学芸員のちょっと?した日記

美術館学芸員の本当に他愛もない日記・・・だったのですが、今は自分の趣味をなんでも書いています

作品画像の公開

2018-12-11 21:41:42 | 仕事
今日は降りしきる雨の冷たい日。吐く息も白し。家の暖房がこよなく愛しい1日でした。

昨今、インターネットの普及に伴い、博物館や美術館のコレクションをホームページ上で公開し、その活用を促す試みが増えているようです。もちろん公開できる作品は著作権が切れたもの。施設としては、画像を大いに活用してもらって、作品をさらに広くPRしたい狙いがあるよう。最近では愛知県立美術館が1,200点もの作品公開を開始したそうです。すごい点数ですね。担当された方々の努力は並々ならぬものがあったと思います。

私もこうした活用には賛成で、公共的な作品ならば、なるべく情報を提示し、多くの方に作品の魅力を知ってもらうことはとても良いことと考えます。私の勤務する美術館もネットでの作品公開を検討中です。PRの要素はもちろんですが、当館の場合は、所蔵作品を見に来たのに展示されていない、とのお客様の声もあるため。そうならないように展覧会目録の広報を強化するのは当然のこととして、本物を見ていただくのことが一番なのは承知のうえですが、高画質の写真がネットで見られれば、お客様の要望に少しでもお答えできるのかなと。実現にはサーバーの問題がネックですが、それでも現在のサーバーの範囲内で可能な限り進める予定です。

インターネットの活用で、博物館、美術館の新たな役割が増えて来ています。それに対応するためにも、現在のトレンドは掴んでおかなければなりません。学芸員の仕事の幅広さを改めて感じています。