以下の参考記事は”News ポストセブン”がNY在住ジャーナリストの語りを通じて「トランプ大統領の訴える2020大統領選に詐欺行為がある」との主張を否定するものです。念のためググるとこの社は「週刊ポスト」の発売元で書き手の誇張は有るけど、嘘は書かない傾向とありました。
いま世界のメディアがトランプ大統領の敗北を報道していますから、その流れの上では嘘はなさそうです。しかし、報道機関の一員として、2020大統領選を話題にするなら「11月19日 ジュリアーニ弁護士を代表とするトランプ支持の弁護団の主張とactionを知らねば状況判断に欠ける」と思いました。
19日の共同記者会見
正面がジュリアーニ弁護士 向かって左がシドニー・パウエル弁護士 右がジェナ・エリス弁護士
ジェナ・エリス弁護士については、ここをクリック⇒昨日ここに書きました。
このあとシドニー・パウエル弁護士は訴訟団とは別に、ここをクリック⇒2020大統領選の不正を訴訟で暴いてゆくことにしています。ジョージア州とパンシルバニア州の州知事と州務長官(選挙管理責任者)は訴えられています。
ジョージア州に限れば、州知事と州務長官はともに共和党員です。それなのに宣誓書付きで証言している陳述人が述べたような杜撰な選挙管理をやっていたのですね。従って「トランプ来るな」と言っている人がトランプ支持者かそうでないのか? 共和党員だが州知事側なのかその程度の見極めを付けて現地レポートとしないと大手メディアのニュースの翻訳を垂れ流ししているに過ぎない事となります。トランプ大統領としては来年1月5日の上院議員改選には共和党員の2人に勝って欲しいところでしょう!
25日のペンシルバニヤ州の選挙公聴会で証人の1人が”4日に60万票の票が一時に流れこみバイデン候補の票は57万票、トランプ大統領の票は3200票”と話した時は会場で大混乱の後、大爆笑が起きました。バイデン側が何かをしないとそんな風にはなりそうもないのですよ!追ってパウエル弁護士の法廷で明らかに成るでしょう!
日本語でもトランプ支持派のYoutube が読めるようになりました。ジュリアーニ弁護士 あるいは シドニー・パウエル弁護士 と2020大統領選 でググると簡単にみられますよ!
写真:トランプ大統領(AFP=時事)
news ポストセブン:
トランプ大統領の法廷闘争は、そのほとんどで門前払い同然の敗訴に終わり、同氏がホワイトハウスを去ることは決定的になった。「民主党が大規模な不正をした」という発言は、アメリカメディアでは保守系、リベラル系を問わず、「嘘の」とか「捏造の」という枕詞をつけて報じられており、少なくともメディアや司法の場では根拠のないデマであることが確定している。しかし、トランプ支持者はまだその嘘を信じており、右派と左派の戦いは終わらない。最後の決戦の地となるジョージア州上院選挙の「ねじれ現象」について、ニューヨーク在住ジャーナリスト・佐藤則男氏がリポートする。
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大統領選挙と同時に行われた上院選は、100議席のうち共和党50、民主党48の議席が確定したが、現職の引退によって唯一、2議席改選となったジョージア州で大接戦となり、2議席とも1月5日の決選投票に決着が持ち越された。もし民主党が2勝すれば、上院は50対50になり、議決で票数が同じ場合は副大統領(バイデン政権のハリス副大統領)の1票で決するという規定により、事実上、民主党が多数を握ることになる。すでに下院では民主党が過半数を制しており、ホワイトハウス、上院、下院のすべてを民主党が支配する「ブルー・スウィープ」が完成する。
共和党は絶対に落とせない選挙だ。現職はともに共和党だけに、ここで1議席でも落とせば党勢は一気に衰えてしまう。自民党独裁が続く日本ではピンとこないかもしれないが、アメリカでは行政府と立法府を二大政党のどちらかが独占することを好まない伝統がある。クリントン政権時などに一時的にそうなった歴史はあるものの、有権者はどちらかが独裁になりそうだと、わざと上院と下院で別の党に投票するといった行動を取ることも多い。それくらい、一党独裁は嫌われているのである。内閣と議会、あるいは衆議院と参議院で多数派が異なる状態を日本では「ねじれ」と呼ぶが、アメリカでは、むしろ「ねじれているほうが健全」と考えられている。議会のチェック機能が働くからだ。
