あおしろみどりくろ

楽園ニュージーランドで見た空の青、雪の白、森の緑、闇の黒の話である。

リサイクル

2014-07-19 | 日記
先日、友人のオノさんの引越しを手伝った。
地震で家にダメージがあり、それを直す為5週間ほど家を空けるそうな。
その間、別の家へ移り住むのでその引越しである。
二十数年間もそこの家に住んでいたそうで、物が増えに増えてそれを一挙に片付けた。
トレーラーにゴミを満載してゴミ捨て場へ。
そして捨てる前に、まだ使えるような物をリサイクル専用の置き場で下ろす。
ゴミ捨て場の一角にあるその場所ではリサイクルできる物を無料で引き取ってくれる。
段ボール、本、紙類、衣類、ガラス瓶、缶、プラスチックボトル、金属、廃油、車のバッテリー、ペイント類、電化製品、家具、スポーツ用品、子供のおもちゃ、とにかく使えそうな物ならなんでも引き取ってくれる。
係の人も親切に「これはゴミ、これはこっち」と手伝ってくれた。
ゴミが埋め立てられる前の最終フィルターの場所だな。
埋め立てゴミは有料なので、このフィルターの場所で下ろす物が多いほどゴミが少なくなり料金も安くなる、というシステムだ。
ここで引き取った物はブレナムロードにあるエコショップで安く売られる。
このエコショップ、日本のレベルで言えば『ガラクタ』なのだがこちらのレベルで言えば『まだまだ使える物』が並んでいて、たまに掘り出し物もある。
昔は街の外れにスーパーシェッドという場所があり、そこでは「ここまでやるのか」と僕が思うぐらいのガラクタが売られていたが、それをある程度きれいにしたのがこのエコショップである。
僕が温室を作った時の大きな窓はここで買ったし、暇があれば立ち寄って掘り出し物を探すのが又楽しい。

今回の引越しで貰ったのはワードローブ、衣装棚である。
多少ドアの閉まりが悪いがまだまだ使える代物だ。
オノさんの所も子供が巣立って色々な物が不必要となった。
「これを貰ってくれると助かります」
「ではありがたくいただきます」
かなり大きなワードローブで、それを家の中に置くスペースはないが僕には魂胆があった。
前々から裏庭に物置が欲しいと思っていた。
それも庭仕事の物専用、小さな鉢とか植物の種とか移植ごてなど小物の物置だ。
家の裏側は日当たりが悪くコンクリートブロックを敷き詰めてあるだけのスペース。
ここにこのワードローブを置いて物置にしてしまおう。
本来の使い方とは違うがアイデアで別の使い方をする、そういうのが好きだ。
このワードローブだってゴミにされるより我が家の物置として第二の人生を歩んだ方が良いだろう。
ぼくも物置ができて幸せ。
オノさんもゴミが減って、しかもその物が使われて幸せ。
根底の愛が原動力になっている場合、それに関わる人や物が全て幸せになる。
人間だけでない、物も含めての話である。
人間だけ幸せになって多量のゴミの山が残るというのは、何か違うと思う。
それは人間のエゴだ。
物にだって魂がある。

最近、家の近くに大きな質屋ができた。
街の反対側に店があるが、そこが市内に二号店を出したわけだ。
ラジオで何回も宣伝しているし、買い物ついでに寄ってみた。
売っている物が特に安いわけでなし、それに必要な物があってもここで買い物をしたいと思わなかった。
それよりも何かイヤな気のような物を感じて、ここには二度と来ないだろうと思った。
同じリサイクルでも、近くのよく行くエコショップの方は物の程度は比べ物にならないが、物たちの想いとそこに来る人々の想いが上手く重なっていてイヤな気がしない。
たぶん長くは続かないだろうが、こういう店が景気よく二号店を出すところがこの国でも二極化が進んでいるあらわれだと思う。
ここでもファーマーズマーケットやオーガニックそして自給自足を目指す人など、そういう流れがある一方、ギャンブルや酒やドラッグそして犯罪に走る人もいる。
こういう流れがこれからどうなっていくのか分からないが、世界を見渡してみても二極化は進んでいるのだ。

さて、家の裏側だが日当たりが悪いのでその辺りにはみょうが、三つ葉、ふきなどを植えてある。今年はもうふきのとうが芽を出した。
その奥は使われていない裏口があるだけで、普段はめったに踏み入れず雑草が伸び放題の場所だ。
先ずは雑草を取って、これはニワトリが喜んで食べる。
我が家では 雑草さえも リサイクル
そして雑草対策にコンクリートブロックを二重に敷き詰め、そこにワードローブを置いた。
軒が半分かかるようなので上にトタンの切れ端を乗せてその上に石を置き雨対策。
僕の基本的な概念は、先ずそこにあるものを使う、見た目はともかく実用性重視。
このトタンも友達のところから貰ってきたものだ。
扉にはどこからか拾ってきた針金を曲げて留め金を作り、セキュリティも万全。
中には重石がわりに緊急時の為の飲料水を置いた。
こうして立派な物置ができた。
ありがたや ありがたや。
暖かくなったら娘に絵を描いてもらおう。

今回の締めの一句

物にでも 第二の人生 リサイクル



今回は作業の前の様子を写真に残した。


ご覧のとおり、あまりきれいでない。


ここに物置を設置。


きれいになったでしょ。


セキュリティ。


コメント (1)
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