法務問題集

法務問題集

民法 > 総則 > 法律行為 > 意思表示 > 欠缺 > 錯誤

2012-03-08 00:00:00 | 民法(2024年) > 総則 > 法律行為等
【問題】
01. 錯誤が法律行為の目的や取引上の社会通念に照らして重要な場合、取り消し得る。

02. 錯誤が表意者の重過失による場合、原則として、表意者は意思表示を取り消せない。

03. 錯誤が表意者の重過失による場合、相手方が悪意でも、表意者は意思表示を取り消せない。

04. 錯誤による意思表示を表意者が取り消した場合、表意者は意思表示の取り消しを善意無過失の第三者に対抗できる。

【解答】
01. ○: 民法95条(錯誤)1条柱書

02. ○: 民法95条(錯誤)3条柱書

03. ×: 民法95条(錯誤)3条1号
錯誤が表意者の重大な過失によるものであった場合には、次に掲げる場合を除き、第1項の規定による意思表示の取消しをすることができない。
 1 相手方が表意者に錯誤があることを知り、又は重大な過失によって知らなかったとき。
 (略)

04. ×: 民法95条(錯誤)4条本文
第1項の規定による意思表示の取消しは、善意でかつ過失がない第三者に対抗することができない

【参考】
民法第95条 - Wikibooks

民法 > 総則 > 法律行為 > 意思表示 > 欠缺 > 虚偽表示

2012-03-06 00:00:00 | 民法(2024年) > 総則 > 法律行為等
【問題】
01. 相手方と通謀してした虚偽の意思表示は、無効である。

02. 相手方と通謀して虚偽の意思表示をした場合、表意者の債権者は相手方に意思表示の無効を主張できる。

03. 相手方と通謀して相手方に自身所有の不動産を仮装譲渡した後、相手方が善意無過失の第三者に不動産を売却した場合、第三者は表意者〜相手方間の譲渡の無効を主張して、相手方〜第三者間の売買契約を解除できる。

04. 相手方と通謀して虚偽の意思表示をした場合、表意者は善意無過失の第三者に意思表示の無効を対抗できる。

05. 相手方と通謀して虚偽の意思表示をした場合、表意者は善意有過失の第三者に意思表示の無効を対抗できる。

06. 相手方と通謀して虚偽の意思表示をした場合、表意者は悪意の第三者に意思表示の無効を対抗できる。

07. 相手方と通謀して虚偽の意思表示をした場合、表意者の債権者は善意無過失の第三者に意思表示の無効を対抗できる。

08. 相手方と通謀して虚偽の意思表示をした場合、相手方は善意無過失の第三者に意思表示の無効を対抗できる。

09. AがBと通謀してBにA所有の不動産を仮装譲渡した後、Bが善意無過失の第三者Cに不動産を売却した。その後、Cが所有権移転登記をする前に、Aが善意無過失の第三者Dに不動産を売却して所有権移転登記をした場合、CはDに不動産の所有権を対抗できる。

10. Aは自身所有の不動産の登記簿上の所有名義人をBに無断でBにしていたが、Bが善意の第三者Cに不動産を売却した。この場合、AはCに不動産の所有権を対抗できる。

【解答】
01. ○: 民法94条(虚偽表示)1項

02. ○: 民法94条(虚偽表示)1項

03. ○: 民法94条(虚偽表示)1項

04. ×: 民法94条(虚偽表示)2項
虚偽表示による意思表示の無効は、善意の第三者に対抗することができない

05. ×: 大判昭12.08.10

06. ○: 民法94条(虚偽表示)2項

07. ×: 民法94条(虚偽表示)2項
虚偽表示による意思表示の無効は、善意の第三者に対抗することができない

08. ×: 民法94条(虚偽表示)2項
虚偽表示による意思表示の無効は、善意の第三者に対抗することができない

09. ×: 最判昭42.10.31 要旨
甲が乙に不動産を仮装譲渡し、丙が善意で乙からこれを譲りうけた場合であっても、丙が所有権取得登記をする前に、甲からの譲受人丁が乙を債務者として当該不動産について処分禁止の仮処分登記を経ていたときは、丙はその所有権取得を丁に対抗することができない

10. ×: 民法94条(虚偽表示)2項
虚偽表示による意思表示の無効は、善意の第三者に対抗することができない

【参考】
民法第94条 - Wikibooks

民法 > 総則 > 法律行為 > 意思表示 > 欠缺 > 心裡留保

2012-03-05 00:00:00 | 民法(2024年) > 総則 > 法律行為等
【問題】
01. 真意でないことを知りつつ善意無過失の相手方にした意思表示は、有効である。

02. 真意でないことを知りつつ善意有過失の相手方にした意思表示は、有効である。

03. 真意でないことを知りつつ悪意の相手方にした意思表示は、有効である。

【解答】
01. ○: 民法93条(心裡留保)1項本文

02. ×: 民法93条(心裡留保)1項但書
相手方がその意思表示が表意者の真意ではないことを知り、又は知ることができたときは、その意思表示は、無効とする

03. ×: 民法93条(心裡留保)1項但書
相手方がその意思表示が表意者の真意ではないことを知り、又は知ることができたときは、その意思表示は、無効とする

【参考】
民法第93条 - Wikibooks

民法 > 総則 > 法律行為 > 意思表示

2012-03-04 00:00:00 | 民法(2024年) > 総則 > 法律行為等
【問題】
・意思の不存在は、( ア )、( イ )、( ウ )に大別される。
 ・( ア )とは、真意でないことを知りつつした意思表示をいう。
 ・( イ )とは、相手方と通謀してした虚偽の意思表示をいう。
 ・( ウ )とは、無意識的に意思表示を誤り、表示に対応する意思が欠けているこという。

・瑕疵ある意思表示は、( エ )による意思表示と( オ )による意思表示に大別される。
 ・( エ )による意思表示とは、他人に騙されてした意思表示をいう。
 ・( オ )による意思表示とは、他人からの害意によって畏怖してした意思表示をいう。

【解答】
ア. 心裡留保

イ. 虚偽表示

ウ. 錯誤

エ. 詐欺

オ. 強迫

【参考】
意思表示 - Wikipedia

民法 > 総則 > 法律行為 > 総則 > 任意規定

2012-03-03 00:00:00 | 民法(2024年) > 総則 > 法律行為等
【問題】
01. 民法の任意規定と異なる約定が契約に含まれている場合、民法上、その約定は無効である。

【解答】
01. ×: 民法91条(任意規定と異なる意思表示)
法律行為の当事者が法令中の公の秩序に関しない規定と異なる意思を表示したときは、その意思に従う

【参考】
民法第91条 - Wikibooks