保津川下りの船頭さん

うわさの船頭「はっちん」が保津川下りの最新情報や、京都・亀岡の観光案内など、とっておきの情報をお届けします。

雨のち晴れ、最高級の爽快感。

2007-05-31 00:46:51 | 船頭
朝からバケツをひっくり返した様な
激しい雨が降った今日の保津川。

こんな悪天候の日は私達船頭のテンションも下がり気味。

川の水位も見る見る上昇し「4人水」と呼ばれる
船頭増員体制となる水量に増水してくるし、五感全てを
全て研ぎ澄まし操船することが必要とされる日です。

私も雨カッパに着替え、船の屋根テントも設置し
雨運行の準備に入っていました。
「あぁ~昨日までのあの爽やかな天気が恋しい~」
「谷間を渡る爽やかな風、すっきり澄み渡った青空、深く鮮やかな緑」

今日は正反対の天候ですから・・・

と、暗い気持ちで沈んでいたら、なんと!午後1時ごろ
から、急にその恋しい青空がうす曇の空の隙間から
こっそり顔を覗かせたのです。
「まさか!これから晴れ出すの?」
「いや~天気予報では一日雨。しかも午後から雷を伴い大雨も…」
といいかけた同僚の話が終わるか終わらないかの間に
辺りには太陽が燦々と照りだし、暑い雲は散らばり
青空が一面に広がりだしたのです。
まるで朝からの天気が嘘の様に!

「こんなに天候が瞬時に変わるとは!」
日頃の精進がいいのか?わかりませんが私の出航に
合わすかの様に、天気は一転して‘快晴’となったのです。
渓谷の天気の変り身が早いのはよく知っていますが、
これほど極端にしかも瞬時に変ることはあまりない事です。
天気予報も終日雨でところにより雷雨と言っていたのにです

雨が上がった後の川下りは最高です!

たっぷり水分を吸った山々が、深呼吸をするかのように
澄み切った空気。さらに深みを増す新緑。鮮やかな緑色に光る
岩の苔。爽快なこの季節でも最高級の爽快感を味わえます。

最悪の天候から最高の天候へ

最高級の贅沢な景色を見ながら、最高の気分で
仕事が出来る喜び、この仕事に魅せられる瞬間です。
そしてなによりいい天気になって喜ばれるお客さんの
笑顔を見れるのが一番うれしく感じます。

‘自然に沿いともに自然と生きる’この魅力が
ある限り、船頭家業はやめられないのです!