あおしろみどりくろ

楽園ニュージーランドで見た空の青、雪の白、森の緑、闇の黒の話である。

言葉の独り歩き

2014-07-07 | 日記
最近思っていることだが、エコとかオーガニックとかそういう言葉。
この言葉が独り歩きしていなかと。
エコ=地球に優しい=これを買いなさい。
という式があちこちで見え隠れしている。
これは今に始まったものではないのだけれどもね。
何か漠然と、エコが付く物を使えば良い事をした気分になる。
そういう危うさがあるような気がする。
例えばエコ電球。
消費電力が少なくて、その分エネルギーの無駄がなくていいじゃありませんか。
確かにそうであり、我が家も使っている。
我が家ではダイニングキッチンのところはダウンライトを使っているのだが、ある時にこの電球が切れた。
それを消費電力の少ないエコライトにしようとしたのだが、この電球だけを売っていない。
それを変えるには電球だけでなくプラグも代えなくてはならない。
電球だけを代えるより高いが、これで消費電力が抑えられ電気代も安くなるならと、電球が切れる度に変えていった。
これがよく壊れる。
すぐに電球がつかなくなる。
そうなるとまた取り外して、お店に行って新しいのに代えてもらえるのだが、全然エコじゃない。
結局最後には今までどおりの電球に戻した。
そこで気が付いた。
エコだなんだと言って自分を正当化しているが、煌々と明かりをつけて電気代をケチろうとするエゴではないのか。
自分が意識を向けるのは電球を変えることではなく、必要ない電気を消すところではなかろうか。
電気代がもったいないから電気を消すのか、電気がもったいないから電気を消すのか。
それは自分の心に問うところだろう。
それに気がついたからか、いくつか残っているエコライトも前から使っているライトも最近は調子が良い。

オーガニックという言葉も独り歩きしている。
そんなものはずーと昔からお百姓さんがやってきたことなのだ。
だが最近ではなにかブランドのようなものになっている気がする。
有機栽培でやっている農家の物を、オーガニックと認定されていないからダメだという人もいるそうな。
あーあ、何やってんだろうね。
これも度が過ぎると、オーガニックでなければダメ、というイスラム原理主義ならぬオーガニック原理主義になってしまう。
僕の周りではいないけど、世の中のどこかにはいるんだろうなあ、そういう人。
僕は自分で野菜を作っているが、足りない分は店で買う。
店で売っている虫がついていないブロッコリーなど見て『農薬たくさん使っているんだろうなあ』とか『種はF1なんだろうなあ』とか『こんな安くて作っている人はイヤにならないかなあ』などと考えながらそのブロッコリーを買う。
そして食べる時には『ありがとう』なのである。
どこかのコラムで読んだが、渋い顔をして食べる健康食より笑って食べるジャンクフード。
体に良いから、健康に良いから、というのが一つのキーワードだが、体に良いはずの物をイヤイヤ食べて健康になるかなあ。
ジャンクフードは毒だが毎日食うわけでもなし、それを食べる時に笑いながらそして感謝をしつつ、という事こそが大切なんだろう。
最近、温室で白菜を育てているのだが、この白菜が食い荒らされる。
犯人はナメクジだった。
ヘッドランプをつけて温室へ行き、葉っぱを見て廻り虫を取って、などという作業を夜な夜なする。
こんなのも自分の食べるものだし近いからできるが、もしこの畑がずーっと続いているような場所で、一々手で取ってなんて、とてもやってられない。
薬をまきたくなる気持ちも分かるし、それをする人を僕は責められない。
なので市販の野菜を買う時は、いろいろなネガティブな事があるのを認めながら、感謝の気持ちを忘れないようにしている。

それから一時ブームになりましたな、ロハスという言葉。
言葉というのは本来なら自然と生まれるものだけどこれは誰かが作ったビジネス用語だそうで、まあメディアなどがそれを利用したわけだ。
今でもこの言葉を使っているのかな。

本質という物を見極めないと、その言葉を利用している人に振り回されてしまう。
エコの本質は何だ?
必要な電気をケチることではない、不必要な電気を消すことだ。
これは電気で表したが全てのエネルギーにおいて同じだ。
電気、ガス、石油、食べ物、水、労力、時間、こういったエネルギーの無駄を省き必要な所へ使う。
これがエコの本質だと思う。
そして何が必要で何が不必要か。
それは自分自身の人生観や哲学、生き方や行動で見えてくる。
結局還ってくるのは自分自身の中心なのだな。

最近は買い物の時にエコバッグを忘れてビニール袋をもらうことが多いが、そのビニール袋は犬の散歩の時にゴミを拾って歩くのに使うのでそれで勘弁してもらおう。


コメント
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