前置きが長くなった。ジョージア州の情勢をお伝えする。一つ目の議席は、共和党のデービッド・パーデュー上院議員が再選を目指した選挙で、民主党候補のジョン・オソフ氏と争っている。パーデュー氏は大手ディスカウントストア・チェーンであるダラー・ゼネラルの元最高経営責任者で、共和党らしいビジネス界の成功者だ。対するオソフ氏はドキュメンタリー映画の制作者で、政治経験はほとんどない。パーデュー氏が圧倒的に有利と見られていたが、結果は大接戦だった。
二つ目の議席は、共和党のジョニー・アイザクソン上院議員の引退を受けた補欠選挙だったが、同氏から後継指名されたケリー・ロフラー氏に民主党のラファエル・ウォーノック氏が挑んで、こちらも大接戦に。ウォーノック氏は、故マーチン・ルーサー・キング氏が務めていたエベニーザーバプテスト教会の牧師。ロフラー氏はビジネスマン。
ジョージア州は何十年にもわたって共和党が支配してきたところで、候補者の経歴を見ても、どちらも共和党が有利なはずなのだが、最近は若者やマイノリティーが北部から州都アトランタ周辺に多数移住してきて、リベラル派の勢力が増している。とはいえ、1988年以降に行われた7回の決選投票で民主党が勝ったのは1998年の1回だけ。今回も、まだ共和党が勝つ可能性のほうが高いと見られている。
最大の不確定要素はトランプ大統領だ。同氏は12月5日にアトランタを訪問すると発表した。大統領選挙では、同州で246万票、49.3%の票を獲得したのだから、トランプ人気も結構ある。普通なら現職大統領の応援は力強いはずだが、報道では共和党の2人の候補はあまり歓迎していないという。トランプ氏が支持者に決戦投票のボイコットを訴えるのではないかという観測も出ている。大統領選挙に抗議して、トランパー(熱烈なトランプ支持者)たちが棄権してしまうと、共和党候補はどちらも惨敗するだろう。
慌てた共和党のミッチ・マコネル院内総務は、「民主党独裁が完成すると、彼らは首都ワシントンとプエルトリコを州に格上げし、それぞれ2議席の上院議員枠を作る。その4議席を独占する目論見なのだ」と訴えて、アメリカ人の「ねじれているほうが良い」という気持ちを掻き立てようと必死だ。もちろん、この主張に根拠はない。トランプ発言と大差ないデマゴーグである。
すでにNEWSポストセブンでリポートしたが、この決選投票には、共和党は天才的選挙参謀のカール・ローブ氏が参戦し、民主党は元ニューヨーク市長のブルームバーグ氏が支援に乗り出すと見られている。筆者の情報では、ローブ氏はトランプ氏のアトランタ入りを阻止したいと考えているようだ。そして、ブルームバーグ氏は行かせたいのだという。なんとも奇妙な「ねじれ」が起きている。それくらい「トランプ来襲」の影響は大きいということだ。12月5日にトランプ氏が熱狂で迎えられるのかブーイングを浴びるのか、有権者に共和党への投票を呼び掛けるのかボイコットを煽るのか、それによって情勢が決まるだろう。
アトランタという街は混沌としている。前述のようにマイノリティーや若者の流入で、ますます複雑な政治模様を描く。筆者はかつてCNNの仕事でアトランタにいたことがある。あるとき夕食を摂る時間がなく、夜中に郊外のレストランに行った。日付も変わって食事を終え、タクシーを拾おうと幹線道路沿いに出たが、1台も走っていない。途方に暮れていると、黒人の運転する車が停まり、「乗りなさい。どこまで行くのか?」と助けてくれた。乗せてもらってから話してわかったことだが、偶然にも筆者が宿泊していたホテルのガードマンだった。「なぜ乗せてくれたのか」と尋ねると、「人が無残に殺された姿を見たくないのです」と笑顔で答えた。そういう街だと改めて思い知った出来事だった。車を降りるとき、お金を渡そうとしたが、彼は「当然のことをしただけです」と笑って受け取らなかった。
アトランタは、都会であり、田舎であり、アメリカの縮図でもある。青く燃え上がるのか、赤く燃え上がるのか、いずれにしても熱い冬になることは間違いない。