では、昨日の続きで太陽暦のお話。
(写真は昨日の金環日食・甲良町にて撮影)
『太陽暦』
○太陽を基準にした太陽暦
現在世界で一番使われている暦は太陽暦です。正確には太陽暦の中でもグレゴリオ暦と呼ばれているものです。
古代ローマでは月が基準だった暦でしたが、ローマ人はその頃から春分から春分までがひとつの周期でありその期間が365日であることにも気が付いていました。このために春分の頃(3月25日)を新年としてその次の新月までこれを祝いました、そのお祝いの日が今の4月1日になるのです。ですから、春分を含む今の3月が一年の始まりになります、ですから今でも閏日を2月に1日足したり、十二星座の始まりが春分辺りから始まる牡羊座になったりするのです。
4月1日に新年のお祝いをする習慣は、1564年にフランスのシャルル9世が1月1日を新年にする新しい暦(グレゴリオ暦)を採用したことで廃止されることになりました。旧制度を大切にする人々がこの決定に反発し、4月1日に大騒ぎするようになり「嘘の新年」と表現したのです。これがエイプリルフールの始まりです。
○西向くサムライ
太陽暦には、1か月を31日とする月と30日以下とする月があります。これが交互にあると分かり易いのですが、変則的になっているために、短い月である2・4・6・9・11月を続けて「に・し・む・く・サムライ(士を崩すと十一になるため)」の語呂合わせで覚えます。
太陽暦が採用された時、1・3・5・7・9・11月が31日、残りが30日とする交互の暦でした。そして2月でずれを調整する暦ができていました。これを採用したユリウス・カエサルの名を冠してユリウス暦といい、紀元前45年1月1日から使われました。この後に皇帝になったアウグストゥスが自分の月の象徴である8月が短いことに不満をいだき、8月を31日までにして9月以降の長さが変わってしまったのです。
○グレゴリオ暦
ユリウス暦は、1年の長さが上手に計算された暦でしたのでこの後1600年近く使われるのですが、紀元前では計算できなかった微妙な誤差が積み重なってしまいます。とくに春分の時期にはこのずれが大きな問題になってしまうのです。
カトリック教会は教皇グレゴリオ13世に改暦を申請しました。グレゴリオ13世はこれを重くみて有識者に研究させ1582年(日本では本能寺の変が起こった年)の10月15日に改暦を行いました。ユリウス暦ではこの日は10月5日だったそうなので、いきなり10日進んだことになるのです。
暦を作ることは、天をも支配するという意味で権力者の大きな権利でした。日本でもそれは例外ではなく、その権利の一つといて元号を制定する権利も朝廷が有していたのです。信長はこの権利を朝廷から自身に移そうとして天正の元号を認めさせたとの話もあります。
また、日食や月食も研究されたのです。今回の金環日食は、大阪・東京など日本の都市部でも見ることができる金環日食なのが珍しいです。
でもたとえば管理人の住む滋賀県では、2041年10月25日に見える金環日食の方が長く見える筈ですので、29年後に見比べてみたいですね。
(写真は昨日の金環日食・甲良町にて撮影)
『太陽暦』
○太陽を基準にした太陽暦
現在世界で一番使われている暦は太陽暦です。正確には太陽暦の中でもグレゴリオ暦と呼ばれているものです。
古代ローマでは月が基準だった暦でしたが、ローマ人はその頃から春分から春分までがひとつの周期でありその期間が365日であることにも気が付いていました。このために春分の頃(3月25日)を新年としてその次の新月までこれを祝いました、そのお祝いの日が今の4月1日になるのです。ですから、春分を含む今の3月が一年の始まりになります、ですから今でも閏日を2月に1日足したり、十二星座の始まりが春分辺りから始まる牡羊座になったりするのです。
4月1日に新年のお祝いをする習慣は、1564年にフランスのシャルル9世が1月1日を新年にする新しい暦(グレゴリオ暦)を採用したことで廃止されることになりました。旧制度を大切にする人々がこの決定に反発し、4月1日に大騒ぎするようになり「嘘の新年」と表現したのです。これがエイプリルフールの始まりです。
○西向くサムライ
太陽暦には、1か月を31日とする月と30日以下とする月があります。これが交互にあると分かり易いのですが、変則的になっているために、短い月である2・4・6・9・11月を続けて「に・し・む・く・サムライ(士を崩すと十一になるため)」の語呂合わせで覚えます。
太陽暦が採用された時、1・3・5・7・9・11月が31日、残りが30日とする交互の暦でした。そして2月でずれを調整する暦ができていました。これを採用したユリウス・カエサルの名を冠してユリウス暦といい、紀元前45年1月1日から使われました。この後に皇帝になったアウグストゥスが自分の月の象徴である8月が短いことに不満をいだき、8月を31日までにして9月以降の長さが変わってしまったのです。
○グレゴリオ暦
ユリウス暦は、1年の長さが上手に計算された暦でしたのでこの後1600年近く使われるのですが、紀元前では計算できなかった微妙な誤差が積み重なってしまいます。とくに春分の時期にはこのずれが大きな問題になってしまうのです。
カトリック教会は教皇グレゴリオ13世に改暦を申請しました。グレゴリオ13世はこれを重くみて有識者に研究させ1582年(日本では本能寺の変が起こった年)の10月15日に改暦を行いました。ユリウス暦ではこの日は10月5日だったそうなので、いきなり10日進んだことになるのです。
暦を作ることは、天をも支配するという意味で権力者の大きな権利でした。日本でもそれは例外ではなく、その権利の一つといて元号を制定する権利も朝廷が有していたのです。信長はこの権利を朝廷から自身に移そうとして天正の元号を認めさせたとの話もあります。
また、日食や月食も研究されたのです。今回の金環日食は、大阪・東京など日本の都市部でも見ることができる金環日食なのが珍しいです。
でもたとえば管理人の住む滋賀県では、2041年10月25日に見える金環日食の方が長く見える筈ですので、29年後に見比べてみたいですね。