をして話したのが字幕放送のことになったのだ。

ラビット 記



電車の遅延と車内の情報

2007年12月14日 19時18分51秒 | 生活
071214_1840~002.jpg071214_0803~002.jpg夕方の通勤ラッシュ前に、人身事故で電車が停まっているという知らせがあった。

車内の電光掲示板には、どの駅の間でどういう事故(人身事故)が発生したか、どのくらい遅れているかが表示されていた。
これは、聞こえない人には大変役に立つ。何が起きたか分かり、安心出来る。必要な人にも連絡出来る。

電車の接続の放送は早口で全部は聞こえない。
乗換え駅では時刻は「調整中」と出ている。どうやら間引き運転
で対応しているらしい。

ラビット 記




聴覚障害児、難聴児に「ソニーPSPで手軽に字幕表示」を

2007年12月13日 18時29分34秒 | 機器について

071129_0059~01_Ed.JPGプレイステーションで字幕を受信する仕組みが開発された

無線LANで、聞こえない子どものために入力された情報保障の字幕を表示するものだ。
これまでは、表示用のノートPCに接続した液晶プロジェクターでスクリーンに投影するか、ノートPCを見る必要があり、電源や接続、運搬などの問題があった。

これらの問題をクリアするなら、活用範囲は広い。

各方面で反響を呼ぶこと必須だ。


ラビット 記
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2007.12
--【ご報告/PSP字幕】-------------
「立ったまま、朝礼でも字幕を見よう」
■ソニーPSPで手軽に字幕キャッチ!!■
http://www2u.biglobe.ne.jp/~momo1/sub1/akemizo2.htm 
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 学校行事や授業での情報保障はだんだん広がっている今日この頃。
 でも、体育館での立ったままの「朝礼」や
 班ごとのグループディスカッションではちょっと難しいかな…。

 そこで「PSP字幕」。
 IPtalkに入力した文字を、IPtalk Broadcasterというソフトを介して
 PSPで見るものです。
  
 PSPは小さくて軽く、無線LAN内臓。
 手軽に持ち運びができるので、
 歩きながらでもパソコン文字通訳の文字を見ることができます。

 また複数のPSPやDSに字幕が配信できるので
 難聴生徒が複数在籍していても、各自がPSPを手に持って、
 自分のクラスの位置で「朝礼」に参加することができます。

 …というわけで今回は、
 ことばの教室がある小学校、難聴学級がある中学校、
 ろう学校高等部で、この「PSP字幕」の実験を行った時のお話です。

 ゲーム機が情報保障の表示機になる…。

 朝礼だけでなく、団体旅行のバスの中、
 テーブルに食器が沢山並ぶ披露宴にお呼ばれしたとき、
 広さの関係でチャペル内にスクリーンが置けないとき、
 立食パーティーで会場内を移動しながら楽しむ場合など、
 いろんな使い方が考えられます。
 勿論、授業や講演会での情報保障としても。

 IPtalk Broadcaster は今も改善し続けているソフトです。
 ぜひ多くの方にお試しいただき、
 皆様の使用例も教えていただけるとうれしいです。

-<今回の「PSP字幕・実験」で使用したもの>------
入力用パソコン=(ソフト)IPtalk http://iptalk.hp.infoseek.co.jp/
配信用パソコン=(ソフト)IPtalk Broadcaster http://www2.wbs.ne.jp/~condle/
アクセスポイント(ルーター)=BUFFALO
表示機=PSP2000 http://www.jp.playstation.com/hardware/psp/

※実際には「表示する」のではなく「配信用PCのデータを読みに行く」ものです。
※無線LANを使用しますので事前に環境(建物・施設・設備等)の確認をして下さい。

【IPtalk Broadcaster とは?】
 |IPtalkで入力した文字情報を、ソニーPSP、ニンテンドーDS、PDA等の
 |無線LANシステムを使い、Webブラウザで見ることができるようにするツールです。
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 実験に協力してくれたみんな、ありがとね。o(^_^)o
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       ☆みやしたあけみ☆
   【E-mail】 akemizo@beige.ocn.ne.jp
  *******************************















