屋台の石段登りで名を馳せる三木市大宮八幡宮の秋季例大祭。しかし、祭の主役はお神輿(おみこっさん)になります。
管理人が子どもの頃は、小学五、六年男子がお神輿を担いでいました。宮入や宮出の屋台を尻目に神事に参加したのを今でも覚えています。
さて、今回は大宮八幡宮のおみこっさんを担ぐ時の掛け声について調べてみます。といっても「おみこっさんじょい、チヨーサンジョイ」の掛け声について調べるのではありません。
管理人が子どもの頃、「おみこっさんじょい」ではなく「おみこっさんどい」、「チョーサンジョイ」ではなく「チョーサンドイ」と聞こえていました。それは周りの友人にもおなじだったらしいようです。「どい」は、播州弁では、はい、いいえを答えに伴わない疑問語尾です。ちなみに三木の屋台の担ぎ上げの大阪締めも、「うってくれー、あーもひとっせー、アーヨーサンドイッ」と、祝うて三度もドイの影響を受けています。
「どい」の語源はゾエだったと聞きます。母音が変化してゾイ、多くの播州人はザ行の発音が苦手でダ行になりドイになったのでしょう。
ゾエは疑問の語尾としてだけでなく、~だよと言う意味でも使えそうです。だったら、「おみこっさんどい」もそんなに変な意味ではないかもしれません。
◎チョーサ
チョーサンジョイ、チョーサンドイのチョーサは長財などに通じるのでしょうか?
チョーサの掛け声は豊浜や観音寺市でも使われており、掛け声が太鼓台そのものを表す言葉にもなっております。隣の愛媛県でも新居浜では使われている掛け声です。管理人は知らないのですが、おそらく新居浜周辺でも同様の掛け声が使われているかもしれません。
東大阪や姫路市の網干区などでもお馴染みの掛け声です。そして、三木市大宮八幡宮の近くでは神戸市の淡河八幡神社でも、御神輿を担ぐ時に使われていました。
◎おっさんなんどい
ですが、今回のテーマは「おみこっさんどい」でも、「おみこっさんじょい」でもありません。また、「チョーサンドイ」でも、「チョーサンジョイ」でもありません。
管理人が子どものころ、「おみこっさんどい、おっさんなんどい」という掛け声が流行りました。おみこっさんに一緒について面倒を見て下さる方には非常に申し訳ないのですが、脈々とこの掛け声は受け継がれていた時があったみたいです。管理人も嬉々としてこの掛け声をかけていました。
そこで、今回の祭を使って、いつ頃からいつ頃まで、この掛け声が使われていたのかを聞き取り調査してみたいと思います。