あおしろみどりくろ

楽園ニュージーランドで見た空の青、雪の白、森の緑、闇の黒の話である。

情報というもの

2011-08-12 | 日記
日本の地震以後、Twitterを見ることが多い。
ボクが見るのは原発関連の記事が圧倒的に多い。
これはやってみればわかることだがリツィートという機能があり、誰かが書いた言葉を自分の言葉の欄にボタン一つで貼り付けられる。
便利といえば便利だが、情報が一人歩きをすることもある。
原発関連の情報と言ってもさまざまなものがあり、もっともらしいものから眉ツバものまである。
放射能は危険だという情報があれば、放射能は体に良いという情報もある。
もちろん情報は操作されることもある。
こういうネット上など、顔の見えない場所の情報というのは特にそういう危険性はある。
九州電力でやらせのメールが問題になっていたが、そんなのあって当たり前だろうぐらいにボクは思っている。
だが今はインターネットの普及で、今まで隠されていた物も曝け出されるようになった。

情報というのは出所がはっきりしないものは、トイレの落書きと一緒だ。
ネットを開けばいくらでも情報は出てくる。
あるものは確かな物で、あるものはウソの情報。あるものは又聞きの情報であるものは自分の経験談。
自分の経験談というのは、ある意味確かな情報であろう。
だがその人の経験の厚みによっても、その情報の重さは変わってくる。
例えばある観光地のことを聞きたいとしよう。
そのことについて一度だけ行った事があるという人の話と、そこに住んでいる人の話では違って当然だ。
さらにそこに住んでいる人の話でも、その人の経験や価値観、物事のとらえ方などでも変わってくる。
暖房の効いた家から出ない人と雪山で働く人では寒さに関する感じ方も違うものだ。
そういったさまざまな情報を得て、どれを選ぶか決めるのは自分だ。
大切なのは自分。自分の考えをしっかりと持っていれば偽りの情報が見えてくるはずだ。
さらに偽の情報にだまされた時に、それを信じた自分を責められるか?
「だってテレビでこう言っていたから。悪いのはマスコミで自分は悪くないぞ。こんな事言われたら誰だって信じるもん。」
「いやいや、すっかり騙されちゃったよ。それにしても上手く作ったものだ。敵もさるものだ。そんな情報にコロっと引っかかっちゃう俺ってアホだよな~、あっはっは~。」
その時になってみないと分からないが、僕は後者でありたい。

情報を操作する方もいろいろな手をうってくる。
突拍子も無い事を言うのが一つの手だ。
「ガリレオが地動説を言ったときには誰も信じなかったでしょう?
今までそうだと信じられていたことが、本当は違っていたということはよくある話です
放射能は危険ではありません。実は放射能は体に良いんですよ。放射能を含んだ野菜やお肉をたくさん食べましょう。」
「プルトニウムというものは塩と大差ないんですよ。ちょっとだけなら食べても死にません。」
こういうことを大学の教授が言うと、偉い人が言っているんだからそうなのかな、と思う人もいるかもしれない。
そういう情報を信じる人はそうすればいい。ただそれだけのことだ。
正反対の話でなく、話をずらしてもっともらしく話を作る。
これはよくあることだ。
「原発が無くなれば電気が足りなくなります。そうなるととんでもないことになりますよ。都市の機能は麻痺していろいろな所で混乱が生まれます。経済も停滞するでしょう。電気代も高くなります。だから原発は必要なんです。」
「ただちに健康への被害はありません。気にしすぎるのは良くないですよ」
それはどこから来たものかと聞きたい。
どこかからお金をもらったからそれを言うのか?偉い人が言ったから、それを信じるのか?テレビでそう言ってるからか?

先日知り合いのスイス人と原発の話になった。
スイスは脱原発に向かっている国だ。彼が聞いた。
「それで実際の所はどうなんだ?いろいろな話が出ているけど・・・」
「俺にも分からないよ。あまりに偽りの情報が多すぎる。言える事は人々が政府を信用していないってことかな。悲しいことだが」
だがその政府を作る人間を選んだのはその国民だ。
言っておくが個人の意思と大衆の決定が相容れないことは常にある。
多数決が常に正しいとは限らない。
正しくないと知りながらも、しぶしぶ従わなければならないこともある。

何が正しくて、何が間違っているのか。
誰にも分からないことだが、考えることをあきらめてはいけない。
人が言ったからではなく、自分の直感でボクはそれを感じ取りたい。
それには常に自分を高め、心の奥のかすかなメッセージを逃さないよう、自分自身と向き合う気持ちが必要である。

人としてどうあるべきか。
結果は後からついてくる。
コメント
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