人工内耳メーカーサイトのユーザビリティ

2007年12月13日 12時53分41秒 | 人工内耳
071212_2125~001.jpg今日は雨だ。
人工内耳装着後初めての雨なので濡らさないようにしなければならない。

自宅に新しい電気釜が入っていた。何日か前に見ていたメタルデザインの機械が電気釜だったのだ。いかにも新型という感じがする。

何でほっておいたのか聞いてみるとおばあちゃんが使い方が分からないので置いてあったと言う。

これが取り扱い説明書と見せられたが確かに大きい字でイラスト付きで書いてあるが早炊きする場合、浸水場合、予約する場合とか分かれており、では浸水して予約する場合はと見るとちょっと見には分からない。


医師との会話で新しい人工内耳の機能ADOROアドロという言葉が出てきた。
前もってメーカーサイトで読んでいたが英語のままだ。普通は分からないだろう。
このメーカーサイトも非常に重くなかなか開かない、新しい機種の機能を説明する部分の詳細は英語のままでは、とてもユーザのために情報提供しているとは思えない。

私が人工内耳に踏み切る理由のひとつがこうした機能があったからなので、残念だ。


ラビット 記



人工内耳と補聴器の聞えの関係(2)

2007年12月12日 22時10分47秒 | 人工内耳

街の弾き語り.jpg(続き)
つまり、補聴器の聞こえていない音を人工内耳がカバーしていると言えるかも知れない。

人工内耳の三番目のマップは低音域を強調したとはいえ、感音性の難聴の耳に補聴器では聞こえない音が入っている。脳が何の音かは認識出来ていないが確実に入っている。ピッピピ聞こえるからだ。

こもったりくぐもって聞こえているのではなく、聞こえなかった音が補聴器の音と合わせて聞こえているからではないか。

実は、不思議な体験をしている。人工内耳では電車の走行中もPHSのキーを打つ音はピッピッと聞こえる。今までは無音だと思って平気で満員電車の中でも打っていたが人工内耳ではかなりはっきり聞こえる。
健聴者は聞こえないというが錯覚かしら。

車内放送が人工内耳だけで、内容が分かる。走行中でも分かる。前のマップでも車内放送が聞こえるように感じていたが不思議だ。

12月の夜景.jpg
両耳で聞くと今は補聴器がメインだが人工内耳がそれを補完している。
医師の話では聴覚信号は左右の耳から入っても脳の言語野はひとつなので右から聞きつつ左も聞くのはこれまでない体験だが必要なことだと言われていた。
医師によれば、6ヶ月経てば人工内耳を補聴器が補完するようになるという。人工内耳の方が可聴域が広くダイナミックレンジも大きいからだ。
これまでの体験ではありそうな気がする。


ラビット記




人工内耳と補聴器の聞えの関係(1)

2007年12月12日 18時29分46秒 | 人工内耳
071212_0844~001.jpg人工内耳を装着して8日になる。

日々新しい発見がある。忙しい中、なかなか記録が出来ないので歩いている時と電車に乗っている時に、メモがわりにPHSから入力しておく。

昨日の昼に、三番目になる調整をした。電極ごとに調整したのではなく、STの先生が事前に用意してあったマップを登録した。

高音域を押さえ低音域をあげたと言うが聞いた途端に先生の話したことがピピガーの音ではなく「声」に聞こえた。口を見て聞くと「言葉」として聞こえる。
「ワタシノコエガワカリマスカ」

どういう風に聞こえるかを説明した。前は離れたところで周波数のあっていないラジオを聞く感じだったが今回は耳の近くで少し反響のある声でラジオを聞く感じだ。
いま考えると風呂場でそのラジオを聞いているような聞こえかも知れない。

かなり音が大きく感度を0まで下げボリュウムも4まで下げた。
帰宅してからテレビを聞いたがうるさいのでひとつ前のマップに戻したくらいだ。

今朝になって、人工内耳を装着して三番目のマップでテレビのテロップのある人の話を聞いたところ、口の動きに合わせて聞こえた。

勤務中は右耳のデジタル補聴器と併用している。
音がこもって聞こえていたように感じている。昨日のSTの先生に音の輪郭がもやもやしていると表現した。
しかし良く聴いてみると機械の音など右からガタンガタンと聞こえるのに合わせて左もピッピッ聞こえている。
輪郭がぼやけているのではなく、そういう音かも知れない。
(電車が着いたのでいったんここまで)


ラビット 記




人工内耳 妹たちに出したメールの返事

2007年12月12日 13時06分01秒 | 人工内耳
071130_0101~001.jpg人工内耳の状況を説明するメールを妹や家族に送ったところ、難聴の問題を理解してくれるメールがあった。

ちょっときつめの性格の妹が難聴に対して理解してくれれば、素直に嬉しい。
母も元気そうだ。今度人工内耳で話が出来るのを楽しみにしている。


ラビット 記
・・・・・・・・・・・・・・・
私達には当たり前の「音」に感動を持って接しておられる様子に改めてお兄さんの「聞こえ」に関していかに私達が無知であったかを考えさせられます。
私達には絶え間無く聞こえてくるテレビの音・電車の音・犬の泣き声…ときにはうるさいと感じ聞こえないふりをして自分の都合のよいものだけを感じようと無意識に選別しています。

お兄さんにとって生活の音が全てが感動と新鮮さを持って体感されているのですね。それほど音のない世界に暮らしていたことを私達は理解できなかったことは力不足でした。

むしろ聞こえないというより聞こえている人と同じように接しようと努めてきましたのでどれほど聞こえないという物差しの発想に気配りが至りませんでした。反省しております。

◎母は元気です。栄養的にも体力的にも生活も恵まれているのでよかったと思っています。先日スタッフさんが母方の叔父さんに一番館での生活が母にどれだけよいのか・この選択がよかったのかを説明してくださったそうです。有り難いですね。

普段のデイケアは二十人ぐらいになり賑やかでH子さんが行った時は皆さんの前で自己紹介をするよう促されたそうです。
持ち前のリーダーシップと世話焼きを発揮しているそうです。家族と同居することだけが老後の幸せではありません。
だ今までの親子のつながりや友人の繋がりが無くなってしまうのではないかという不安があるのでできるだけ会いに行ったり電話したりしてあげてくださいとスタッフさんに言われましたのでよろしくお願いします。

我が家に試験的に太郎を預かることにしました…どうなることか犬嫌いの主人がいますので不安です。




人工内耳のマップの三つ目

2007年12月11日 15時46分42秒 | 人工内耳

コイルアンテナ.jpg人工内耳装着後最初の診察。
聞えの状況の説明は医師に事前にメールしておくので、それに考えを聞くだけなので、お互いに時間節約になる。

今は、右耳の補聴器と左耳の人工内耳を併用しているのが、このまま続けることになった。
今は、補聴器の音が人工内耳の音が被さって聞こえるので、トンネルの中で聞いているように少し反響しているように聞こえる。

人工内耳は、補聴器より伝えられる音の範囲と大きさの範囲(ダイナミックレンジ)が広いので、いずれは人工内耳がメインになり、その弱い部分を補聴器が補うようになるそうだ。

診察のあと、ちょっとマップを変えてもらったところ、ガラッと聞えが変わってしまった。
ピッピッというのがなくなり、自分の声もより普通に聞こえる。手を叩く音もうるさくない。ポリ袋をクシャクシャにする音もうるさくない。おっ、これはなかなかいいのではないか。

これをシャープにしたのを聞いてみた。調整室が狭いのか話声が少し反響している。聞こえもうるさく感じる。
感度とボリュウムを下げることでさっきの聞こえになるというのてこれをプログラム3に登録してもらった。

しかし、かなり大きく聞こえる。
外に出て試聴すると女性の多くはブーツでその足音がカッカッカッカッカッとたくさん聞こえてこれは騒音公害だ。

昨日までの感度を12から4まで下げ、ボリュウムも9から4まで下げた。
まだ大きめだが勤務に復帰だ。


ラビット 記



人工内耳の装着1週間目

2007年12月11日 09時07分18秒 | 人工内耳
071113_1325~001.jpg071113_1306~001.jpg今日で人工内耳装着後1週間になる。

まだ、人の声が分かるというには至らないが、音が聞こえる、言葉が分かるという特別な体験をしているようで大変興味深い。
言語を獲得しており、音や言葉の記憶も持っているので、乳児の言葉の獲得とは異なるが、それでもピッピッがチッチッとなり、パンパンとなるのは面白い。

もう少し体験を重ねれば外国語が突然「聞こえる」というのも分かるかもしれない。


勤務中は、左耳に人工内耳をつけ、オフィスの様々な音や言葉が飛び交っているのを聞いている。同時に右耳の補聴器でも聞いている。
このことは、左の人工内耳の聞えのリハビリに効果があるのかも知れない。勤務中は電話もするので補聴器が欠かせない。
会社を出ると翌朝の出勤までは補聴器のスイッチを入れないという生活を続けている。

左の人工内耳は周囲の音を間断なく脳に伝えていて、右耳の補聴器がオンになっていると人工内耳のピッピーという音は大分補聴器にマスクされてしまうが、脳は聞いている。

補聴器は人工内耳と聞えは今のところ違うが人工内耳に「通訳」しているとも考えられないだろうか。


ラビット 記 



要約筆記は何をするのか(メモ)2

2007年12月11日 07時28分50秒 | 要約筆記事業
071117_2128~02Xツリー.JP =?US-ASCII?B?Rw==?=要約筆記は、話されている最中に話し言葉の意味を要約筆記者が理解し、それを話しの最中に難聴者等が話し手の言いたいことを理解できる言葉ととして、文字で伝える。そのために、その場ですぐに理解できるように話し手の意図の発露の一つとしての言葉を要約して文字化する。
「要約して」は「話し言葉を理解しやすくするために短い言葉で表現する」、「意訳」に近い。


話し手の意図は言葉のオンの連なりを全て文字に置き換えることで伝えられると言うのは、言葉によるコミュニケーションで言葉そのものが持つ情報はかなり低いだろう。その言葉の中でも、声の調子、抑揚、間の取り方等を除いたオンだけになるとさらに情報は少ない。

オンをそのまま文字化することで、受信者に話し手の意図が伝えられるというのは受信側の負担を考えていない考えだ。

テレビのニュースのリアルタイムの字幕は特別な話題の「話された言葉」をそのまま文字にしている(音声認識やスピードワープロの場合)。また、双方向のコミュニケーションは出来ないので期待せずに言葉が発されるという特徴がある。アナウンサーがしゃべる場合は、原稿に基づいて話すので話されているが元は書き言葉だ。

1分間270字から300字くらい話されている言葉の文字を2行ないし3行の字幕を目で追うのは相当疲れる。映像や他の文字情報等を見るゆとりは少ない。
このためテレビの字幕は、受信者側の負担を考えて、一定の時間表示することが相当前からマニュアル化されている。そのために、話された言葉の語尾が丁寧語等が普通体になっていたりする。


要約筆記に対して、今でも「情報量が少ない」、「出来るだけ書いて」、「あれも落ちている、これも落ちている」と言う人は難聴者にもいる。その人たちは手話を解したり、補聴器などで聞こえる人で、それぞれのコミュニケーション方法で得られない、得られなかった部分を要約筆記に補完的に求めようとしているのだろう。その
手話も話された言葉、あるいはオンを受け止められるように口型の付いた表現が多い。かっては自分もそうだった。
その場合、常に表記された文字全部を読んでいる訳ではない。通常は手話や補聴器で聞いていて、不明のところを文字で確認するために部分的に読む。


手話や補聴器でコミュニケーションする難聴者等が把握しきれなかった言葉を要約筆記に求めようとする気持ちは分かる。当然だ。
しかし、そのことを要約筆記に求めてはいけない。
それは、要約筆記は読む人に負担を出来るだけ少なく、話し手の意図を文字で伝えるために、話された言葉の意味を文字で伝えるもので話された言葉のオンを再現するものではないからだ。


難聴者等のコミュニケーション支援は、要約筆記と別に音声の即時文字化、リアルタイム・キャプショニング(RC)の支援が必要だ。この二つは違う機能なので同時には出来ない。RCの技術には、高速日本語入力キーボードを使った速記や音声認識技術等がある。パソコン要約筆記といっている中にもこのRCに近いものがある。
難聴者等は自らのコミュニケーションがどういう方法で行っているのかを考え、その支援方法を考える必要がある。


ラビット 記